友人の部屋探し

タイトルの通り。

15年来の、昔からの友人が「1.現在賃借している部屋の更新時期が近い」「2.交際している人と結婚をする」ため、新たに部屋を探していると先日連絡があった。私はすぐに「ああ、なんでこの時期に」と思ってしまった。

さて、話を脱線させるが、「この時期」というのは、例年のおおよそ1月~3月末までのことを言い、これを不動産賃貸市場では「繁忙期」とされている。ここ数年は12月や4月にずらす人が増えてきてはいるが、それでも依然としてこの時期は繁忙期である。

この繁忙期だが、もちろんメリットデメリットがある。

メリット
・多くの人が引っ越しする時期(何故かは割愛)なので、市場に出される物件の数が増える
・繁忙期のため、不動産屋の担当者のエンジンの入り方が良い方に違う
・寒いが防寒対策をしていれば夏に比べ快適に内見できる(普通、部屋のエアコンは勝手に使えない)

デメリット
・多くの人が引っ越しする時期なので、市場に出ている物件がすぐ消える
・繁忙期のため、担当者によってはあたふたしていたり適当だったりする
・繁忙期のため、賃料等の設定が強気傾向

「仲介」の立場で見るとデメリット側一つ目が結構きついので私は繁忙期が嫌いである。管理会社によっては、申込がないのに自社付けしたいからと「申込がある」と平気で嘘をつくのだ。まあ、管理会社兼賃貸仲介会社の特権ではあると理解はできるが、納得はできない。

さて話を戻すが、部屋探しをする友人に対して私は必ず「何が絶対に譲れないか」と質問をする。当たり前だがこれは人によって違う。しかしこれを最初に明確にしておかないと部屋探しが難航しがちである。人間なのでどうしてもないものねだりや理想が高くなってしまう。ボ○ビー○ールで「三軒茶屋!家賃5万円!バストイレ別!」のような現象に陥りがちだ。ちなみに私の友人は「建物の性能」をかなり重視しているようだ。意外だ。私は1に立地、2に立地、3,4に立地、5に価格、だ。

私も相談を受けてしまった以上、適当なことはできない。不動産屋目線で良し悪しの話をしたり、一般常識的には~~と話をしたりした。それ以降、「これ(この物件)どうかな?」と質問を受ける度、良し悪しの回答をする。あまり悪ばかり言っても一生部屋が決まらないので、悪の部分は良い方にぼかしつつ。不動産屋としてちゃんとお金をもらって仕事をしてもいいが、私の場合は一応最初に「依頼するなら仕事としてきちんとやる」旨は説明しており、相手側の依頼がない限りは仕事としてはやらないし、一度話したあとはその話は再度しないと決めている。私の主目的は「宅建業法上、正当な利益を得る」ではなく「友人にはできるだけ良い物件に住んで欲しい」である。この場合の「良い」は私が思う「良い」と友人が思う「良い」のちょうどいい点のことを言う。仕事として受けていないからきちんとはやらないが、それなりにはやる。酒の席で話すようなレベル感。

ちなみに私の(狭い)友人ネットワークには不動産屋はいない(元同僚は友人に含まない)。もし私が不動産屋でなかった場合、私自身も不動産の賃借や購入に戸惑っただろうし、(自分で言うのはアレだが)友人も戸惑っただろう。特にやりたいことがなく不動産屋になったが、あのとき不動産屋になって良かったと大人になって思った。

なんだか私の感想文のようになってしまった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?