見出し画像

【祝10周年】オフィスおかんの10年と社会の10年

2014年3月26日にリリースされた「オフィスおかん」が、2024年3月26日に10周年を迎えました。いつもご利用くださっている皆様、応援くださっている皆様、サービスに関わっている皆様、誠にありがとうございます。

10年を経て、全国何千ものお客様へサービスをご提供することができるようになりました。また、私たちのミッション「働く人のライフスタイルを豊かにする」の実現を目指してオフィスおかんに取り組む社内の仲間も100名を超えました。

せっかくの機会ですから、この10年間について、外部(社会)と内部(サービス)の両面から簡単に振り返り、記しておこうと思います。

社会の10年

サービスをリリースした2014年は、有効求人倍率が1未満から1以上にちょうど逆転したタイミング、つまり社会的には人手不足時代に突入した元年でした。2013年が0.93、2014年に1.09、そしてそこから2023年には1.31と人手不足は加速しています。(※1)

それもそのはず、日本の人口は2008年をピークに2011年以降は減少を続けています。この10年で見ても、2014年3月は1億2713万人でしたが、2024年3月には1億2397万人と減少しています。(※2)

人手不足時代に突入したことで、企業は新規採用だけではなく今いる従業員に対する取り組みを強化していくことになります。(残念ながら、海外で注目される「リテンションマネジメント」という言葉や考え方はまだ日本で一般化されていませんが...)

企業の取り組みとしてわかりやすい例が健康経営®️(※3)の普及です。健康経営に関する認定制度である健康経営優良法人の認定企業数は初年度の2017年に553法人だったところから、2024年には19,721法人まで大幅に増えました。(※4)(ちなみに、株式会社OKANも2023年2024年と大規模法人部門にて健康経営優良法人に認定されています)

オフィスおかんのお客様を見ても変化があります。サービスをリリースしてから2010年代後半までは先進的な取り組みがなされやすいIT業界やスタートアップでのオフィスおかん導入が目立っていました。

しかし2010年代後半には、IT業界やスタートアップ以外の業界へ一気に拡大していくことになりました。最初に導入が目立ったのは、医療・福祉の業界です。それ以降、建設、運輸・物流、製造などの業界でも導入が加速していきます。つまり非IT系、言い換えればノンデスクワーカーやエッセンシャルワーカの方々が働く業界への拡大が見られました。これらの業界は特に人手不足が深刻とも言われています。

そして、業界だけではなく東京から日本全域への拡大も見られます。現在は、東京以外の地域の方がサービス導入企業の増加スピードが高くなっています。

あくまで、オフィスおかんの導入企業から見た変化ですが、これは社会的な従業員の定着に対する関心や投資意欲の拡大と連動しているのではないかと考えています。例えば、2010年代後半というタイミングは健康経営優良法人の認定が始まって数年のタイミングであり、健康経営という言葉や考え方が普及したタイミングと考えることもできます。

社会的に大きな変化です。

逆説的に考えると、こういった社会的な流れによってオフィスおかんは10年間毎年規模を拡大し、サービス提供を続けることができたと言えます。

※1 出典:厚生労働省ホームページ
※2 出典:総務省統計局ホームページ
※3 「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です
※4 出典:経済産業省ホームページ

サービスの10年

「オフィスおかん」をリリースした10年前の2014年3月26日、社員はまだ誰もおらず、オフィスはシェアオフィスに借りた1席のみでした。私たちの「働く人のライフスタイルを豊かにする」というミッションを実現するため、まだ誰もやっていなかったビジネスモデルにチャレンジした10年間、今はたしかに手応えを感じています。

決して順風満帆だったとは言えない10年間でしたが、社内外たくさんの方々に支えられ10周年を迎えることができています。すべて振り返るととんでもない超大作になってしまうので、今回は4つのポイントに絞って簡単に振り返りたいと思います。

常にミッションを掲げるサービスとチーム

社会の10年の振り返りで、社会的な大きな変化の流れによってオフィスおかんは10年間毎年規模を拡大し、サービス提供を続けることができたと書きましたが、社会とサービスが紐づいていなければ、社会の変化の追い風を受けることはできませんでした。

私たちの「働く人のライフスタイルを豊かにする」というミッションがどのように社会課題に紐づいているかをストーリーとして言語化し、とにかくミッションを掲げ続け、チームでも共有し続け、活動にも反映させてきました。

これがなければ、サービスを一緒に提供する仲間も、パートナーの皆様も、サービスを導入しご利用いただいている皆様も、応援してくださる方々も集まりませんでした。サービスリリース後の初期からミッションを言語化し、ミッションを中心にしたことは今考えても最善だったと思います。

パートナーとミッションを共有しながら創っていく事業

オフィスおかんは、オンラインで完結せず物品とともに全国へサービスを提供する、資本力の小さいスタートアップにとって大変なビジネスです。私たちだけで実現することは到底難しく、商品を製造いただくパートナー企業、商品を保管管理いただくパートナー企業、商品を配送いただくパートナー企業など、多くのパートナー企業にご協力いただくことでサービスが成り立っています。

私たちの事業状況を細かに共有しながら歩みを揃えていくことの重要性と難しさも学びました。私たちが適切にそれを行えなかったことによって、パートナー企業へ負担をかけてしまったこともありますし、商品が不足しサービス提供が止まってしまったこともありました。

一方で、パートナー企業の皆様と意見し合うことができる関係があることはとても有り難いことですし、不定期ではあるものの全企業が集まり、私たちのミッションを共有する機会を設けることができていることがそこに役立っています。

メディア露出と記憶されやすいサービス名

サービスをリリースして最初の1年2年で多くのメディアで紹介いただく機会をいただきました。webメディアや新聞、雑誌だけでなく、テレビでも紹介いただきました。

メディアで紹介いただいた時だけ瞬間風速的にアクセスや問い合わせが多くなるだけではなく、いまだに過去のメディア露出がきっかけとなってアクセスや問い合わせをいただけることがあります。そこに貢献しているのが記憶されやすいサービス名でした。

なお、サービス名について母の味から名付けたと誤解をされることもありますが、そういった意図は全くありません。私たちは「企業と働く人の関係を取り持つおせっかいな存在」を目指すことで「働く人のライフスタイルを豊かにする」ことを実現しようとしています。この「おせっかい」というところから、勝手なイメージかもしれませんが関西弁のおかんという言葉をサービス名に入れることにしました。

導入企業に寄り添ったカスタマイズサービスの提供

オフィスおかんによってただ商品を提供し続けるだけでは、私たちのミッションは実現できません。私たちは、ただ商品を提供することをしたいのではなく、サービスを導入いただいた企業にサービスを課題解決のツールとして使っていただきたいと考えています。

私たちがそういった意思を持っているチームであることは、私たちのお客様との向き合い方に影響を与えます。企業のサービス導入目的を達成するために、様々なカスタマイズサービスがチームメンバーから提案され、チャレンジすることもできました。

結果として例えば何百と拠点を持つ企業向けに、健康経営や人材戦略に関する複合的なご支援をさせていただける機会もいただいています。そして、食事や商品以上の価値を実感いただいている声も頂戴することができています。

さいごに

いつもご利用くださっている皆様、応援くださっている皆様、サービスに関わっている皆様、重ねて感謝申し上げます。ありがとうございます。

「企業と働く人の関係を取り持つおせっかいな存在」から、次の10年で「望まない離職を生まない組織づくりを支援する存在」に進化したいと思っていますので、その実現につながるサービスとなるよう、サービスの運営と発展に邁進して参りたいと思います。

今後ともご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

2024年3月26日 「オフィスおかん」10周年
株式会社OKAN 代表取締役 沢木恵太

オフィスおかんサービスサイト
OKAN公式note


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?