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【参加レポ】Tabforce#13 緊急開催SalesforceとTableauって何ができて何が違うの?

本日は2024年1月10日に開催されたSalesforceとTableauを学ぶコミュニティ「Tabforce」の半年ぶり、しかも【緊急開催】というイベント「SalesforceとTableauって何ができて何が違うの?」に参加したのでレポートしてみようと思います。

Tabforceとは?

まずTabforceについて説明します。

Tabforceとは?

TabfoeceはSalesforceは知っているけどTableauはよくわからない・・とか、Tableauはよく知っているけどSalesforceはよく知らないといった双方のユーザーの交流によって、両方の垣根をなくしていこうというねらいで2020年に発足したコミュニティです。

2020年以来、不定期にイベントを開催してきましたが、発足時にコロナ禍でオフラインのイベントが開催できない状況だったこともあり、今のところ過去12回のイベントはすべてオンラインで開催されています。

イベントの概要

今回のオンラインイベントツールはoViceです。臨場感と言うか参加者同士が声はかけなくても「あの人がいる❤」という感じでお互いの存在を確認できる良いツールですね。

当日の会場

会場のデザインは「オープンな円形講堂」といったような雰囲気でかなり広いレイアウトでした。oViceは参加する人はアバターとなり会場を移動するのですが、会場に入ってちゃんと「席に座って」いたのは、皆さん行儀が良くて微笑ましかったです。

イベントの視界はマエスさん。TableauとSalesforceを愛し、そして世界で最も法人番号を愛している人で、最近はDreamforceで登壇したりと活躍されている人です。

マエスさんの自己紹介


今回の参加者(申込みベースで90名)の半分くらいは今回初参加だということです。本日のメインの話題は昨年のSalesforce World Tour Tokyo2023にて無料で的供されると発表された「DataCloud」です。

衝撃の無償宣言????

かつては年間1000万円以上のDataCloudがなんとTableauのCreatorライセンスが2つも付いて無償提供という大盤振る舞いな発表に混乱して、まだ実際に手を出しているユーザー企業は少ないらしいこの「DataCloud」についての話には興味しんしんです。

そしてこのDataCloudによってさらに注目されるTableauについてSalesforceのレポート/ダッシュボードと何処が違うのか?どう使い分けるかをテーマに2人のスピーカーにお話してもらうという企画です。


EinsteinとData CloudのアップデートによるCRM(SFA,MA)の進化

最初のスピーカーは株式会社HR Forceの鈴木さん。なんと昨日マエスさんに頼まれて急遽、登壇の準備を始めたというそうです。

鈴木さんの自己紹介(Xのリンクあり)

テーマはSalesforce World Tour Tokyoの発表を基にしたData Cloudを中心としたプロダクトのアップデート情報です。やはりこの発表で盛り上がったこの話ですね。

衝撃の発表

一昨年に登場したDataCloudは他の外部データも統合して真の顧客管理であるCustomer360を実現する26年続けたイノベーションを実現するプラットフォームとして発表されましたが、昨年に登場した生成AIのEinstein1 Platformの登場を受けてついに活用の幅を一気に広げようということで、SalesforceはこのDataCloud+Tableau×2を無料で提供したのだと考えられます。

Einstein 1 Platform

Einstein 1 Platform登場でやってみたいこと


Salesforce上の顧客データに加えて、自社アプリや外部のDWHに存在するデータを活用したい
・Webサイトに訪問したことを検知してすぐに電話をかける
・外部アプリでのアクションにあわせてメールでアプローチ
 ⇒これが実現できる・できるようになる

マーケやコマースで使用できる機能

またDataCloudを使って
・外部データを使ってSalesforceでレポート・ダッシュボードができる。
 ⇒DWHにあるビッグデータもDataCloudを経由してレポート作成
・外部データを基にした条件でフローを起動できる。
・外部データとのつながりをグラフ化
・双方のデータを使って生成AIでコンテンツ(メール文面など)作成
・Salesforceに入力されていないEXCELのデータとも結合

BigQueryのデータを使用したグラフ

・顧客データをData Cloudで統合しパーソナライゼーションとAI
・顧客データをDataCloud上で名寄せを行う

⇒これらがData Cloudによってノーコードでできるようになる

顧客データをData Cloudで統合しパーソナライゼーションとAIを強化

Data Cloud   =Customer Data Platform(CDP)
・データを収集する
・データを統合する
・データを分析する
・探索を支援する

どんな構造になっているのか?


・Salesforce上のデータもData Cloud上にコピーされ、外部データと同様に扱えるようになる(図の左側)

Einstein 1 Platform

これをセキュア(Trust Layer)で簡単(ローコード)に扱える

Einstein 1 Platformのアーキテクチャ

まとめ

Einstein 1 Platformによって
・点在するデータを統合する名寄せができる
・One to One マーケティングの強化ができる
・コンテンツやセグメント分けをAIがやってくれるようになる
・その設定は対話形式でできるらしい
・Tableauなどと接続して、横断的な高度な分析も実現可能

まとめ

難しいポイント
・いまのところドキュメントが少ない
・知識基盤としてデータマネジメントの知識が必要
 非構造化データの扱いなど・・・
・大きな会社だと今まで以上にいろいろな人やチームと連携が必要

DataCloudの将来


発表後のマエスさんによる補足

・データクラウドの問い合わせはまだあまりSalesforceに来ていない
・ドキュメント通りに進めるとミスります
・おすすめはDataCloudよりまずはDWHで作ったほうがいい
 DWHからはじめて、あるていどやってからのほうがいい

まだ問い合わせ(申請)していない人は2月くらいに問い合わせるのがよさそうとのことでした。


たしかに発表はあったものの得体が知れずまだ手も口も出していませんでした。参考にして試してみようと思います。


DataSaber挑戦者が考えるTableauとSalesforceダッシュボードの違い

後半の発表は株式会社ログラスの小林さんによるセミナーです。

小林さんの自己紹介(Xのリンクあり)

このセミナーの対象者(ターゲット)
・主にSalesforce管理者
・技術はさほどないが、レポート・ダッシュボードでは機能不足を感じる
・Tableauはなんだか怖いと感じている

データ可視化をしてきた中で感じた課題

・データの活用が進み、アレも見たい、コレも見たいという要望が増えた
・細かなKPIをSalesforce上で分析したい
・大きな粒度から細かな粒度までSalesforce上で一気に見たい

⇒フローを使ったりしてあれこれやってできるようになったが
 分析用の項目が増えて複雑化
 本来のSalesforceの使い方とかけ離れた気が・・・

実際にやってみた課題

①開発物に対する課題
・保守メンテがたいへん
・増え続ける項目によりパフォーマンスが落ちた
・分析したい角度が変わると回収規模が広がってしまうことも・・

②データ活用での課題
そもそも探索が爆速でできるようにしたかった・・
・現状ではレポート作成⇒探索に時間がかかる
・ビジュアライゼーションに制約がある
・システム(Salesforce)の役割を超えてしまいかねない・・・

結論

・Salesforceですべてをやるのは現実的ではない
・このままではSFAではなくなってしまいかねない

⇒別の分析基盤が必要

そこでTableauを知るが・・・

・触り方がわからない
・難しそう・・・・よくわからないがゆえの苦手意識

壁にぶつかる・・・・そこで師匠(マエスさん)に出会う

師匠との出会い

教えてもらってTableauの真の姿を知る

・はやい・・・直感的で仮説検証が圧倒的に速い
・豊富なビジュアライゼーションで色んな角度からみれる
・他のDBとの連携もできる

・・・・まだ自社環境は使えてないが速く使ってみたい

Salesforce(レポート・ダッシュボード)とTableauとの違い

Salesforce
・SFAの役割をそこわない範囲で決まった数値の推移をみていく

Tableau
・ビジュアライゼーションによりひと目でわかりやすく情報をまとめる
・定期的、くり返し見るダッシュボードを作る
・データの探索で仮説検証を爆速で行う

大切なこと

①それぞれの自社における各システムお役割を決めること
・企業・組織で異なるので絶対的な正解はない
・各システムの得手・不得手があるので注意する

②大事なのはシステムに無理をさせないこと
・できる=やっていい  ・・・・ではない
・役割を念頭に置いてベストプラクティスはなにか?を考える
・それぞれに制約がある

③Tableauの場合はEXCELを完全に置き換えようとすると失敗する


レポート・ダッシュボードとTableauの使い分けは非常に悩みどころですね。(現在試行錯誤中)

質問タイム(抜粋)

・SalesforceとTableauの直結についてどちらもあり
 数式項目やロングテキストを持ってこれないなどの理由で避けるのが推奨 
 DWHがあるならそちらのほう通い

ビジュアライズはユーザがやるべきかシステム管理者がやるべきか
・ユーザーで作るのが理想
・ただし最初はシステム管理者でやらないと難しい
 一般的にシステム管理者のほうがリテラシーが高い

tableauに入れるデータの整備のコツも知りたいです
・データ整備はDWHに入れていく・・・・モデリング


全体の感想

Data Cloudは昨年の11月に話題になって、ちょうどもやもやしていたタイミングだったので非常にためになりました。2月に申し込んできたいと思います。SalesforceとTableauの使い分けもちょうど似たような事態にもなったので腹落ちできました。

oViceでのイベントは「知ってる人がいるなー」なんていう感じで眺めるのも楽しく、オンラインではありますがコミュニティ感を体験できました。

記念撮影??

1時間という時間だったのであっという間でしたが、とても充実した時間を過ごせました。

運営の皆さん、登壇者の皆さんありがとうございました。
次回にも期待しています。


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