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第9話:資本主義を知るための3つのルールとマルクスの研究

昨日の書いたエントリーのウケが良くてめちゃくちゃ嬉しかったです!みなさんからの「スキ」とかTwitterで拡散してもらえることで執筆意欲めちゃくちゃ高くなるし、何よりも読んでもらえてるという自信にもつながっております!本当にありがとうございます!
ただ、先にお伝えしておきますが今日の内容はつまらない可能性大!でも大切な理論なので我慢してついてきてください!

前回のおさらい

経済学はお金の学問ではなくて、「交換・希少性・不平等」この3つのキーワードを抑えておくことが大切だよ〜というお話をしてきました。
皆さんの日常の中にこの3つのキーワード見つかりましたか?日常に潜む経済をお金だけでなく感じてもらえると嬉しいです。

今生きている社会の3つのルール

今生きている社会、とりわけ経済学的な側面から見たらこんな社会のルールがあります。

1.市場にある商品を購入することでしか生きていけない。(自給自足が不可能)
2.生産手段が少数の資本家に集約されてしまい、自らの労働力を売ることでしか生活手段を得ることが出来ない。
3.財産を独占することが出来る。(私有財産制)

これら3つのポイントを挙げることができます。

(1)については本当に一部の人は可能ではあるかもしれませんが、完全自給自足を達成することはおそらく無理でしょう。完全自給自足は、無人島に何も持たずにたどり着いて生き延びることを指すとすれば難しいことは自明でしょう。

(2)はどういうことかというと、後で詳しく説明しますが、1の市場にある商品を買うことでしか生きていけないということの続きで、市場にある商品は基本的に、例えば工場などの生産手段を通してでしか商品は作ることができないということで、その生産手段を所有している資本家(会社の社長さんみたいな人)が管理しているので、生活手段、すなわち生きていく手段得ることができないのです。生きるためには、資本家に雇われて働いて(労働)お賃金をもらうことで、市場にある商品を購入して生きることが出来るのです。

(3)は財産を独占することが出来るということでそのままの意味です。自分が持っているモノは自分のものであることが出来るという意味です。もう一つ意味があって、生産手段の私有を社会の根幹とする社会制度のことを指します。生産手段は先程述べたとおり工場のような商品を生産するための手段すべてのことを指します。経済学用語なので少し難しいかもしれませんが一旦文字通りの意味を理解してもらえればと思います。

3つのポイントはすなわち?

これが「資本主義」です。

「資本主義」ってよく口々に言いますが、資本主義を説明するためにはこの3つのポイントを抑えておかなくてはいけません。
この「資本主義」という言葉を一躍有名にしたのが「カール・マルクス」です。マルクスは知られているように革命を起こして共産主義社会にしよう!!と言った人で、中国、ソ連、東ドイツ、キューバ、ベトナムそして北朝鮮など社会主義国の生みの親です。

危ない思想を持っているという側面ばかり注目されていたり、労働者のための思想を持っているなど言われがちですが、彼自身活動家であったのですが、それだけでなく優秀な経済学者であったのです。彼が残した経済学の理論は、アダム・スミスやケインズに並ぶ、個人的にはそれ以上と思っていますがいろんなヒントをくれる人です。
彼が残した功績の1つに「資本主義」の仕組みを明らかにしたことが上げられ、先ほど紹介した3つのポイントをまとめました。

資本主義の成り立ち

マルクスはこう残しています。
「今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である」
この考え方が、資本主義はいずれは矛盾が起きて革命が起きて、共産主義社会という社会形態になるだろうと予言したのです。

彼はヘーゲルの弁証法を用いて、これまでの社会を歴史的に紐解いて、現在の資本主義の矛盾を発展的に否定しようと試みたのです。
※弁証法とは、暗黙的な矛盾を明確にしてその矛盾を否定することで発展させていくという考え方のことです。(めっちゃざっくり言うと)

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マルクスは上記の図のように、人間の社会を「生産様式」「社会の形態」「主従関係」という項目に分けて分析しました。

まずはじめに、原始時代を想像してみてください。
小さなコミュニティ(親族など)で狩猟採集しながら、土で器を作り、木材や葉っぱで家を作って雨風をしのいでいました。そこでは、それぞれの役割をわけて生活手段を獲得していったわけです。男は狩りに出て、女は子供を育てながら木のみなどを集めてていました。

それがだんだん拡大していって、中規模なコミュニティができ始めてきます。隣の部族との争いが起きることもあるでしょう。その結果、敗北した部族が奴隷としてコミュニティに属するようになります。
それが、奴隷制社会です。生産様式は、古代奴隷制的生産様式として名付けられ、モノを生産するときの関係は、主人と奴隷の関係でした。

さらに大きくなって小国が出来るようになります。この社会を封建社会といいます。
この社会になると大きな生産ができるようになります。要するに工場のような現場が生まれて、集団で生産を行うようになります。これを少経営的生産様式と言います。
この生産様式では主従関係として、ものを生産するときの関係は領主と小作人としてわけられます。日本でも荘園領主と小作農がいたように同じ生産様式をヨーロッパでもとっていました。

そして、現在も使われている「資本主義社会」と移り変わってくるのです。主従関係も、領主と小作人という関係ではなく、資本家と労働者という分け方になってそれぞれが対立関係になるわけです。

これらの歴史を紐解くと、先程出した「今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である」という言葉のとおり、この主従関係の階級闘争があって社会が発展していくとともにこの主従関係に矛盾が生じて、我慢ができない状態になったときに革命が起きて次の社会に変わり、それと同時に生産様式も変わったとまとめました。

まとめ

このようにしてマルクスは社会の移り変わりを見ていったのです。
案外、マルクスは過激思想だと思われがちですが結構真面目に歴史を研究していました。この内容については、『資本論』の第1部第7篇の資本の蓄積過程というところに書かれていますので興味ある方はぜひ(経済学については崖から突き落とすタイプのオタクなので)
それだけでなくマルクスの貢献として言えるのは、「資本論」の第1部の「資本の生産過程」第1篇「商品と貨幣」の商品分析や貨幣や商品流通についての部分がマーケティング論を勉強するのにとても必要な考え方です。
次回からは、この商品分析と貨幣についてお話していこうと思います。

たぶん、経済学はあと2回分ぐらいありそう。。。
それだけマーケティング論には必要不可欠な要素が詰まっているのが経済学なのです!!

少しでも、「へ〜そうなんだ〜」とか「マルクスってそんな考え方しているんだ〜」とか経済学が少しでも面白いな〜って思ったらいいね!してください!あとフォローもお待ちしております〜

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