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介護者自身の暮らしをととのえる片づけの5つのステップ

仕事帰りに、大阪梅田駅の本屋さんに立ち寄ったとき、片づけ本コーナーが縮小されことに気づく。空前の片づけブームは落ち着いて、身軽に生きる風の時代への準備がととのってきたのかもと、時代の流れを感じます。

表紙を上にして陳列する平置きや表紙を見せて陳列する面陳列している片づけ本は、防災仕事ができるなど、趣向が変わってきています。

2015年、私の出版企画書をとある出版社の方に見ていただく機会がありました。残念ながら、商業出版向きではないということでボツになりましたが、今の視点も取り入れて、こちらにコツコツと書いていこうと思っています。

こちらでは、介護者自身の暮らしをととのえて、毎日の暮しをラクにするために、洋服の整理収納についてお伝えしていきます。

◆はじめに

家を新築したとき、引っ越しをしたときは収納がたくさん余っていたのに、3年たったらぎゅうぎゅう詰めで収納足りない?
そのようなお声をたくさんお聞ききします。

収納場所がなくて困っているモノの収納に関するアンケートでのトップ3は、衣類、カバン類、靴とすべてファッション関係。友人たちの多くが、私と同じように洋服の収納について悩んでいたことも納得します。
私自身も、洋服の整理を真っ先に始めましたが、最後まで苦労しました。

下記写真①を見てください。私のクローゼットには、写真①のように、黒い洋服がたくさんありました。

クローセット2010.10

写真①

この頃の私は、今よりも8キロほど太っています。そう、痩せて見られたい私は、(引きしめ効果があると)黒の洋服ばかり選んでいたのです!

クローゼットの中には、自分のコンプレックスを隠そうと努力した歴史があります。私自身も、クローゼットを整理しながら、その残骸をたくさん見つけました。

「痩せて見えるかなぁ。」なんて、思って買ったのはいいけれど、結局着なかった洋服。ストレスを解消するために、衝動買いしてしまった洋服。

そんなふうに洋服を買ったものの、コンプレックスと一緒にタンスの肥やしをたくさん増やしていました。それならば、健康のためにもダイエットして自分が痩せたらいい。そこから、自分の体型の変化とともに、クローゼットも変化していきました。

何のために洋服を整理するの?

そのようなことを考えたことはありますか?
洋服の整理収納を実践しながら、一緒に考えてみましょう。

まず、自分のクローゼットやタンスの中の写真を撮ってみましょう。撮った写真をみての第一印象はいかがでしょうか?
自分の思っていたクローゼットと一致していますか?

◆整理収納の5つのステップ

では、整理収納のコツを5つのステップに分けて、お伝えしていときます。

◇ステップ1:想像する

自分のイメージと、人から見られているイメージが、ズレていませんか?

私が片づけをはじめてから、いつのまにか洋服が私の敵になっていました。そのことに気づいたのは、クローゼットが理想に近づいてきた頃です。

当時、太って何を着ても似合わなくなってしまった私は、洋服を着ることが楽しくなくなっていました。
ある日、私にとっての大事件が発生!ママ友と待ち合わせをしたある日、ママ友が近くにいた人に指をさして、こう言いました。
「さっきあの人とナカガワさんを間違えてしまったのよ、似ているでしょう?」

「えっ・・・!」

私は、その間違えた方の後ろ姿を見て愕然としました。それは、自分が思っているよりも太っていて、ネコ背の女性だったからです。

私って、人からこう見られているんだ・・・!

イメージしていた自分と、人から見られている自分とのイメージに大きな‘ズレ’があることに気付いたのです。

そこで、ダイエットを決意!そのダイエットはただ痩せるためではなく、洋服の管理をラクにして、おしゃれを楽しむためのダイエットです。
私は、洋服の選び方、買い方、収納の仕方、歩き方、笑顔の作り方、話し方、姿勢など、あらゆることを次々と意識して変えていきました。なりたい自分、理想の自分になるために。

あなたは、家族から、職場の同僚から、恋人から、入居者さまから、どんなふうに見られたいですか?

◇ステップ2:分ける

分けて気づく、自分のクセ

整理収納の基本は、モノを使っているか? 使っていないか?に分けること。
前述のように、ダイエットを始めてから1年後、クローゼットを色別収納に変えたことで、もうひとつの‘ズレ’に気づきました。

クローセット2011.8

写真②

写真②からもわかるように、白が圧倒的に多いですよね?しかも、普段着という名のお手頃値段のカットソーがとても多かったのです。

白は、私にとって、好きな色です。でも、なぜこんなに多いのだろうと考えてみると、私は柔らかい素材が好きだったということに気づきました。だから、好きな白いカットソーでも、実際に着てみるとやや硬め→着なくなる→着たい白のカットソーがないから、また買う。というように、白い普段着が増えていったようです。

こうして、自分の思い描いているクローゼットと実際のクローゼットにも、‘ズレ’があったと気づきはじめました。

私は色別に洋服を分けましたが、その他にもアイテム別、季節別、使用頻度別などに分けることができます。あなたが使いやすい分け方を見つけると、とてもラクになりますよ。

ぜひ一度、持っている洋服を全部出して、そして分けてみましょう。そして、自分のクセに気づき、向き合ってみましょう!

◇ステップ3:減らす

同じような色の、同じようなデザインの洋服を持っていませんか?

洋服はたくさんあるのに、着る服がないと思っているかた。クローゼットの中に、同じような色で、同じようなデザインの洋服がたくさんありませんか?

私が自分のクローゼットを色別に分けて、収納して気づいたこと。それは、同じような色の同じようなデザインの洋服が何枚もあったことです。素材が硬い、デザインが気に入らない、そんな理由が見つかったものは、すぐに処分しました。それでも、まだ白の洋服が多かったので、1年かけて整理しました。

色別クローゼット

今度は、 あなたの洋服を、着ている洋服と着ていない洋服を分け、着ていない洋服を着てみましょう。

着ていないのには理由があります。デザイン、色、サイズなど。ひとつでも理由が見つかったら、それは手放してもいいサインです。分けて、着て、適量を把握して、減らしていきましょう。

◇ステップ4:買う

予算を決めて好きな洋服を買う

洋服を捨てたのに、またクローゼットの中がパンパン! そんなお悩みの方も多いようです。捨てただけではすっきりしません。
私自身、洋服を整理して色分け収納にしたら、自分の持っている洋服の傾向がより分かるようになりました。なので、買う前に買い足しアイテムがわかるようにもなりました。

そう、洋服を整理したら、お洋服の買い物の仕方も変わってきたのです。

・自分の着たい洋服を買う
・安いという理由だけでは買わない
・高いからとあきらめない

それと同時に、ダイエットは順調にすすみ、1年半かけて、体重は10キロ減! 私のクローゼットは、劇的に変化を遂げました。買い物をする前に、分けて、自分のクセを知って、買い物の仕方を見直しましょう。

◇ステップ5:しまう

戻しやすく、選びやすい収納でラクをする

吊るす収納は、洋服を見渡せて、持っている洋服を把握しやすい収納方法です。たたむことが苦手な私は、カットソーやパンツも吊るす収納にしています。写真③の右側はパンツで、左側はコート、スーツとアイテム別に収納していますが、その他のカットソーやワンピースなどは、半袖も長袖も一緒に色別で収納しています。半袖と長袖をまぜて収納すると選びにくくないですか?と質問を受けますが、今日着ていく洋服を軸に、色を合わせたり、バランスを考えたりするので、選びやすい。そして、戻しやすいのです。

色別クローゼット2

ハンガーはすべて同じものでそろえています。ハンガーをそろえるとすっきりします。針金ハンガーは、ゆがんで取り出しにくく、戻しにくくなりますので、できればハンガーは針金以外のものでそろえるといいでしょう。
そして、洋服を持つ量は、クローゼットに入る量。

ハンガー

吊るす収納が少ない場合は、タンスに立てて収納しましょう。吊るす収納よりも、たたむ収納のほうが収納力は上がります。立てて収納すると、どこに何かあるか分かりやすく、洋服を選びやすくなります。

タンス

◆終わりに

私がお片づけを始めてから、真っ先に捨て始めたのがお洋服でした。なぜなら、息子の喘息の最大のアレルゲンは、布モノ。着ていない洋服はダニの宝庫になります。
よって、いつのまにか洋服が敵になってしましました。

お片づけをはじめて数年たったある日、ふとこんなふうに感じました。

どうしてこんなに洋服を目の敵にしているのだろう?
自分でお金をだして買っているのにどうして楽しくないの?

そうだ、洋服の整理はおしゃれを楽しむためにするもの。自分のために、自分でお金を出して選んで買っているのに、クローゼットが楽しくないなんてもったいない!

整理をしながら、過去の自分と向き合い、みなさんの答えは見つかりましたか?
おしゃれを楽しむだけではなく、手入れをラクにする、管理をラクにするなど、いろいろな考えがあると思います。

あなたのクローゼットは、なりたい自分に近づいてきたでしょうか?

最後に、環境とかかわりながら、自分自身をつくっているのは自分自身。それは、クローゼットも同じです。
私自身が片づけをはじめたことによって、自分自身でつくりだしていたクセに気づきながら、クローゼットも変化していきました。

自分のことは、自分ではあまり分かっていないものです。
家族のモノはゴミに見えても、自分のモノはなかなか捨てられませんね!

介護しやすい環境をつくり、介護する方の負担を減らすために、まず、自分の身の回りからととのえてみましょう。

そして、自分自身と同じように、職場の同僚たちも、それぞれのクセを持っています。そのような前提を踏まえて、同僚とコミュニケーションをとりながら、働きやすい職場にするために整理をすすめていけたらいいですね。

おしゃれが楽しくなるのは本当だった、その後、着物リメイクファッションを楽しんでいます。
なので、クローゼットの中は↑の写真から、また変化しています。



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