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特別史跡 王塚古墳

王塚(おうづか)古墳


【所在地】

福岡県嘉穂郡桂川町


【王塚古墳】

全長:86m

後円部高:9.5m

後円部径:56m

前方部幅:60m

形状:前方後円墳

構造:横穴式石室

構造年代:6世紀〔古墳時代後期〕

出土品:装身具、武器、武具、馬具、土器

被葬者:不明


【王塚古墳の特徴】

石室内の全体に極彩色の壁画が描かれている。国の特別史跡。
特別史跡に指定されている装飾古墳は、高松塚古墳〔奈良県〕、キトラ古墳〔奈良県〕、王塚古墳〔福岡県〕の3つ。
日本の装飾古墳に使われている壁画の色は、赤・黄・緑・青・黒・白の6色だが、王塚古墳では青を除く5色が使われている。
この5色の色使いは、国内の装飾古墳では最多。
描かれている絵は、騎馬像・靫(ゆぎ)・盾・大刀・珠文・双脚輪状文(そうきゃくりんじょうもん)・蕨手文(わらびてもん)・三角文・同心円文など。
全長6.5mの石室は、前と後の二室に分かれている。
石室の広さから、極彩色の壁画のスケールの凄さが分かる。
王塚古墳の敷地内にある王塚装飾古墳館では、原寸大のレプリカの石室に入ることができる。

前室後壁
高い天井
双脚輪状文が左に2個
騎馬像、蕨手文、同心円文
後室奥壁 石屋形と石棚
天井に白の珠文・三角文・靫など


奥壁の上部に石棚、下部に遺体を納める石屋形、その前面に灯明台石が立てられている。
前室と後室を結ぶ通路の上には、小窓が設けられている。
石棚、石屋形、灯明台石、小窓と他に類を見ない複雑な構造をとっている点が、王塚古墳の石室の特徴。
双脚輪状文は他に、*弘化谷(こうかだに)古墳〔福岡県〕、釜尾(かまお)・横山古墳〔熊本県〕、王塚古墳の3つしか描かれていない極めて珍しい文様。
発見されるまで未発掘だったため、副葬品の大部分が残されている。
石室に馬の絵が描かれていることが関連しているのか、豪華で造りが緻密な馬具が多く出土している。
現存する出土品は全て国の重要文化財に指定され、京都国立博物館に寄託されている。


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