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都立高校から私立中高の先生になる

2020年3月末、都立高校を辞めて、私立中高一貫校の教員になった。それから4ヶ月。新型コロナの影響を差し引いても、この環境の変化は驚くことばかりだ。

会議がほとんどない!

月に1度あったあの辛い長い職員会議や教科会、分掌会がないのだ。すべての情報は「サイボウズ」のプラットフォームで共有される。1日のうちに多くの職員からアップされる情報を自分で確認し、取り入れて仕事に反映させる、必要ならば報告もする。「サイボウズに書き込みがありましたが…、」と始まる会話が多い。見ていないと情報に乗り遅れるのだ。「誰も教えてくれなかった」なんてのは言い訳にしかならず、情報は自分で取りに行く。この大きな変化に4ヶ月経った今もついていけない。必要な情報や大事な情報を逃してしまうこともしばしば。

職員室での愚痴がほとんどない!

誰かに何かを言われることはなく、黙々と自分のすべきことをやっている。「大変」「忙しい」「やる暇がない」などという言い訳を言う人がいない。自分の仕事を黙々とこなしている。「この生徒はどうしようもない」的な嘆きがない。むしろ成績や出席が芳しくなくても、その生徒の「個性」をどこかで認めてあげる発言に出会うことが多い。「もうダメ」とか「あいつは仕方ない」とか「課題を与えて、できなければ単位を落とすしかない」とか、ネガティブな意見が飛び交わない。「あの先生は仕事していない」「管理職はちっともわかっていない」のような同じ職員に関する「悪口」もない。だから気持ちよく職員室に居られる。

決まるのが早い!

何かあったら、ちょこっとみんなで話して即決まる。誰々に話して、根回しして、企画書書いて、起案して。。。。とかの面倒なプロセスがない。昨年度中、年度当初に決めとかなきゃ何もできない、という都立と、思い立ったらすぐ管理職に話して、決定、実行できる。この素早い対応力は変化の激しい時代にまさしく必要な体制だ。ありがたい。生徒にとって為になると思ったことは、即取り入れる。良識的なことであれば、自分の裁量で取り入れて良い。あとから誰かに何か言われるかも、ということなど気にせずに。

テクノロジーを恐れない!

当たり前だが、先生も生徒もテクノロジーを使いこなしている。ベテランと呼ばれる先生達でも最低限は使っている。この最低限というのは私が知っている都立では最大限に近いくらいのもの。Google スプレッドシートやドキュメントの共有の仕方など、最初は慣れない私に生徒がZoom越しに教えてくれた。全てGoogleドライブで管理している為に家でも仕事をしようと思えばできる。都立時代は、同じPCを使っているのに、仮想端末、物理端末の間でログインし直し、ファイルを転送したりというようなことや、成績処理用のシステムに入り直したり、と面倒なことだらけであった。こんな面倒なシステムになっているのは、テクノロジーを恐れているからなのではないか?

この4ヶ月で気づいた働く環境の変化について思いついたことを書いてみた。他にも気づいたことを綴っていこうと思う。




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