見出し画像

パープルとバイオレット

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は紫を英訳した時、どっちを使うんだろう?と迷いがちな言葉のお話。

色相を英語にした時

例えば、赤ならRedレッド、青ならBlueブルーとすぐに英訳できますが、
紫ってPurpleパープル?それともVioletバイオレット?と、一瞬悩む時があります。

正解(広義の紫という意味)としては、パープルの方なのですが、
バイオレットも定着している感がありますよね。

由来を見てみる

パープルとバイオレットの色名の由来を見てみましょう。

パープル

アクキガイ科の巻貝が持つ「パープル腺」から得られる「プルプラ」という分泌物。それから作られた色が赤みの紫、パープルです。
1g手に入れるのに約2000個の貝が必要という、とても稀少で高価な色。
日本でも「貝紫色」と呼ばれます。
「皇帝紫」とも呼ばれ、王族、貴族などのみが着用を許された色でした。

バイオレット

スミレの花の色のことで、青みがかった紫を指します。
光のスペクトルでは、紫方面の最短波長として「バイオレット」が用いられます。虹の七色に含まれる色、ということですね。
特にパープルのような「高貴な色合い」としての側面はないようです。

どちらも正しい

歴史を紐解いてみると、バイオレットが紫を指す言葉の1つになった理由も分かりやすいですね。
今やレインボーカラーは多様性を表すシンボルとして、目にする機会も多いですし。

全体的にはパープルを主としつつも、
・紫~赤紫がパープル
・青紫がバイオレット

という感じで使い分けると良いのかな、という印象でした。

昔、これを知った時のスッキリ感は半端なかったですね。
なるほど!ってなりました。
これで言葉選びの迷いが1つ解消されると嬉しいです。

実体験&勉強から得た色彩のお話を発信しています。 よろしければサポートいただけると嬉しいです。 心躍る色彩のご紹介に繋がる様々なアイテムの準備に活用させていただきます。