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なんでもない美味しさのコーヒーを極めたい

ここ数年のスペシャルティコーヒーのトレンドというとやはり嫌気性発酵とインフュージョンでしょうか。

嫌気性発酵はコーヒーの精選過程で空気に触れずに発酵させることで新しい風味を生み出す精選方法です。
またインフュージョンの方は同じく発酵段階で果汁やクエン酸などの副材料を添加することでコーヒーだけでは生まれないフレーバーを作り出すことを目的としています。

どちらも基本的に従来のコーヒーにない大胆な味わいになる傾向があり、飲んだ時に”今までにない”コーヒー体験をもたらしてくれます。

昔からフレーバードコーヒーというのはあって、焙煎後にヘーゼルナッツやバニラの香りをつけた甘ーい匂いのコーヒーはあったのですが(ハワイのお土産のコーヒーとかのイメージ)、インフュージョンのほうは発酵段階で添加されるのでフレーバードコーヒーに比べると人工的な感じは少なく、ライチのような香りだったり、シナモンだったり通常のコーヒーではなかなか味わえないような香りを楽しめます。

結構アクロバティックなコーヒーではあるし、特に添加に関しては批判的な意見もあるのですが、個人的にはこういうコーヒーも好きだし選択肢が広がること自体はいいことなのかなと思っています。

一方で従来のコーヒーらしいコーヒーも好きです。

実際にコーヒーを飲むときって、

「・・・コロンビアウィラのウォッシュトか。ストーンフルーツ、シトリックな感じもあるな。アフターに僅かに渋みがあるのがティーライクだな。」

という方は少ないと思います。僕はコーヒー屋さんなのでこういう楽しみ方も好きですがどちらかというと、

「・・・うん。おいしい。」

こういう方が多いとおもうんですよね。

このなんというか理由なく美味しいと思えるコーヒーを作りたい。

スペシャルティコーヒーの農園のストーリーやお店のストーリーを大事にする姿勢って個人的にすごく好きですが、たまにはそういうのを一旦横に置いておいて、よくわかんないけどなんかうまいみたいなコーヒーもいいなぁとおもうんですよね。

飲む人のストーリーにすっと入っていけるコーヒーというか。

カフェニルのオリジナルブレンドはこういうイメージで作っていて、年々焙煎をブラッシュアップしたり原料を見直したりして改良を重ねています。

そんな商品紹介がしたかったわけじゃないんだけど今日はうまく話が整理できなかったのでまた来週!☺️

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