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15話:経営学を学ぶ前の前置きとしての産業革命

前回のおさらい

前回までは、本格的なマネジメントを学ぶ前に、マネジメントっていつからあるんだろうということで、原始時代の組織とリーダーについて触れてきました。結論、原始時代からマネジメントは存在していて、力が強い人間が単純になるわけではなく、続けていくためには、現代の組織と同じ成立条件を持っていたということをお話してきました。
今日は、経営学(マネジメント)を学ぶ前にかならず触れておかないといけない、産業革命についてお伝えします。

産業の発展

産業の発展は常に科学と技術の中に結びついています。
例えば、15世紀、今日まで続く情報革命の門戸を開いたのは、ヨハネス・グーテンベルクです。
彼は印刷機のための最初の金属の活版印刷を開発しました。
木版や石版の印刷は昔から存在していましたが、グーテンベルクは金属を使うことで使いまわしを可能にしました。

ここでクイズ!
何を印刷したかご存知ですか?

グーテンベルクという名前を聞いたときにピンとくる人もいると思いますし、世界で一番発行部数が多い「本」もしくは「書物」といえば、そう、『聖書』です。ちなみに、2位は何かというと、察しがいい人なら気づくはずですが『毛沢東語録』です。どちらもバイブルですね笑

聖書と科学

産業の発展は常に科学と技術の中に結びついていると申し上げましたが、科学と聖書には密接な関係がありました。中世までの科学者たちは、キリスト教ないしは聖書の著述から物理的な法則を探していきました。

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全知全能の神がこの世のものを作り上げているわけなので、それを記した書物である聖書に誤りが書かれているわけはない!と当時の人は思っていたわけです。

しかし、16、17世紀頃協会との結びつきがだんだん緩んできます。伝統と確立した主義に代えて理論と個人主義の仕様を奨励した1650年~1800年までのヨーロッパで見られた活動を「理性の時代」と呼ばれました。
これは、非常に革命的な出来事でした。
それを牽引したのが、フランシス・ベーコン、ニコラス・コペルニクス、ガリレオ・ガリレイ、ウィリアム・ギルバート、ウィリアム・ハーヴィ、アイザック・ニュートンなどの成果です。

この科学革命は観察と探求の精神を強調し、産業革命につながる技術革命の基礎を築きました。

イングランドの土地利用政策と農業革命

話は変わって、13世紀のイングランドで起きた社会のお話。
13世紀に封建制の地主は「共同体共有の使用」向けの土地を囲い始めました。これは、囲い込みを意味する「エンクロージャー運動」と呼ばれるものです。共同保有していた土地を一部の地主が私有する事になりました。(以前、経済学のところでお話した私有財産というものですね。ここらへんから徐々に資本主義社会が出てきたんだな〜と感じてもらえたらと思います。)
かつてのヨーロッパでは、共同体共有の牧草地がありました。その牧草地に、自らの牛や馬、ヤギなどを連れて餌を食べさせていました。今のようにサイレージを作って餌を与えて育てる方法ではないわけです。
このエンクロージャー運動は16世紀または、産業革命前の18世紀後半にピークを迎えました。

そうすることによって何が起きるかと言うと、小さな農場を営んでいた農民は自らの力では農場は営むことができなくなります。そのため、新興工場の雇用のために自分の農場を手放さなくてはいけなくなりました。
つまり、資本家(ないしは封建制の地主)以外は生産手段を手放し、労働力を販売することで生きなければならなくなったのです。(ここも以前お話したところですね!)

いよいよ産業革命

16世紀頃からだんだん科学革命がおき、更には、イングランドの土地利用政策と農業革命が起きて、いよいよ産業革命に至る機が熟したわけです。
この産業革命は18世紀後半のイングランドで発生しました。
この革命の本質は、科学革命や農業革命の前提があるのですが、最も大切なのは、人間・動物・風・水や他の天然資源の動力に対する機械動力の代用であるのが大切です。

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産業革命が起きたことによって、暮らしが劇的に変化します。一人あたりの所得が増加し、景気は停滞傾向から経済成長に至ります。また、農業への依存が高かったのですが低依存化しました。工場で働くことになりますので労働の特殊化が高レベルになりました。いわゆる工場制機械工業です。また、産業革命前は地理的にちさな市場だったものが、広範囲な市場になったこともあり、市場競争も激化したということも頭に入れておきましょう!

まとめ

さあ、いよいよ産業革命が起きました。
産業革命が起きたことで市場競争も激しくなりどんどん生産が拡大していきます。次回は、天然資源の動力に対する機械動力の代用となった蒸気機関についてもう少し詳しくお話していきます。その上で、産業革命後に出てきた新しい生産要素や、労働や雇用の問題をご紹介していきたいと思います。
この労働や雇用の問題を解決することで、事業発展を達成することができるようになります。これがマネジメントが大切な意味となっていきますのでしっかりと確認していきましょう。

それではさようなら。

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