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映画「マネーショート」アダム・マッケイ監督 2015年制作 を観て

リーマンショックの兆候に気づいた、つまりサブプライムローンが詐欺師的だと気づいた4人の投資家がそれぞれ破綻を待って空売りで巨万の富を得るが、それは数百万人の家を失って、職も失った人びとを生み出してしまった犠牲の上に得た富だと知って、それからの生活を堅実に過ごした?という話だと思った。

よく分からない投資の話がマシンガントークで飛び交い、そこにアグレッシブなロック音楽が被さり、流れをつかめないまま、世界金融恐慌に至ってしまった。これを見越した4人は賭けに勝ったのだが、苦い勝利となった。
コロナ禍で対策費を世界中の国々が国債を発行して対応して、そのマネーは次の行き場を探しているが、この映画の最後に「水」が次の投資先だと示される。命の水が投資対象になり高騰すれば、人々の生活のみならず、多発する山火事に対応できないのではないかと危惧する。

やはり、ニクソンショック以来マネーは拡大の一途を辿ってきたが、ついにマネーはモンスターになり制御不可能になってきているのではないかと思う。ヘッジファンドや、暗号資産など日常の生活とはかけ離れたところで、上下して、破綻すればなぜか日常に影響があるという、庶民には甚だ迷惑な存在となっているのでは。

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