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長くなりがちな名詞のカタマリ(疑問詞・接続詞・複合関係詞)

これまで名詞には7つのカテゴリーがあるということ、そして名詞は1語だけで成り立つこともあれば、文法を使うことによって2語以上のカタマリを作れるということを学んできましたね!1つ前で扱ったのは「動名詞」と「不定詞」を用いて作る「名詞句」でした。

基本的には動詞を「to V」か「Ving」の形に変化させて、「Vすること」って訳せばいいやつです😲✨その言葉どおり、必ず「動詞」を元にして作っていました!


今回は「単語+文章」!その分カタマリがもーっと長くなる!

サブタイトルにある通り、ある単語の後ろに「動詞を含む文章」がくっついてくるんです。そのおかげでそこそこ、もしくはとても長い名詞を作ることができるようになります。

なぜ「主語・動詞の文章」と言わずに「動詞を含む文章」と言うかというと、3パターンがあるからです…。

・主語+動詞から始まる不完全な文章(目的語/補語がない)
・動詞+目的語/補語から始まる不完全な文章(主語がない)
・主語+動詞から始まる完全な文章(不足する要素なし!)

どれにしたって動詞が含まれているので、「動詞を含む文章」が続くんだと覚えておいてください!

※「完全な文章」というのは、分構造として1つたりとも欠けた要素がない文章のことです。文型を思い出してください。主語・動詞だけで成り立つ文章も、主語・動詞・目的語で成り立つ文章も、文型として要素がちゃんと揃っているなら、完全な文章と呼ぶことができます!
(例)
I am running along the river. …主語動詞の揃った完全な文章
I have a dog at my parents' house. …主語動詞目的語の揃った完全な文章
I have [ ] at my parents' house. …目的語が欠けている不完全な文章


「動詞を含む文章」と一緒に使う文法事項は3つです!

下の画像の右側にある「疑問詞」「接続詞」「複合関係詞」を扱っていきます。

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いったい、一気に何種類やるつもり!?

疑問詞は5W1H、という中学校で学ぶ魔法の呪文は皆さん覚えていますでしょうか。ふんわりとでもいいです。思い出しましょう!「いつ、だれが、どこで、なぜ、どうやって、なにをした」というやつですね。

でも実は疑問詞は全部でwhat, which, who, whom, when, where, why, howです。いや7Wじゃん!という感じですね。高校生でwhomが入ってくるのと、「どっちの」のwhichがおそらく意味的に限定的なシチュエーションを作るので5W1Hから外されちゃってるんですよね。

次に接続詞です。接続詞なんておま…尋常じゃない数じゃん…40ちょいも…?と絶望したかもしれませんが、名詞の長いカタマリを作る接続詞は、なんとたったの3つです!that, if, whetherを扱います。ifは名詞のカタマリを作るとき「~かどうか」と訳します。whetherも同じく「~かどうか」です。今のところ合計10個!

最後に複合関係詞です。複合関係詞というのは疑問詞の後ろに「-ever」というオマケがつく単語です。「[疑問詞]でも」と訳します。whatever, whoever, whomever, whichever, whenever, wherever, howeverの6種類になります。なぜかwhyだけ-everで終わる単語が存在しません!

というわけで、合計16種類ですね。16種類で、ルールに共通点があるなら、一気にいけそうな気がしませんか!?😊✨

もっとイケる感を出すために、「不完全な文が続くグループ」「完全な文が続くグループ」にわけます!

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上の表を見てください。ピンク背景の上の段が「うしろに不完全な文章」を続けるものです。不完全な文なので、動詞か、目的語が足りてないものが続きます。


疑問詞+SV不完全/完全文で長いカタマリを作る

今回の目的は「長い名詞のカタマリ」を作ることです!下の例文を見てください。どれも3語のカタマリを作っています。

不完全な文を後ろに続ける疑問詞を使った例文

・This is what you said. 《目的語がない》
これって、あなたが言ってたことだよね。
・This is what is said during the lesson. 《主語がない》
これは、授業中に言われていたことだよ。
・I am not sure which girl he likes. 《目的語がない》
彼がどっちの女の子が好きかなんて、わたしはよく分からない。
・I am not sure which girl likes him. 《主語がない》
どっちの女の子が彼を好きなのか、わたしはよく分からない。 

whatとwhichのポイントは、疑問文を作るときと同じように、疑問詞の直後に名詞を置ける、ということです。例文ではwhichの後ろに名詞がありますが、whatも同じように使うことができます。例えば、what color he likesと言えます。

・Do you know who broke this cup? 《主語がない》
このコップを誰が割ったか、知ってる?
・It doesn't matter whom he likes. 《目的語がない》
彼が誰を好きかなんて関係ないよ。

whoとwhomの場合は、関係詞のルールと同じで、不足している要素が主語/目的語どちらか片方だけになります。whoは主語を表す疑問詞(誰が)なので、主語がないときだけに使います。whomは目的語を表す疑問詞(誰を)なので、目的語がないときだけに使います。

上記の例文は、分かりやすいように比較的短い文章を続けました。これらの疑問詞のカタマリは、もちろんもっと長くすることが可能です。長くする1つの手段として、副詞や形容詞を加えていきます!

分かりやすいように、長い名詞のカタマリを[ ]で括りました。

《副詞:時間の情報を追加》
・This is [what you said a year ago]. 
これって、1年前にあなたが言ってたことだよね。

《cupに対し形容詞を追加》
・Do you know [who broke this expensive cup with a flower pattern]? 
この高級な花柄のコップを壊したの、誰だか知ってる?
※形容詞は1語なら名詞の前、2語以上のカタマリから成る場合は名詞の後ろに置きます!

長くなりましたね!


完全な文を後ろに続ける疑問詞を使った例文

今度は後ろに完全な文章を続ける疑問詞を取り上げていきます。主語や目的語がない!ということは、一切ありません。

完全な文を後ろに取る疑問詞で例文を作ってみました。

・This is where he lived. 《SVの完全な文》
ここは彼が住んでいた場所だよ。
・This restaurant is where she became the happipest ever. 《SVCの完全な文》
このレストランは、彼女がそれまでで一番の幸せを感じた場所だよ。 
・June 1st is when he proposed to her. 《SVOの完全な文》
6月1日は、彼が彼女にプロポーズした日だよ。
・This is why he gave her a bouquet. 《SVOOの完全な文》
これが彼が彼女に花束をあげた理由だよ。
・This is how they keep their relationship good. 《SVOCの完全な文》
これが、彼らが関係をいい状態で保っている方法だよ。

もし関係詞について勉強したことがあったら、関係副詞と同じだ!と気づきましたか?関係副詞の文章の場合は、先行詞the placeやthe timeが入っています。(たとえば、June 1st is the day when he proposed to her. になります!)その先行詞を省略していいのは、疑問詞が同じ文章を作れるからなんです😊


接続詞+SV完全文で長いカタマリを作る

接続詞で名詞のカタマリ(名詞節)を作れるのは、if, whether, thatの3種類だけです!しかも接続詞の特徴として、どれも完全な文(足りない要素のない文)をあとに続けます。覚えやすい!

さらにさらに、ifとwhetherは訳し方まで同じ!「SがVするかどうか」と訳します😊✨ただちょっとだけ使いかたが違うのがポイントです。

ifの名詞のカタマリ
①if SV完全な文 という形だけ作れる。
②目的語のみに置ける。(=動詞の後ろ)
③「or not」を置く場合は文末に置く。
whetherの名詞のカタマリ
①whether SV完全な文、whether to Vという2種類の形が作れる。
②主語・補語・目的語・前置詞の後ろに置ける。
③「or not」は文末か、whetherの直後に置ける。
④直前に名詞を置いて同格表現として使える。
「名詞+whether+SV完全な文」(SがVするかどうかという名詞)

whetherのほうができることがいっぱいあります!英作文で使いたいときは、whetherを使ったほうが安心・安全ですね🎵

thatは「~こと」と訳すカタマリを作ることができます。中学文法からI think that ~の形で登場するので、一番馴染みがある表現ですね。このthatも、もちろん完全な文章をうしろに続けます!

think以外によく使われる、thatのカタマリを続ける動詞は以下のものなどがあります!

believe that SV SVだと思う
find that SV SVだと分かる
agree that SV SVということに同意する
hope that SV SVということを望む
claim that SV SVということを要求/主張する
say that SV SVと言う
tell 人 that SV 人にSVと言う

これを踏まえて、例文をチェックしていきましょう!

完全な文を後ろに続ける接続詞を使った例文

こちらも完全な文をあとに続けるので、不足した要素は一切ありません😊

・I was wondering if you could check this document.
あなたがこの文書を確認してくれないかなぁと思ってたんだ。
・I don't care whether he really likes me or not.
彼が本当にわたしを好きかどうかなんて気にしない。
・The news said that it would be rainy tomorrow.
ニュースは、明日雨になると伝えた。


複合関係詞+SV不完全/完全文で長いカタマリを作る

複合関係詞というのは、疑問詞のあとにeverがくっついているものです。

【不完全な文を続ける複合関係詞】
whatever なんでも
whichever どれでも
whoever 誰でも《主格》
whomever 誰でも《目的格》

この4つは疑問詞と同じで、複合関係詞のときも、-everのうしろは不完全な文章が続きます。

【完全な文を続ける複合関係詞】
wherever ~な場所ならどこでも
whenever ~な時ならいつでも
however ~な方法/程度ならどのようにでも
※whyは複合関係詞になることができません。

この3つは疑問詞と同じで、複合関係詞のときも、-everのうしろには完全な文章が続きます。

すべての複合関係詞に共通するルールもあります。

名詞のカタマリと、副詞のカタマリを作ることができる。

これです!でも今回は名詞の単元のため、名詞の役割だけ考えていきます🎵

名詞なので主語(S)や目的語(O)、補語(C)に置くことができます。ですが主語に置かれることはあまりなく、動詞の後ろ、つまり目的語や補語に置かれているのをよく見ます。

不完全な文を後ろに続ける複合関係詞を使った例文

・You can eat whatever fruits you like. 《目的語がない》
好きなフルーツなんでも食べていいよ。
・You can choose whichever cake you like. 《目的語がない》
好きなケーキどっちを選んでもいいよ。
・You can choose whoever likes you. 《主語がない》
あなたのことを好きな人なら誰を選んでもいいよ。
・You can choose whomever you like. 《目的語がない》
あなたが好きな人なら誰を選んでもいいよ。

whatever, whicheverのうしろには名詞を置くことができます。疑問文のwhat color do you like?と同じですね!

また、whatever, whicheverの後ろで足りない要素は、主語でも目的語でも補語でもOKです。一方で、whoeverとwhomeverは不足している要素がそれぞれ決まっています。

完全な文を後ろに続ける複合関係詞を使った例文

・You can visit wherever you can have fun. 《SVOの完全な文》
楽しめる場所ならどこでも行っていいよ。
・You can pick up whenever you can come to the class. 《SVの完全な文》
授業に来れる時ならいつでも選んでいいよ。
・You can choose however you look at the situation. 《SVの完全な文》
その状況をみる方法ならどんなふうに選んでもいいよ。

wherever, whenever, howeverは名詞のカタマリよりも、副詞のカタマリとして使うことのほうが多いです。


というわけで、これで長い名詞を作る要素を網羅しきりました!もちろんこのページを1度読んだだけでは、完全に覚えることはできませんね。力にするには、絶対にエクササイズが必要です!問題を解く、英作文をする、などの方法がありますね😊✨

以下かんたんなエクササイズを用意しました。


Exercise

Q. 不完全な文章を後ろに続ける単語はどれですか?すべて選んでください!答えは一番上にスクロールして、画像で確認してください🎵

what / when / which / whether / where / how / if / who / whom / why / that

即座に分類できたら「疑問詞」「関係詞」「関係副詞」「複合関係詞」「接続詞」を論理的に理解できるポテンシャルを秘めています✨

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