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選ばれし21名

選手名鑑が出ていたんですね。今更ですが、買いました。

Mリーグ5日目 第二戦(10選目)
松本吉弘(渋谷ABEMAS)
前原雄大(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
小林剛(U-NEXT パイレーツ)
萩原聖人(チーム雷電)

1ゲーム目からの連投は小林剛氏のみ。
萩原聖人氏は初日の2連投以来の登板。瀬戸熊氏が待望のトップを取った直後のゲームで、いい流れを引き継げるか。

結果。
前原雄大(KONAMI麻雀格闘倶楽部) 56.9pt
小林剛(U-NEXT パイレーツ) 15pt
松本吉弘(渋谷ABEMAS) -24.1pt
萩原聖人(チーム雷電) -47.8pt

1ゲーム目と完全に表裏の結果になった。結果、この日に一番ポイントを稼いだのはチーム雷電。それにしても萩原氏、いいところがなかった……。

東発7順目。南家の前原氏が先行リーチ。
二三四六七八⑦⑧⑨34發發 ドラ⑦

捨て牌は「1西東四①一中」。極めてヒントの少ない捨牌だ。このリーチを受けたときの萩原氏の手牌が

二三六八八②③⑤⑤(赤)5667 ツモ⑤ ドラ⑦

考え方次第だが、6は1順前に切れて、安全牌(字牌)を残せていたように思う。とはいえ先行リーチの捨牌にヒントが非常に少ないこともあり、真っ直ぐ戦える手牌と言えるだろう。ここから打六。次順、⑥を引いて来て下記の手配に。

二三八八②③⑤⑤⑤(赤)5667 ツモ⑥ ドラ⑦

まっすぐ行くなら6または⑥だろうが、直前に小林氏が二を通していたこともあり、自らが打六で作った筋の三も合わせてターツ落としを選択する。これは判らないでもない。(6の切り遅れが響いているが)。次順のツモは五で二切り。(この二三の切り順も、普通は逆だろう。二が現物だから)。

ここに④を引きこみ、切りきれていなかった6切り。次順に②を引く。

五八八②③④⑤⑤⑤(赤)⑥567 ツモ② ドラ⑦

五八と②⑤の二つの筋を掴まされ、お手上げ状態に。6を中抜きしてベタ降りを選択する。しかしここから松本氏、小林氏の追いかけリーチを受け、手詰まりに。結局は前原氏に5を打ち込んでしまうことになる。最終形はこちら。

五八八八②②③④⑤⑤⑤⑥5 ツモ5 ドラ⑦

いま見返したら、こりゃキツイな。。5を重ねて3人に通る牌が見つからず、5をツモ切って打ち込み。裏1乗って5200点に。わりと行ける手で降りを選択し、最終的に手づまりして打ち込み。けっこう普段、自分がやらかしてしまうミスを思い出した。

もうひとつ、この半荘で謎だった手はこちら。

このツイートを見て、謎が少し晴れた。
小林剛氏の仕掛けは

二三三六七③⑤⑤(赤) 456(チー)567(チー) ドラ5

ここから一度二を切りイーシャンテンに。数順後に四を引き裏目となるが、それを残して③切り。上家から打たれる現物に狙いを定めて、首尾よく二をフリテンチー。

これを「三三四五六⑤⑤(赤)」からの食い延ばし四七待ちと読んだ松本氏が、「五八九⑤⑥⑦⑧1124789」より親権維持を目指して五切り。
一度止めた牌に見えたので、切り出したときには何が起きたかと思ったが、たしかに五さえ通ればテンパイ連チャンは見えてくる。

また、同じく松本氏がオーラスのラス目から、三着まで1500点差でノミ手リーチを打ったところも微妙だったが、これは実は局のテロップミスで、実際は1200点差。それならば納得だ。どうやら道中で小林剛氏が、一本場の申告を失念していて起きた現象らしい。

今回のトップは前原氏。とはいえ、かなり強引なドラシャボ(場に2枚でている57のシャボ(7がドラ)でドラをツモリ和了っただけという印象なので、特に語ることはなし。
前原氏の打ち筋を見ていると、ただただ、フリーの剛腕親父を思い出してしまうんだよな~。この方が連盟トップの鳳凰位にして各種タイトルをガンガン獲っている、まごう事なきトッププロなのが不思議。。なにか自分に見えていない部分があるんだろう。

これで萩原氏は3ゲーム登板してラス2回、3着1回。
手は入っているのに、スピードの面で他家にまったく追いついていない。さらに、結果が残せていない焦りから、長所であるはずの「攻撃性」も影を潜めて、中途半端に守りに入っている印象。
もちろんさまざまな思惑はあれど、選手たちは少なくとも「それぞれの麻雀の持ち味」を買われて、選ばれし21名としてこの場所に立っているはず。それがこうなってしまうと……。この間の佐々木寿人氏もそうだが「自分の麻雀」を打ち続ける難しさを感じさせてくれる。

この日のゲームは2ゲームとも、ちょっと大味なゲームだった印象。火曜日の対局はまだ見ていないが、友人が「面白かった!」と言っていたので、楽しみにしています。

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