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2023年9月5日(火)晴れ

9時に起床。午前中は泉とあゆかの日記を読んで、今年の末に作ることになっているものについて自分自身もあれこれ書き物をしていた。

昼ごろ郵便局の配達員の方が私宛に封筒を届けに来た。カード会社から送られてきたものだった。受け取りには本人確認書類が必要で、私の身分証に書いてある住所は今住んでいる場所のものではないので、結局受け取れなかった。配達員の方はその封筒を手に持っていて、私の目の前にあるのに、またカード会社に返送になってしまうらしい。セキュリティを考えたら仕方ないけれど、本人が本人と認められないことになんだか力が抜けて、笑うしかなかった。私とじじばばの暮らしは公的には証明できず、やるせない。まあ今回の場合は完全に手続きを怠った自分自身が悪いのだけれども。

午後は仕事の編集作業に取り掛かる。縦型動画を作ることに慣れていないので苦戦している。今日はやっと少し時間が取れたけれど、完成まではほど遠い。撮影から時間が経てば経つほど、気持ちは焦って上手くできなくなっているような気がする。撮影に協力してくれた方々への思いがあるので、どうにか早く納得のいくものを作りたい。

夕方、自転車で川沿いを走りながら昨日行ったリサイクルショップへ。洗濯機を購入した。運搬に使う軽トラも予約し、日曜日に向けて順調に準備ができている。そのまま図書館へ行って本を返却した。期限内に読み切れたのは1冊だけだった。とりあえず今は『アンネの日記』に集中しよう。

帰りも同じ川沿いの遊歩道を通った。春まではよく散歩に来ていたこの川沿いも、夏になって来る機会が減ってしまった。稲穂が生え揃った田んぼに囲まれ、夕方の風を切って自転車を漕いでいると気持ちが軽くなる。今日も暑かったけれど、季節は確実に秋へと進んでいる。寒いのが好きなので冬が待ち遠しいけれど、これはあまり共感されない。

夜はばばのリクエストで、近所にお寿司を食べに行った。じじは90歳にもかかわらずせっかちで早足なので、いつも先に家を出て100メートルくらい先を歩いている。私はばばと一緒に後ろからついていく。歩きながら、鎌倉へ引っ越しても完全にふたりから離れるわけではなく、ちゃんと頻繁に会いに来るということをばばに伝えた。自分で物を選び、家事をして、生活習慣を作る。自分が動かなきゃ何も変わらない。そういう基本的なことを取り戻すために、再びひとり暮らしをするということも説明した。ばばは、ひとりで小さなアパートに暮らせるのも今のうちかもしれないし、若いうちに何でもできるようになっておいたほうが良いと背中を押してくれた。ばばの本音かどうかは分からないけれど、スッと肩が軽くなった感じがした。私は家族の誰かから、この選択を肯定してほしかっただけなのかもしれない。

夜寝る前にじじから「無駄な家賃を払うくらいなら、ここに金入れてくれたほうがよっぽどいい」と言われた。もう何度目だろうか。寂しくて引き止めようとしているのか、それとも本気でお金のことを言っているのか分からない。ばばが肯定してくれたこともあり「このままじゃ甘えて、家事も中途半端にしかできなくなってしまうから」と答えた。「料理は女の人がするんだから」と言われて本気でカチンときてしまい、「それはじじの時代でしょう。何もできない人にはなりたくない」と強めに言い返した。これほどまでに自分自身の祖父と私の考えが断絶していることにゾッとした。私の反論はじじが家事ができないことを知っていて、それに対する当てつけだったと思う。じじはお金と利便性のことばかり。時代を考えたら仕方ないのかもしれないけれど、好きでいたい人の考えが嫌いで尊敬できないことが悲しくてたまらない。

お寿司は美味しかったけれど、胸焼けしてしまった。ねぎとろを食べ過ぎたのか、感情を揺さぶられ気持ちがぐちゃぐちゃだったのか。

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