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子どもを叱ってしまうことでこころが苦しくなるママへ

4月に入りました。
新学期の季節ですね。

わたしは昔から春になると胸がキュウっと締め付け
られるような感覚になるのでいちばん苦手な季節です。

春って、さよならとはじめましてが
同時に起こるから、いつもドキドキしてしまう。

漢方学では春のことを「風邪(ふうじゃ)」といい、
邪気が侵入しやすい時期なんだそう。
そのせいで肌荒れや粘膜が荒れやすくなり、
何かとトラブルが生じやすい。
いわゆる不調が起こるんですね。

春は冬にため込んだ毒素を出が表面に出る
とも言われてるしね。精神不安も出やすい時期です。

さて、子育て相談の現場では
入学や新学期を控えている為、親も子も
気持ちも揺れる時期。春は相談件数が
グッと上がるので、多忙な時期を迎えます。

何事も新しい環境を迎えるのは
親も子も同じ。不安なものです。

子どもが保育園に行きたくないとか、
学校に行きたくないと朝グズッた日には
最初は優しく「大丈夫だよ」と声をかける
ことができても

それが毎日続くと、だんだんイライラしてきて
「なんで学校に行かないの!」と子どもを怒鳴って
しまうな~んてこともあるかもしれません。

子どもを怒った後に、
「怒らなければよかったな」と後悔をしたことは
ありますか?

子どもを怒った後に
「これが子どもの育ちに悪い影響を及ぼすかも
しれない」と不安になったことはありますか?

このような相談って実はとっても多いんです。

・子どもを傷つけてしまったかもしれない。
・取り返しのつかないことをしてしまったの
かもしれない。
・大人になる過程で、叱ったことが影響して
悪影響をもたらすかもしれない。

中には「子どもを思わず叩いてしまいました。
どうしたらいいかわかりません」という
相談を受けることもあります。

叩くことはできるならしない方がいいですが
そうせざる終えなかった状況であったことは
お母さんの話を伺っているととっても
よく理解できます。わたしも同じ道を
通りましたから。

こんな時、わたしは怒りの沸点の話を
ケトル式のやかんに例えてお話をします。

お湯が沸く時って、いきなり湧きません。
最初はお湯があたたまり、次に細かいあぶく
が発生し、それが沸点に達すると一気に
沸き上がります。その時、ケトル式のやかんは
「ピー!!」とけたたましい笛の音を鳴ら
すのです。

怒りも最初は細かいあぶくなんです。

子どもが水をこぼしてイラっとした。
子どもが言う事をきかず、イラっとした。
旦那が家事を手伝わず、イラっとした。
仕事で疲れてイラっとした。

などなど、小さいイライラがあぶくの
ように沸き上がっているけど
それはまあまあ我慢できるレベルなんです。

「まあ、いいか」と見て見ぬふり
をしていることもある。

でも、小さなイライラが溜まっていくと
いつか沸点に達するんです。

我慢が限界値に達するんですね。

その瞬間、まるでケトル式のやかんが
「ピー!!」とけたたましく鳴るように

「あんた、何してくれのー!!!!
いい加減にして!!!!」

とお母さんの怒りの頂点を迎えるのです。

怒りって不思議なもので
一コ怒りが出ると、芋ずるのように
次から次へと過去の解消されていない
怒りが芋づるのように次から次へと
出てくるんです。

でるわ、でるわ、でるわ、でるわ・・

で、最初は子どもへの怒りだったのに
それが旦那への怒りに変わっていき、

あれ?怒りの対象物は子どもじゃなくて
旦那だった!ということも
とっても多いのです。

多くのひとは怒りを止めたいと言うのですが
怒りという感情はなかなか止めることは
できません。

止めることができたとしても
解消されていない過去の怒りは
何かをきっかけにでてくることが多いのです。

このような状況の時って一見悪いこと
のように思えますが
過去未消化だったものを出せたことは
ある意味いいことなのです。

では、子どもを怒ってしまっていいのか?
ということなのですが

結論としては「怒りは瞬発的だから
止めるのは無理」なので、
怒ってしまったら怒ってしまっていいのです。

でも、あとで「怒りすぎたな」とか
「子どもに頭来てたと思ったけど、旦那だったわ」
と気づいたのであれば、それはちゃんと
後から謝ってあげてください。

でね、いちばん気になるのは

「子どもの頃に負った傷は癒せますか?」と
いうことだと思います。

子どもの頃に負ったこころの傷は
忘れることもあるでしょうし、
残念ながら大人になっても覚えている
かもしれません。

でも、心配しないでください。
子どもも自身が癒していくことができます。

できたら子どもを傷つけたくありませんが
それは子ども自身の問題でもあるので、
親がどうにかできる問題ではありません。

だって、親が100%の愛情を与えて育てとしても
それが子どもが求めていたものではないかも
しれないじゃないですか。

我が子であっても、我が子のこころの全部を
「親だから」と言って、全部知ることは
不可能です。

それなら子どもに愛情は与えなくても
いいんですねということではなく

育てる側の親は、これが自分ができる
精一杯の愛情なんだと自覚して、
できることをやってあげたらいいと思います。
自分の子育てに後悔がないように。

どんなに頑張っても
子どもが思春期に入れば反抗されるでしょうし、
将来的に恨まれることもあるかもしれません。

でも、子どもがそんな態度を示すようになったら
大人になっている証拠!
「今はそんな時期なんだなあ」
成長過程の一部として思うだけでいいのです。

深く考えないこと。

子どもは子どもの人生を自分で創りあげて
いくことが大事なことで
子育ての最終到達点は「自立」です。

あとは大事なことというと
怒りが教えてくれるものは
家事育児や仕事の疲れだったりします。

子どもにイライラしている自分を発見したら

「あ~、最近忙しくて自分の時間を作って
いなかったな~。少し子どもと離れる時間を
確保しよう」

と大切な自分に休みを与えてあげるのも
とってもいいと思います。

結局ね、自分に優しくできないと
子どもに優しくするこはできないから。

だから、自分を大切にすることが
実は自分の周りをハッピーにする
いちばんの近道なのです。

だから、子どもを怒ってしまう
自分を責めないでほしいなと思います。




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