趣深い日本の色彩 #42 柿色
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
ふと思い出した冬柿のお話。
日本各地で見られる果実
柿は古くから様々な場所に生えていて、人間に限らず、野生の動物たちにも食されてきた日本の代表的な果実の1つです。
そのまま食することが出来る甘柿。
そのままでは食せない渋柿を吊るして、ドライフルーツにする干し柿。
色んな楽しみ方ができる果実ですね。
ちなみに渋柿の方が糖度が高いそう。
干し柿に見られる糖の衣は、製作の過程で加えられた砂糖ではなく、渋柿そのものの糖が表に現れたものなので、糖度が高いのも納得ですね。
干し柿と聞くと、
父方の実家の軒先で、紐に吊るして干していた渋柿の光景を思い出します。
あの、ほどよく赤いオレンジの色彩は不思議と心に残っています。
柿の色とは
柿の色と一口に言っても、様々な色彩があります。
日本の伝統色でいうところの柿色は、やや赤みのあるオレンジ。
朱色からもうちょっと赤みを抜いたような色です。
また柿を冠する色名として、
・渋柿色:渋柿の色ではなく、灰みがかった茶色
・洗柿:洗って薄くなったオレンジ
などもあります。
2色とも、柿色をベースに明度を上げたり下げたりした色ですね。
栄養価も高く、温かな見た目の柿。
なんだか食べたくなってきましたね。
ただ、たくさん食べるのはNGだそうですよ。
(タンニンが含まれていて鉄分の吸収が阻害されるらしいので、1日1~2個目安)
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