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【書評に出た本】2021年10月

10月に書評掲載された本・受賞した本などを紹介します。

■小倉 義明 著『地域金融の経済学——人口減少下の地方活性化と銀行業の役割』

「消滅論」さえ囁かれ、苦境が取り沙汰される地銀・信金信組など地域金融機関は、半面、人々の生活の基盤となる地域経済を守り維持する支柱でもある。収益力の低下や熾烈な融資競争、激甚化する自然災害と疫病など困難な環境を克服し、リスクをとりながらも地域社会とともにいかに生き延びてゆくかを、経済学的手法を用いて丁寧に解説した注目の一書!

▶『読売新聞』2021年10月3日(11面・文化面)「本よみうり堂・記者が選ぶ」に書評が掲載されました。
▶『日本経済新聞』2021年10月30日(35面)に短評が掲載されました。

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■岩間 一弘 著『中国料理の世界史——美食のナショナリズムをこえて』

世界に広がり、人々に愛され「国民食」へと変貌をとげた「中国料理」。
国家建設とナショナリズムに注目しながら、アジアからアメリカ、ヨーロッパを縦横無尽に旅して、中国料理と中国系料理の巨大で口福な歴史を味わいなおす。

▶『日本経済新聞』2021年10月2日(30面)「読書面・あとがきのあと」に、著者並びに本書が紹介されました。本文はこちら(※有料会員限定記事です)
▶『NIKKEI STYLE』にて紹介されました。本文はこちら
▶『PRESIDENT Online』にて紹介されました。本文はこちら

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■戸谷 洋志 著『ハンス・ヨナス 未来への責任——やがて来たる子どもたちのための倫理学』

テクノロジーは、遠い未来にまで影響を及ぼす。
したがって私たちは、まだ生まれていない未来世代に対し、責任を負わなければならない。直感的にはそう思える。
しかし、存在していない者とは合意形成ができず、またそこに人権を認めることもできない。
ここに、ハンス・ヨナスの提唱した、まったく新しい未来倫理学の考え方が呼び出される。
ユダヤ人として二〇世紀を生き、自ら戦場に立った彼は、なぜ「未来への責任」を見出し、そしてどのような思索を重ねたのか。
気鋭の若手による、ヨナス研究の新たな地平。

▶『WIRED』日本版 VOL.42に、著者並びに本書が紹介されました。本文はこちら(※雑誌『WIRED』日本版 VOL.42からの転載記事です)

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■小林 良樹 著『なぜ、インテリジェンスは必要なのか』

安全保障政策を判断するうえでは、我々にも必須となる「インテリジェンス」。
インテリジェンスとはそもそも何なのか? 
多くの方々に向けて、国家のインテリジェンス機能に関する理解を少しでも深めてもらうことを目的として執筆された教養書!

▶『図書新聞』 2021年10月23日(第3516号)(5面)に書評が掲載されました。評者は和田大樹氏(清和大学法学部講師)です。
▶『The Asahi Shimbun Globe+』 2021年10月13日「「日本のインテリジェンスは弱い」は克服できるのか 情報のプロの本を読んで考えた」で、本書が紹介されました。紹介者は牧野愛博氏(朝日新聞記者)です。本文はこちら

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■高橋 伸夫 著『中国共産党の歴史』

日中戦争、大躍進、文化大革命、天安門事件など、幾多の困難にもかかわらず成長し続け、国際的影響力を強める中国とその政権を握る中国共産党。  
壮大な理想とリアリズムの間で揺れ動いた毛沢東、鄧小平、習近平らの思想と行動、そして彼らが引き起こした歴史的事件を通じてその実像を解き明かす。

▶『日本経済新聞』2021年10月23日(31面)「読書面」に短評が掲載されました。本文はこちら(※有料会員限定記事です)

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■諸橋 英一 著『第一次世界大戦と日本の総力戦政策』

「総力戦・総動員=ドイツ由来」説を覆す

対敵取引禁止令、戦時船舶管理令、戦時利得税、軍需工業動員法などの導入過程を通じて、第一次世界大戦期の日本をグローバルな新視点で捉える意欲作。

▶『図書新聞』第3517号(2021年10月30日)に掲載されました(3面)。評者は塚本英樹氏(日本近現代史・外交史)です。
▶『山形新聞』2021年10月17日「読書面」(9面)で本書が紹介されました。

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■川上 淳之 著『「副業」の研究——多様性がもたらす影響と可能性』

単なる「サイドビジネス」的位置づけではなく、ワーキングプアの副業という課題、本業へのスキルアップ効果、非金銭的動機による副業の性格、幸福度や健康との関係まで、経済学的視点から多面的にアプローチした「新しい働き方」理解のための本格的な決定版!

▶2021年度労働関係図書優秀賞を受賞しました。

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■タナハシ・コーツ 著/池田 年穂 訳『世界と僕のあいだに』

2015年度全米図書賞受賞の大ベストセラー。
「これがお前の世界なんだよ。これがお前の肉体なんだよ。だからお前は、その状況のなかで生きていく方法を見つけなければならない」
アメリカにあって黒人であるということ、
この国の歴史を、この肉体とこの運命を生き抜くことを説く、
父から息子への長い長い手紙。

▶『日本経済新聞』2021年10月27日付(夕刊)に、タナハシ・コーツ『世界と僕のあいだに』の紹介記事が掲載されました。執筆者は、荒このみ先生(東京外国語大学名誉教授)です。本文はこちら(※有料会員限定記事です)

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■新垣 修 著『時を漂う感染症——国際法とグローバル・イシューの系譜』

▼疫病と世界の変容をめぐる170年を描く。
▼感染症への国際的対応を読み解くキーワード、それは「国際法」の歴史にあった。
▼ペスト、コレラ、天然痘、エイズ、SARS、新型コロナウイルス…。国際社会において、感染症と国際法がどのように交わり、変化し、次の世代に継承されていったのか。「国際法」というレンズを通して描きながら、現在世界が直面する問題に切り込む意欲作。

▶『日本経済新聞』2021年10月30日「活字の海で」内で、柳瀬和央氏(編集委員)よりご紹介いただきました。
▶『週刊 東洋経済』2021年10月30日号「話題の本・Book Review(p.106)に書評が掲載されました。評者は渡邊啓貴氏(帝京大学教授)です。

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■岡野 弘彦 著『折口信夫の晩年』

▼『折口信夫の晩年』(昭和44年、中央公論社刊)の復刊企画。

 折口信夫の生誕130年を記念して復刊する本書は、昭和22年から28年9月の逝去まで、折口の晩年7年間を共に生活した著者による追憶の書である。折口信夫の生きる姿をまざまざと写し出すその鮮烈な印象は21世紀の現在もいささかも古びることがない。
 17年間を共に暮らし、出征後に養子となった春洋が硫黄島で戦没し、深い悲しみを湛えた折口の率直な「死生観」や師・柳田国男に対する礼のありよう、若い日に常用したコカインの影響で利かなくなった臭覚、代々医を業としてきた生家の影響で自ら調合する薬など、日常生活を生き生きと描いた記録としても類がなく、折口信夫に全人的な薫陶を受けた若き日の岡野弘彦の思いがほとばしっている本書は、「折口学」入門に欠かせないものである。

▶著者の岡野 弘彦さんが文化勲章を受章しました。(2021年11月3日)

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■段 瑞聡 著『蒋介石の戦時外交と戦後構想――1941-1971年』

<戦後国際秩序への関与と反帝国主義の相剋>

失地回復、不平等条約の撤廃、アジア諸民族の独立を掲げつつ、
米英ソに依存し、国連構想および戦後日本との和解を模索した蔣介石。
「日記」など一次資料を駆使し、未完に終わった「革命」の軌跡をたどる。

▶「第2回林同春記念・孫文記念館学術賞」を受賞しました。詳細はこちら

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