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なぜ音福なのか。音楽と福祉の可能性を探る#音福連携01

物語を語るということ

今日は、いつもはウィーンで頑張っている友人のピアニスト木口雄人君とヴァイオリニストの松岡井菜さんのデュオの演奏を聴いてきました。

AKA Duoのお二人

お昼は、松岡さんと石原悠企さんとのガット弦を使ったヴァイオリンとヴィオラの演奏も拝聴。贅沢な1日。

やっぱり、物語を感じられる音楽というのは、人生を豊かにしてくれるものだなと改めて。

こういう音を奏でられる人を、活かせる世の中であってほしいと思います。

僕と福祉の物語

さて、今日はなぜ僕が急に音楽と福祉なんてことを言い出したかということを少し書きたいと思います。

福祉の領域を、部外者が語るのは、とても繊細で難しいと思っていまして、なかなか表現できなかったのですが、

きっととても長くなるので、少しずつ、丁寧に書きたいと思います。

もともと、僕にとって福祉の業界は縁の遠い世界でした。

教育実習で、介護施設に2日お世話になったというくらい。

母方の祖母が認知症になり、祖父も身体を悪くして、晩年はグループホームやサービス付き高齢者住宅に移ったので、面会に行くことはありましたが、その時点ではまだあまり自分ごとではありませんでした。

それが、自分にとっても身近に感じたきっかけは、一昨年に父がくも膜下出血で倒れて、右半身麻痺と重度の失語症を患ってしまったことです。

昔から病気ひとつしない、丈夫さがウリだった父が、急に要介護3という判断を受け、これからの生活をどうするのか、担当のケアマネージャーさんとたくさん話しました。

当然不安だらけです。

結局のところ、自宅での生活は難しいという判断で、特別養護老人ホームにお世話になることになりました。

期を同じくして、自身が音楽家としてどうありたいのか、

会社のスローガンとしてなんとなく書いた、"Fill Life with Music"を、どのように、どんな人たちに伝えていきたいのか、次の目標を考えるようになり、

父が入院し、その後特養に入ることになり、その生活がどのようになるかを考えた時、ハッとしたのです。

朝起きて、食事をし、部屋にあるのはテレビくらい。昼ごはんを食べて、時間が来たら入浴し、晩ご飯を食べて寝る。

毎日その繰り返し。父方の祖母は今年で95歳。まだ生きていますから、もしそのくらいまで生きるとしたら、あと30年間以上その暮らしが続くかもしれない。

コロナの影響が大きいこともありますが、何もできない自分にも悲しくなり、また、同じように生活している、誰かの支えが必要な方が日本に何百万人もいるのだ、ということを改めて受け止めると、

何か自分ができることはないかな、と思ったのが、一つの大きなきっかけでした。

それから2年間、どんなことができるのか、ずっと考えていると、また新たな出会いがたくさん繋がったのでした。ということで、続きはまたそのうち。

それではまた!




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