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帰国子女もTCK:多文化で育った子どもたち=サードカルチャーキッズについて


自分の親の文化以外の文化(国)で育った
子どもたちのことをTCK*

サードカルチャーキッズ

と呼んでいます

私はこの単語、16年前ジャカルタのインターナショナルスクールで
学校の主催する親向けセミナーに出て知りました。
英語の『*Third Cultural Kids』の頭文字なんですけど
元は米国籍でミッショナリー(宣教師)の親を持つ子たちが
国をまたいだ引越しで複数の国で育ったことから
自分は一体何人なのか?と
アイデンティティに苦しんだことから始まったそうです。

Third (3つめの) 
Cultural(文化)
Kids(子供たち)
わかりやすいですよね

でも誤解されてしまいがちな単語でもあります。
ですので、実際どんな子どもたちがTCKなのかを説明させてください。


帰国子女もTCK


TCKの定義は、「0〜18歳までに長期間両親の
文化以外で(この場合国籍を指しますが)
育ったことがある子どもたち」。

8年前中国のある都市に、夫の駐在で暮らしていた時のこと。
私は米国のリトミック講師の資格を持っていたので、
とある日本人幼稚園で4歳と5歳児に
音楽を使って英語を学べるプログラムを教えていました。


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この子達はご両親が本帰国されると
’帰国子女’と呼ばれますね。
私たち日本人にとって、TCKを理解するのに
一番わかりやすいのが
この’帰国子女’という単語です。


親の都合で、気づいた時には海外で
暮らしているわけです。


では、

彼らの3つ目の文化が生まれる理由は?


アイデンティティをご想像いただけるでしょうか?
父親の国でも母親の国でもなく、周りとは外見も違い、
言葉もわからない。   
大人でさえ、外国に初めて行って
コミュニケーションが取れない場合,
心細いと感じますよね。


今ここで私たちが住んだ国を挙げてみたら、
おそらく誰しもが頭に『クレイジー』という言葉が
浮かんでくることでしょう笑 
大抵驚かれます。

ちなみにうちの子供たちは父親がドイツ人で母親が日本人。
住んだ国は
長男=ドバイ生まれ、福岡、インド、香港、中国(2回)、
インドネシア、韓国、タイ、今オランダ
長女は福岡で生まれ、その後長男と同じ、です。


はい、かなりレアです。
とっても複雑な文化背景なのですが、
お友達の外交官のご家庭もこんな感じですね。


我が家は夫の転勤で子供たちの引っ越し8回に加え、
息子は大学への入学前にドイツの製薬会社(目黒区)と
BMW(タイ)の2カ所でインターンシップ。
その後タイの大学でITを学んでから
現在アムステルダム大学で勉強中です。


娘はワーキングホリデーで1年の
オーストラリア滞在経験とドイツ1年間。
その後自分の夢を叶えるために
アムステルダムに移住し、現在2年が過ぎました。


ご想像通り、彼らがアイデンティティを確率
できるまでの道のりは大変でした!
普通は18歳くらいと言われていますけど、
私は現代の若者の場合も少し後で
20歳くらいだと思っています。


今回お伝えしたかったのは、
なぜ今このことについて取り組み始めたのか、
その理由なのです。


それは、もし私と夫がTCKやCCKのことを
もっと早くから理解できていたら。。
きっと多くのことが違っていただろうと
確信しているからであり、TCKを育てている
ご家族には、少しでもいいから
TCKを理解して欲しいからなんです。


そしてこれからのグローバル時代には
TCKは当たり前の存在になっていく
いうことと関係してます。
実際に世界中に当たり前のように存在してるし、
これから彼らの価値観が、世界では
当たり前になる時代が来ると思っています。


その中で、人の価値観について考えることが
とても多くなりました。
多様性が求められているこの世の中で、
日本語の資料が少なかったTCKのことを
もっとお伝えして理解して欲しい。


本人も、そのご家族も、価値観の違いを
理解し合うことで、
難しい時期を少しでも楽に過ごしてほしい。
素晴らしいTCKの独特な価値観を有効、に
活かして欲しい。


私の母性からふつふつと沸き起こってくる
この願いを形にしたのが

TCK親のグローバルコミュニティ

です。


2021年1月に立ち上げ、
毎月の交流会と先月からは専門家の方の
講座を開催できるようになりました。
世界中からご参加いただいてるので
時差の問題もあるのですが、お子さんが
小さいご家庭、思春期のお子さんを持つ
ご家庭、お子さんはいないけれど
お友達にTCKがいるから知りたい、、、
というかた、など。


現在まで14カ国からご参加。
TCKをお伝えしながら、価値観のことを
一緒に考えるコミュニティにしたいと
思っています。

最後までお読みくださり
ありがとうございました♪
 
 ドイツから愛を込めて

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プロフィールページ
HP: https://keikorichter.net

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TCK親のグローバルコミュニティ
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