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色と意味が噛み合わない!?

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は色彩心理のお話。

モノを表す言葉と色

言葉には無意識に「色」がつきまといます。
リンゴと言えば「赤」か「緑」が脳裏によぎると思います。
レモンなら「黄色」が、桜なら「ピンク」が、ポストなら「赤」が同様に浮かんでくるのではないでしょうか。

その認知と、見えている情報に乖離がある時、
めちゃくちゃ気持ち悪いという色彩心理です。

その名もストループ効果

どういうことかと言いますと…。
百聞は一見にしかず。こういう事です。

さて「バナナ」って何色ですか?

「その言葉が表すモノの色」と「文字色」がチグハグになってます。
なんだか落ち着かない感じがしますね。

モノですらこの有様なので、
色名でこの効果を使うと、頭がバグりそうになります。

「みどり」って何色で書かれていますか?
という質問に、つい「緑」と答えてしまいそうになります。
でも、実際は「赤」。うがぁー。

この現象には『ストループ効果』という名前が付けられています。
「同時に目にする2つ以上の情報が食い違っている」と、違和感や不快感、ストレスを感じるようになっています。
解答を求められる場合には、通常よりも答えを導くのに時間がかかるのも特徴。

そういえば、昔ネットでこんなネタ画像を見たことがありますが、これもストループ効果によるものですね。

見るたびに意味が分からなくて、笑ってしまいます

色は闇雲に使わない

色を扱う時は、誤解や不快感を出さないように、きちんと言葉に則した色を使う必要があります。
色を使う自由はありますが、何色でもいいという訳ではありません。

もちろん、逆手に取ることで表現の幅を広げることは可能ですが、
警告のような形で使うか、先ほどの「カニ」画像みたいに笑いに振り切る形で使わないと、ネガティブな印象を生むだけの状況になりかねません。
繊細かつ慎重に扱う必要があります。

何かで違和感を感じた時は、
色彩と関連する「画像や言葉」に食い違いがないか確認して解消すれば、美しいものが仕上がると思います。

それにしても、面白い効果ですよね。
文中の画像を作ってる時の「ムズムズ感」が半端なかったです。

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