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理論的に最も安く酔える酒は何か

 私は酒好きで酒ンゲル係数が高め、しかも色々な酒類を飲みます。そこで、今日はちょっとふざけて、どんなお酒が一番安く酔えるのか、アルコールあたりの価格を計算をしてみました。酔うために暴飲することを推奨しているわけではありません。むしろ、味わわない飲み方は軽蔑しております。あくまで、割高なのか割安なのかという目安です。安くても口に合わなければ意味がありません。

1. 候補選定

候補は、通常クラスと廉価クラスの割と有名なものから選定しました。クラフト系や高級系はそもそも、ランキングする意味がないため除外しています。

2. 計算方法

表示されている容量及びアルコール度数から、アルコール1mlあたりの金額で計算しました。高アルコール酒について割材を勘案していないのは、条件分岐多くが発散するためです。価格はamazonや楽天での最安価格を表示しています。*コロナ禍によりスピリタスは価格が高騰しています。

3. 結果と考察

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 じゃがじゃん! ということで、上記のような結果になりました。
自分でも結構驚きがありました。70へぇ〜 くらい。
(1)ダントツトップの大容量トリスと大五郎が拮抗しているのはおそらく戦略

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*写真はアサヒHPより引用
 第1位と第2位は僅差でトリスと大五郎。酒造メーカー同士で、携帯料金と同様にコストパフォーマンス(いくらで酔えるか)が近似しています。このあたりの酒は、度数が違えど客層が一致しているのではないかと推察します。

(2)スピリタスは惜しくもダントツならず
 第3位はポーランドのスピリッツ、スピリタスでした。そのものを味わうというよりも、”原液”と言えるアルコール度数96%のスピリタス。味わいへのこだわりコストがかからず、とにかく精製するだけだから安いだろうと思ったら、惜しくもトリス・大五郎の国産連合に勝てませんでした。輸入品であること・大容量ペットボトル出ないこと・ロット効果が得られないこと等が原因と推察します。

(3)安定のストゼロ

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*写真はサントリーHPより引用
 第4位は、来ました、ストゼロ。 #ストゼロ文学 などとSNS上で一大ジャンルを形成している爆酔系ストゼロ。1本でテキーラ4ショットぶんという強烈なアルコール量でガツンと酔えると評判です。こちらもターゲット層を意識してかアルコール分は割安と言えますが・・・ しかしこういうストロング系商品の企画会議で”こういう人をターゲットにします”って、闇深案件d・・・おっと誰か来たようだ。
(4)焼酎って美味しいのにコスパ良い
 第5位あたりから、私は美味しいなと思う範囲に入ってきます。このあたりの順位黒霧島ってめちゃくちゃ”味のコスパ”が良くて好きです。味と価格のバランスがぶっちぎり。お湯割りにすると、止まらないんです^^
 僅差の泡盛、久米仙も美味しい。通常価格帯の蒸留酒って一番ちょうどいいのかもしれません
(5)メーカーズマークが良い線来てる
 普及バーボンの中ではぶっちぎりで美味しいと思っている、メーカーズマーク。赤い封蝋でお馴染みですね^^ 同じバーボンのジムビーム等より明らかに高いですが、価格差以上に満足のいく味わいでオススメです。輸入品だからもっと下位かと思ったら、意外に日本酒を抑えています。ちなみにアメリカ本国だと$30ほど? 州によって酒税が違いますね・・・
(6)日本酒は苦戦
 灘や伏見の大手ではない、中小の美味しい蔵の純米酒は大体¥2,800-¥3,200くらいの価格帯です。原料が国産、製造も国産ということで人件費が高いのでしょう。美味しいので、これは仕方がないとも言えます。・・・とはいえ焼酎もそれは同一条件。ちなみに生産量は本格焼酎が40万キロリットル日本酒は50万キロリットル以下だそうです。圧倒的なロット差と言えるほどではないので、単に生産にかかる工数の問題でしょうか。この辺りは焼酎と日本酒の両方を大学で勉強した友人に聞いて用途思います。
(7)やっぱりビールは不利
 順次減税されていくとはいえ、やはりビールは税制面で不利です。2021年3月現在で350mlあたり70円。度数5%とするとアルコール1mlあたりで4円の税金です。日本酒は350mlあたり38.5円ですからアルコール1mlあたりで0.6円です。この差は3.4円ですから、これを補正すれば非大手の日本酒と逆転するわけです。考えても見れば、原料は農業すらオートメーションが進んだ豪州産の麦だし生産はフルオートメーション。付加価値は置いておいて製造単価はぶっちぎりで低いわけですね。しかも日本酒同士よりもビール同士の方が競争が激しいわけですからいっそう戦略的価格設定になるわけです。
(8)若干番外編の”どなん”
泡盛の中でも60%というハイアルコールを誇るどなん。与那国島の特産です。オンラインショッピングで国泉泡盛さんから直接¥2,800で買えますが、送料が¥1,760と離島ならではの送料です。上の表ではamazonでの価格を示しましたが、この送料を引けば7.7¥/Alc. Volとなるのでメーカーズマークを上回ります。そうすると”どなん”は高くないわけです。しかしそうなるとメーカーズマークもアメリカ現地価格で調べないと不公平になりますが、メーカーズマークは本国の方が高いですね。税金、送料などの要素はなんとも除外するのが難しいです。やはり私たち消費者が支払う金額で比較するしかありません。高いですが、どなん、美味しいですよ^^

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*写真は国泉泡盛HPより引用

以上、アルコール1mlあたりの価格をランキングしてきました。
 しかし改めて、全てのお酒は農家さん・酒蔵さん・酒屋さんに思いを馳せて、味わって飲みましょう。安く酔えるから飲む、ではいけません。


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