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沖縄に移住しました。


そんなわけで、東京から沖縄に移住しました。

本島の中部、読谷村というところです。突き出た半島の先は残波岬。断崖絶壁の景色が広がっています。その半島の西海岸あたりに部屋を借りました。

 正直、いろいろな経験をした上で、東京を離れることは、近年ずっと頭にあったのだけど、日々に流されていたり、地方に海外に移動するにしても、アクセスのよさや、引っ越しの労力を考えると、なかなか決心がつかずにいました。でも昨今の時世によって、いやおうなくいろんなことが立ち止めさせられて、さらに真摯に今後を考えさせられて、あたしの背中が押されたことは確かです。しかし五月のころはまだ、移住先として、信州、沖縄、台湾、そして神戸という選択肢で、悩んでいました。最終的には神戸か沖縄で悩み..。贅沢なことです。あたしは幸いにも、いまはまだ、生き方や生きる場所、残りのいのちを賭ける場を選べる自由と気力と体力だけはある。お金はないけどね..。
けっきょく血縁の場所で、これからも写真を撮りたいと思いました。六月中は、まだ迷っていました。でも、先に沖縄に移住していた昔からの信頼する親友達に改めて相談もしたりして、話の中で背中をポンッと押してもらった気がします。ほんとは、もう決めていたのかもしれないけれど。

しかし今年の七月に物件を探しに、沖縄に来たときは、まだ決断できずに悩んでいました。でも、この読谷あたりをドライブしていて、ふと、ここの空気と海空の光を感じた瞬間に、あ、ここいいかも....?ここなら気持ちも光向きにやっていけそう。とりあえずは、ここがいい。と、直感的に思ったのでした。本島の中でも、都市にも近く便利なわりには、美しい浜がたくさんある。漁港もあり、地元農作物の販売所もある。自然が生きた食が身近にある。うん、ここにしよう。と、決めました。

・・でもね、夜明けまえになんどもリアルな夢をみる。
東京の町、まばらでしょぼいネオン灯の大塚の町をあたしは歩いている。
その通りを闊歩する魑魅魍魎な方々の間を、あたしはスイスイとすり抜けながら歩いている。ポケットに財布とカメラだけ入れて。なじみの呑み屋を最終目標に、ぶらぶらと街をパトロールしている気分で歩いている。下町の自由な夕闇の空気に浸って、しっぽりしていると、すれちがいざまに「け-こネェ!どこいくの!」と、見知った誰かが声をかけてくる。

先々週まではそれが日常だった。・・・・

 夜が明けて、覚めて起き上がり、寝間着のまま草履をつっかけて、すぐ近くの浜に出る。

 眼の前には輝く朝の海、全身で湿気を含んだ南風にあたると、今、どっちが夢なのか? 眩暈がしそうになる。

 ただ、ふと、確かに気づいたことは、あたしは自分が思うより、ずっと、ずっと、東京の街に、なじみの街に人に、身に染みこんだ愛着を持っていたのかもしれないな、と思う。

でも、決めたこと。今から始まり、まだまだつづくこと。まえだけ向いて生きていこう。


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