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『英語で仕事をしたい人の必修14講』著者インタビュー:第2回 本書の内容、どんな人に読んでもらいたいか

新刊『英語で仕事をしたい人の必修14講』は、“使える”英語を身につけるためのノウハウが満載の本です。今回、著者の松崎久純先生に、本書執筆の経緯、内容、効果的な使い方などについてお話をうかがいました(全3回)。第2回は「本書の内容、どんな人に読んでもらいたいか」についてです。[編集部]


――今回の本は、英語の学習法を紹介する内容ですね。

英語で仕事をしたい人たちに向けて、学習法や、留学および海外業務の体験談などを書いています。「学習法」は、なかなか本になりにくいのです。あまり売れるものではないと考えられているようで。そのため、これまで本の中のコラムとして紹介することはあっても、こうしてまとめる機会はありませんでした。

――たしかに、このような内容だけで1冊にまとまっているというのは、意外とありそうでないかもしれません。

そうです。本としては売れにくいと聞いていましたが、大学院でクラスを受講する人たちは、このテーマを扱う授業を皆とても熱心に履修するのです。また、企業の研修でも同じように、これらのテーマについて聞きたがる人は多いのです。

――その方々は、英語を使って働きたい人たちでしょうか。

はい。効果的な学び方を知りたい人は、非常に多くいらっしゃいます。また、ご自身のお子さんのために聞きたいという人も、めずらしくありません。効果的な学習方法を知ることは、本来とても大事なことです。
たとえば、スポーツに置き換えて考えると、わかりやすいのではないでしょうか。
自分が取り入れている練習方法、訓練の仕方が、どういう結果を導き出すのか。それは知っておきたいことでしょう。効果の低い練習を続けて、芽が出ないと困りますから。よい練習方法とめぐり合うことは、必要なことなのです。

――大学院や企業の方々は、これまでにもひととおり英語を学ばれたことがある人たちが多いのでは。

確かにそうですが、十分に身についたと感じている人は少ないのです。仕事で必要となって、急に焦りはじめる人たちもいます。過去には、「外国へ行けば自然と覚えられる」とか、「仕事で使えばわかるようになる」といったことが、まことしやかに語られたこともありましたが、実はそうではなかったと(笑)、皆わかってきているのです。
この時代、帰国子女の数も増えていると思いますが、実は英語も現地語もよくわからないまま帰国してくる人は少なくありません。

――そう言われて、耳が痛い人も多そうです(笑)。

子供の頃に英語をよく聞いていたため、やたらと英語の発音だけはいいのですが。本人いわく、「普段の会話も自信がない」という人たちに会うようになってきました。読み書きはまったくできないことも、めずらしくありません。これではもったいないというか、本人たちがかわいそうです。
まるで別の例になりますが、親や先生なら、子供がたとえば「風呂へ行く」といったら、「お前、ちゃんと石鹸とシャンプーを持って行けよ。タオルは持ったのか」と教えてあげないといけない。
「髪の毛は、こうやって洗うんだ。指先の腹のところで、頭皮を揉むようにしなさい」
「爪の先で引っかくと。頭皮が傷ついて、フケが出やすくなるぞ」とか、ある程度はコツを教えるといいわけです。
親のほうは、友だちといれば、そんなことくらいわかるだろうと思うかもしれませんが、実は子供は知らないままということがある。外国語を覚えることについても、同じように見えることが多々あります。

――英語を習得するときも同じように、まったくの基本から教わらなければならないということですね。

そういうことです。それが私たちを助けてくれます。ノウハウを伝えたいと思いながら、これまで1冊の本にする機会がありませんでした。
しかし昨年になって、慶應義塾大学出版会の編集者さんから、よいアイディアをいただいたのです。「英語学習のノウハウを14講の講義として伝えるのはどうでしょう」と。

――ちょうど大学での1学期分の講義ということですね。

そうです。私としてはもう「あーっ、それそれ。そうですよね」(笑)という感じですよ。
実際に授業もやっているのに、なぜ今まで思いつかなかったのかと。

↓第3回はこちらから


【著者略歴】
松崎 久純(まつざき ひさずみ)
企業の海外赴任者や海外拠点の現地社員を対象に、組織マネジメント、生産現場指導のできるグローバル人材育成を行う専門家。サイドマン経営・代表。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科非常勤講師。
1967年生まれ。米国南カリフォルニア大学卒業、名古屋大学大学院経済学研究科修士課程修了。大学卒業後、現地企業に就業し、帰国後は文具メーカーの海外事業部で欧州・アジアを担当。コンサルティング会社に10年間勤務した後、独立し、現在に至る。
海外事業、人材育成の経験を生かして多くの英語教育本を出版。『〔改訂新版〕英語で学ぶトヨタ生産方式―エッセンスとフレーズのすべて』(研究社、2005年初版、2017年改訂新版)、『ものづくりの英語表現 増補改訂版(CD付)』(三修社、2007年初版、2011年増補版、2015年増補改訂版)、『英文ビジネスレター&Eメールの正しい書き方』(研究社、2004年初版)ほか多数。

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