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ポ-ランドにしばらく滞在しています。

こんばんわ。お元気ですか?

日本を出て一週間ほどが過ぎました。

いま私は、ア-ティスト・イン・レジデンスという国際間の滞在制作プロジェクトに招聘していただき、ポ-ランドのヴロツロワフという地方都市に六週間ほど滞在し、この国で写真作品を制作し、来年に成果として発表するというような仕事できています。

先週にポ-ランドに着いてからは、受け入れ先の方に迎えに来ていただいて、首都ワルシャワで研修として、いろいろな場所に行って学んだり、人にお会いしたりしていました。

そして地方の写真フェスティバルなどを視察させていただいて、昨日(9月13日)に、やっと拠点となる、ヴロツロワフという都市に着地しました。川に囲まれたカラフルな中世を思わせる建築物、ヨ-ロッパらしい街並みが美しい、緑あふれる穏やかな雰囲気の街です。

ワルシャワについてから、いろいろと見て回り、感じたことは、まず、あまりにも、自分が東欧の歴史や文化も知らなかった、ということに尽きます。学生時代に世界史で習ったこと、映画もいろいろとまつわるものを観ていたはず!? が、ぜんぜん具体的なことは、わかってなかった・・。知らなさすぎた。
この国にも、凄まじい苦難と犠牲の歴史があり、今がある・・。とくに第二次世界大戦中、ナチスドイツに征服されてからの歴史は、ヨ-ロッパ中のユダヤ人を絶滅させようとしたホロコーストの蛮行はアウシュヴィッツにおいてだけではなく、ポーランド国内に他にたくさんあったようです。また抵抗したポ-ランド人も普通の民間人も大虐殺されています。

まだ短い間ですが、ポ-ランドは沖縄とすごく似ているなぁ、と思う点がいくつもあります。

第二次世界大戦の傷跡や影響が、いまも日常の中にリアルに眼に見えてまだあること。
強国列国の長い占領下にありながら、そんななかでも独自のアイデンティティ-とプライドと文化を守りつつ、、自然にミックスカルチャー、チャンプルー文化になっていること? 食べ物とかはとくにそうかもです。食はそれゆえに、とても豊かで美味しいです。食に興味満々の私には、こちらの市場やス-パ-マ-ケットがディズニーランドに思えます。笑

物価が、パリやロンドンの半額くらいかも? 食は自然のもの、無添加のもの、オ-ガニックのも割合としてとても多く、食の質がとても高いと感じました。
ポ-ランド料理とはどんな?? それこそミックスカルチャーで、世界各国の料理がなんでもありますが、ざっくり、初見の感想としては、ロシア料理とイタリアンと北欧テイストが合わさった感じ?? でも量はとても多い、というところはドイツ風? ほんとにビ-ルがめちゃくちゃ美味しい・・。安い・・。なので、普通に調子に乗って食べているとデブまっしぐらになりそうなので、食事に関しては伝統のス-プとお酒だけに調査の重点をおこうかと・・。これも仕事です!? 

あと、たまたまかもしれないけれど、会う人会う人と、個性もあってマイペースでありながら、穏やかで素直、とても親切です。ありがたい。

まあ、あまり、いろいろと決めつけないで、慌てないで、しっかり見据えて撮ろうと思います。

こちらの方でル-カスさんという写真家で、三年前に高松での写真フェスティバルで出会い、その楽しい人柄と作品の素晴らしさに魅かれて、しばし交流を続けていた写真家の男子が、たまたまこの街の住人だと知り、これからお世話になりそうなのですが、彼も、日本での長期滞在制作の経験があるので、「あのね、Keiko、焦るんじゃないぞ!! ゆっくり見据えて撮るのが大事だぞ!」というアドバイスを受けています。制作期間としては短いので、責務的にプレッシャーがなくもないのですが、あせらずやりたいと思います。

 またパンデミックのこちらの状況ですが、世界的にも、デルタ株でじわじわと感染者は増えているようですが、レストランもBarも、みなマスクなし、展覧会などのオ-プニングパ-ティも、普通に密に大盛況です。

街の日常は普通で、とても生き生きとして、皆さん、むしろ今をやっと謳歌しているように見えます。屋内と公共交通機関は、いちおうマスクが義務づけられていますが、外ではマスク姿は、ほぼみかけません。きびしいロックダウンを乗り越えて、いま、むしろ、やっと取り戻した日常を満喫しているような人々の中にいて、同じご時世、これからはわかりませんが、「日本との違いはなんだったんだ?」と、正直、思わずにはいられません。まぁ、日本にも平穏な日はもうすぐ来るはず。アジア人をこちらでは、ほぼ見かけないので、不思議なストレンジャー感覚です。  

こちら陽はまだとても長く、沖縄よりも今は昼が長いです。そして思ったよりも暖かいです。

いろいろと気をつけつつ、がんばります。

野村恵子 


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