やさしい事業計画のつくりかた(1)
いろんな方の事業計画を聞いたり、一緒に考えたりする機会があります。
その中で正直なところ、教科書的な事業計画や形式だけの事業計画も多いなと感じます。
事業計画について考えることは事業を進めるのに必ず役に立ちます。
自社の社員、顧客、取引先に事業や商品・サービスを理解してもらうために使えたり、
つまづいたとき何をしたらいいのか考えるベースになったり。
そんなふうに役に立つ事業計画のつくりかたを書いていきたいと思います。
1.事業について考えるときにまず問いかけてみること
事業について考えるやりかたはたくさんあります。
「事業計画 作り方」とGoogleで検索してみればわかると思いますが、
たくさんありすぎて何から考えていいのかわからなくなるくらいにたくさんあります。
その中でまず考える手がかりにしてほしいのが次の3つの視点の質問です。
この3つについて考えてみると事業の輪郭がクッキリしてきます。
(1)WHY? なぜ?
なぜそれをやろうと考えたのか?
なぜあなたがそれをやるのか?
事業を通じてどんな未来を実現したいのか?(ビジョン)
(2)WHO? 誰に?
顧客は誰?(できるだけ具体的なイメージを描く)
何をするのにどんな問題を抱えているのか?
(3)WHAT? 何を?
商品・サービスの特徴は?
顧客の問題をどう解決するのか?
商品・サービスが顧客の問題をどうやって解決するのか?
その先にどんな未来があるのか?
これが自社の商品・サービスの「価値」であり、事業の中心になってきます。
2.もうひとつの手がかりは3C
顧客への価値提供を基準にしてもう一度考えてみましょう。先の質問と重なる部分もありますが、改めて違う方向から考えることで見えてくるものもあります。
商品・サービスの価値は3つのポイントで考えることができます。
・顧客の問題を解決できる
・自社の強みが反映されている
・他社が提供していない
この3つについてそれぞれ考えるのが3Cです。3つのCとは、Customer(顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)のことです。
(1)顧客(市場)Customer
・顧客はどんな人か? 例)年齢、性別、地域、職業、生活スタイルなど
・どんな問題を抱えているのか?
・市場規模はどれくらいか?
・チャンスやリスクは何があるか?
(2)自社(商品・サービス)Company
・自社にはどんな強み、弱みがあるのか?
・商品(サービス)の特徴は?
・顧客の問題をどうやって解決するのか?顧客にとっての価値とは?
・商品(サービス)は自社の強みや資源が活かせているか?
(3)競合(代替品)Competitor
・競合にはどんな強み、弱みがあるのか?
・市場シェア、売上規模はどれくらいか?
・他に替わりになるような商品(サービス)はあるのか?
(4)3つのCの関係性に注目する
3つのCについて考えたところで、それぞれのCの関係性に注目します。ある2つのCのあいだの関係性について考えるときは、残りのCの視点から考えるとわかりやすいです。
たとえば、自社と競合の関係について考えるときは、顧客の視点で考えます。
・顧客←→自社
顧客との間にどんな関係性を築きたいのか?
(競合から見て)マネできるか?新規参入できるか?
・顧客←→競合
どんな関係性を築いているのか?
(自社から見て)取って代われるものか?
・自社←→競合
(顧客から見て)自社と競合の違いは何か?
顧客が自社の商品・サービスを選ぶ理由は?
3.事業コンセプト
ここまで考えてきたことを文章にしてみましょう。
聞いた人がぱっとイメージできて印象に残るように、
キャッチフレーズ的に説明できる一文を用意できるといいですね。
それが事業コンセプトです。
今日はここまで。
事業の大まかな内容について考えてみました。
次は事業の細かい部分について考えていきましょう。
湘南の経営に強い税理士 エイマエダケイタ税理士事務所
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