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損益分岐を活用した目標への「進捗管理」Excelダウンロード付

ビジネスにおいて、目標を達成できなかった原因を分析することは、次の成長に欠かせません。

この記事では、Excelシートを使った実績と目標の差異分析について解説します。

ダウンロードできるファイルは売上高、貢献利益率、固定費のどれが目標未達成の要因となっているかを簡単に確認できるので、判断のスピードが向上します。

的確な経営改善を目指すために、このシートを使って目標と実績の差異分析を実践してみませんか。


Excelファイルの使い方


今回紹介するExcelファイルは、ビジネスにおいて抱えている目標と実績との差を明確にし、その原因を探るために設計しています。

このファイルは、主に売上高、貢献利益率、固定費の3つの要素が利益に対してどのように影響しているかを把握できます。

これは、収益構造の3つの要素と同じです。

収益構造については、こちらの記事を参照ください。


利益の差異要因の計算


利益目標と実績の差異要因は次の3つに分解できます。

売上高要因=(実績売上-目標売上)× 目標貢献利益率
貢献利益率要因=(実績貢献利益率-予算貢献利益率)×実績売上
固定費要因=▲(実績固定費-目標固定費)

売上高要因
計算式は目標の貢献利益率どおりなら、売上の増減により、どの程度の貢献利益の差が出たか、という考え方に基づいています。

貢献利益率要因
売上高要因と同じく、実績の売上高に対して利益率の差がどれくらい貢献利益の差に影響したか、という視点から算出しています。

固定費要因
実績の固定費と目標(計画)の固定費の差は、そのまま利益の差に影響します。費用の増加は利益にとってマイナスの影響があるので、計算式の頭にマイナスの符号をつけています。

Excelファイルの概要と使い方


まず、このExcelシートの基本的な使い方について説明します。

C列には実績、D列には目標を入力する構造になっています。

例えば、月ごとの売上や費用の実績値をC列に、目標として設定していた数値をD列に入力します。

まずは、実績が目標にどれだけ近づいたのか、または差がどれほどあるのかを把握します。

添付のExcelファイル(筆者作成)

このシートは、単純に実績と目標の差を表示するだけでなく、その差異が発生した要因を具体的に分析できる仕組みを付けています。

具体的には、H17、H18、H19のセルで「目標利益に達しなかった原因」を分析します。

この機能により、どこに改善の余地があるのかを特定できます。

添付のExcelファイル(筆者作成)

差異の分析:売上高、貢献利益率、固定費


目標に足りなかった要因を分析する際、H17、H18、H19のセルが重要な役割を果たします。

H17: 売上高による差異
H17のセルは、売上の不足が利益目標未達成の主な要因かを把握できます。

もし、未達成による影響が利益に影響しているならば、売上向上のための施策が必要です。

H18: 貢献利益率による差異
H18では、貢献利益率が原因となっているかどうかを把握できます。

貢献利益率とは、売上から変動費を差し引いた残りの利益の割合です。

H19: 固定費による差異
H19では、固定費の増加が目標未達成の原因であるかを確認できます。

固定費は、売上に関係なく発生する費用です。

このように、売上高、貢献利益率、固定費の3つの視点から差異を分析し、目標未達の原因がどこにあるのかを把握します。

実際の操作手順


では、実際にどのように操作するか説明します。

次のファイルをダウンロードしてください。

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