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拝啓 サブカル 並びに アングラ様

 いつもお世話になっております。私は xxxxと申します。日頃は、冒険処女(@AdventureVirgin)という名目で、Xのアカウントを運用しております。
 この度、迂闊にサブカル、並びにアングラという言葉を、私のアカウントのジャンルに当てはめてしまい、誠に申し訳ありませんでした。
 大変恐縮ですが、理由を申し上げます。

 I

 私は今月ある会社に入社し、そこから2週間が経過しました。
 1日8時間×10日以上その人といると、見えてくるものがあります。「キャラ」です。集団生活というのは、明文化できなくとも、各々の構成員がそのキャラを全うします。キャラに基づいた役割を集団が与え、それを基盤にしたコミュニケーションを取っていくもんだと、私は理解しております。
 そこで、私はキャラがないことに気づきました

 上司や先輩方は、様々な質問や疑問を私にぶつけてきます。それもそのはずです。私は今まで、誰とも肉声を発さず業務が終わることもある「SE」という仕事に就いていました。しかし、今月から私は営業になりました。話さない仕事ではありません。社内でも社外でも。だから、少しでも話すきっかけを見つけようと、周囲の方は奮闘しています。アイデンティティ、恋人遍歴、実家等、ありとあらゆる質問を受けました。
 
 特に恋愛に関する質問は、される頻度が高いようにも感じます。見た目が、恋愛をしている人の"それ"ではないし、会話も時折成立しないことがあります。そんな奴が異性から注目される訳ない、ということを(言葉にしなくても)言いたいのだろうということが伝わってきます。

 話を本題に戻します。そんなある日、「冒女くんってさ、彼女いたことあんの?どこで知り合ったの?」と先輩に訊かれました。Xですと答えました。今まで生きてきた中だと、X以外で恋人がいた経験がありません。

 「えっ、そのXって、何垢だったり何界隈...?」

 正直迷います。

 私はただ、暇潰しで、上手くいけば人間関係の構築で、Xを惰性でやってきました。有難いことに、あるポストがバズってそれが普通名詞化したり、あるポストが原因でAbemaに出させて頂く機会を貰いました。Xがなかったら、そんな経験を一生できなかったと思います。ただそれも、そうさせる為にやっていた訳ではありません。偶然です。何垢や何界隈ってのの答えがないので、「性格分析垢」や「冒女界隈」と茶を濁してきました。

 しかし、これは会話です。先輩は別に正確な知識を求めていません。概要を知りたいだけです。何とか振り絞って、その場で思いついたのが、以下でした。

「まあなんというか… サブカルというか、アングラ系、風のアカウントや界隈というか…」

 とうとう言ってしまいました。

 その質問にそう答えて、だから何だという感じかもしれませんが、私は誰かに思いっきり殴られた感覚を覚えました。自分で言ったくせにね。

 Ⅱ

「そうか… そもそも、サブカルや、アングラって何?」
「そうですね… サブカルは知名度こそ低いものの個性自体はあるもの、アングラはどのジャンルにおいてもエロやグロを内包したもの(※子供に見せられないもの とか言った気がする)、という感じですね…」
「そっか〜 なるほど!」

 この度は、失礼致しました。
 ロクにサブカルやアングラの定義や歴史を調べずに、その言葉を用いて私自身を定義してしまいました。
 サブカル 並びに アングラ様、大変申し訳ございませんでした。
 言い訳にはなりますが、私自身、サブカルやアングラが何だか分からなくなってきました────

 ☆

 先日、ある友人と喧嘩をしました。
 でも、悪いのは私です。その友人が、事ある毎に「サブカル」「アングラ」という言葉を用いて、自身の行動を正当化しようとする事案がありました。
 私は、その友人と、約10年程にもなる付き合いがありました。なんなら私がその友人から、その概念について教わった遍歴も、なくはないです。むしろ、教えて貰ったことにより、視野が格段に広がりました。その友人がいる人生といない人生では、大きく変わっていたとも思っております。
 そんな友人と、数ヶ月ぶりに会いました。その友人は、一時期は毎週会っていたのですが、Twitterの関係上、数ヶ月おきに会うだけでも親密だと、私は理解しています。
 彼女は、私が参加している飲み会において、発狂をしました。私が(ほぼほぼ初対面の)連れている人と合わない、悔しい、と。
 私自身も、飲みの場に自分が合わないと思うことは、むしろ多いです。それでも何とか合わせようと努力します。でも、彼女は分かった瞬間分かりやすく撤退する姿に、疑問を抱きました。
 後に追及した所、サブカルアングラという言葉を用いて、自分自身の行動や言動を正当化しようと試みてました。
 思わず言ってしまいました

「ずっとそう言ってるけど、お前にとってのサブカルアングラってなんだよ!なあ!そんな言うなら1度ちゃんと説明してくれよ!!!」

 そう言ったにも関わらず、それこそがサブカルやアングラだと言い返されました。

 私自身サブカルとアングラの定義はあったのですが、それはそれとして、彼女としては、そういう定義だと。

 それはもう反論できませんでした。例えば辞書に載ってる言葉の定義と、あなたが思ってる言葉の定義なんて、違うこともあるでしょう?そりゃそうですよね。『愛』の意味なんて、人の数だけあるでしょう?そうですよね?そういう世の中であってほしいです。

 私は諦めました。それを踏まえた上で、私自身は、サブカルやアングラをちゃんと勉強して説明していこうと、そう思ったわけです。

☆☆☆

「へぇ〜 俺は知らねえや わからん」
 そりゃそうだろ。先輩のあんたは、カワイイ子がいたら声を掛ける。それが営業だ。そういうスタンスですもんね。1度話して、そこからこの人がどういう考えや性格してるかとか、興味無いですもんね。それもアリだとは思いますよ。なりたくはないですけど。

***

 要約すると、その場を乗り切る為にサブカル並びにアングラという言葉を使ってしましました。真に申し訳ありません。
 しかし、また1つ別の意見を述べさせていただきます。
 サブカルやアングラは、その曖昧性も、1つの文化として認められてるのでは?という意見です。

 私は現在、高円寺に住んでおります。高円寺に住むと、ジャンル問わず様々な方に会います。その中でも、サブカルやアングラという言葉を用いる方に、出会う機会も少なくはないです。
 
 ただ、その中では「好きだと言っているだけであって、ライブに行く等の生産性のある行動をしていない連中」もいます。

 その方々を否定するつもりはありません。店なりキャストなりに、それなりの金銭的な対価を支払っているのであれば、総合的に見れば貢献しています。それではなくても、こういった事案をきっかけに、高円寺や中央線沿線に住めば、杉並区は儲かります。それでいいのです。

 ちなみに言うと、私自身そんなにサブカルやアングラに貢献していない(ライブに行く回数が少ない)にも関わらず、それらの言葉を用いて自分を説明しました。大変申し訳ございません。

 ただ、自己防衛的な感覚で、サブカルやアングラという言葉を使ってきた方々も、少なくはないはずです。

 その一方で、本来のサブカルに根付いた意見があるのも、認識しています。


 この際、サブカルやアングラの定義について、1度考えませんか?絵を描く、音楽を作る、こういったことは本来はサブカルではありません。メインカルチャーです。そこら辺も含めて、検討していただきたい所存です。

 どうか、よろしくお願いします。









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