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調査会社の仕事内容

調査会社ってなんとなくお堅いイメージだったり、難しそうなイメージを持っていませんか?実際にどのような仕事をしているのか、分からない人も多いと思いますので、今回はどのような仕事内容で、どんな心持ちで仕事をしているのかについてお話をしてみようと思います。

これから、マーケティングリサーチ業界を志す方や、マーケティングに携わってみたいと思う方にとって少しでも役に立つ記事になると嬉しいです。

この記事のターゲット

✔ 消費者調査に興味がある人
✔ 調査会社の仕事を単純に知ってみたい人
✔ 消費者調査会社への転職を考えている人

消費者調査会社で働く人たち

マクロミルで働いた経験しかないため、他の調査会社がどうなのか詳細は知り得ませんが、おおよそ以下のような職種があると思います。

1.コンサルティング営業
2.集計担当
3.リサーチャー、プランナー
4.アンケート作成&運用者
5.モデレーター(インタビュー調査の司会)
6.インタビュー、会場調査等の運用者
7.データアナリスト
8.各種アシスタント
9.翻訳、通訳者
10.グローバルリサーチ担当
11.IT担当
12.その他経営関連の職種
13. 海外駐在員(営業、リサーチャーなど)

枚挙に暇がないほど多くのプロフェッショナルが働いているのが分かっていただけたかと思います。一つの調査(リサーチ)を完了させるために、多くの人たちが関わって仕事をすることになります。

マクロミルの事業を紹介している動画があるので、よろしければご覧ください。

今回は、インターネットアンケート調査に関わる仕事について以下の職種について書いてみようと思います。

・営業
・リサーチャー
・集計
・アンケート画面作成&回収担当

コンサルティング営業の仕事


営業はお客様の課題をお伺いし、課題を整理し適切なソリューションとして提案を行います。我々調査会社の営業は、様々なソリューションをお客様の課題に合わせて組み合わせたり、時にはカスタマイズしてご提案することになります。そのため、同じ内容の調査というのは一つたりとも存在しません。お客様の課題によって、内容は全て変わります。

営業の仕事の最も大切な点は、お客様の声(やりたいこと)をしっかりとプロジェクトメンバーに伝達することです。また、プロジェクトが滞りなく進んでいるのかマネジメントすることも極めて重要な仕事の一つです。

営業マンは、お客様からお声がけをいただいたときに最適な提案をすることに加えて、もう一つやることがあります。

お客様からお声掛けをいただかない場合においても、自社調べのデータなどを分析して、お客様のビジネスの成功のために、調べておいた方がいいことが何なのかを考えて、持ち込みでご提案することも大切な仕事の一つです。
自社データを分析する以外にも、普段の消費者としての意見をベースに提案を作ることもあります。

調査が上手く進み、分析も終えた後には、レポートのご報告を行います。
こちらは、リサーチャーがプレゼンをしますが、営業は最終納品物であるレポートにもしっかりとチェックを行い、お客様のビジネス成功のために考えられる示唆が何かないか、追加で調べるべきことは何かないか、を提案します。

つまり、営業の仕事は調査を行う前の課題の整理~レポート納品後のアフターフォローまで全てとなります。

リサーチャーの仕事

リサーチャーの仕事は、営業がいただいたお仕事について、調査票の設計(設問や項目案の起案)を行うことから始まります。
もちろん営業と一緒にお客様との打ち合わせに同席し、調査設計に必要なヒアリングをすることもあります。

調査設計はお客様とのやり取りを、何度も繰り返して確定させます。
その後、アンケートを回収し、分析を行い、お客様にご納品&ご報告をするまでがリサーチャーの仕事です。

集計の仕事

集計は得られたアンケートデータを読み解きやすくするために、様々なデータ処理を行い、データを集計していきます。

アンケートデータは通常、0や1という数字が記載されたローデータという形式でアップロードされます。このままでは、何が何なのか分からないままです。アンケートデータには様々なデータがありますので、お客様が分析したい内容に基づき、データを加工処理していきます。

この作業がある事で、この後のグラフ化などもしやすくなり、分析がしやすくなります。

また、近年では様々なデータを統合して、一つのデータセットにすることで新しい気付きを得ようとする動きもあります。集計作業は極めて重要な仕事となります。

アンケート画面作成&回収担当者の仕事

最後に、アンケート画面作成とアンケートを回収するのはアンケート調査を行う上で最も重要な部分となります。
皆さんが普段気軽に答えているアンケートも、この仕事がなければ快適に回答することができません。

インターネットリサーチは極めて便利な反面、ロジックと呼ばれる回答する上での構造が複雑になる場合があります。

簡単な例で表すと、Q2でAと回答した人は、Q3をスキップさせて、Q4に回答させる。のようなイメージです。

これらをロジックと呼んでいます。
このロジックは紙アンケートでは適切に運用できませんが、インターネット調査ではプログラミングすることで可能になります。

また、回答者が回答をしやすいように工夫することも、画面作成担当者の仕事の大切な点となります。回答するのが大変な調査の場合、回答者もアンケートに対する態度がだんだんと悪くなってしまいます。そうすると、アンケートの品質にも影響を与えかねません。

回答者の視点とお客様視点の両方を持ち、高品質なデータを回収できるように努めています。

まとめ:アンケート調査は奥が深い

アンケート調査について書いてきましたが、調査全般に言えることは、実に多くの人が関わっているということです。
たった1問。されど1問です。この1問の調査の仕方次第で、お客様のビジネスの意思決定が変わるからです。それくらい、データを扱う立場として我々調査会社で働く人間は、責任を持ち仕事をしています。

自分たちのミスで、多大なるご迷惑をおかけするということ。
しかし一方で、正確なデータを提供することで、お客様の成功確率を上げることができる。

昨今では、言われたとおりに調査を行うというだけでは、お客様に満足していただけなくなりました。お客様のビジネスを理解し、ビジネスを前進させることのできるデータ取得や分析のご提案ができることが、我々調査会社に求められています。データのその先にある意思決定やお客様のビジネスの成功を導いていけるように調査会社はこれからもマーケティングの先端にいるべきだと思っています。


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