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Terry Callier の曲紹介(2曲ほど)

 今回は、前回の記事(Terry CallierとJon Lucien(たまにはこんな記事もいいかな)|カピ哲!)で紹介しなかった曲を・・・

 上の写真はTerry Callier、Occasional RainのCDです。ジャケットの裏側の二人の写真はTerry Callierとその娘さんだそうです。下のブログ記事に書いてあります。本人にインタビューされたという非常に貴重な情報です。

I can feel the warmth of you 〜 Terry Callier 〜 | さとこむら手帖 -尾上さとこブログ- 

 このアルバム、全体に漂うサウンドとこのジャケットの雰囲気がとてもマッチしているのですが、別に雨の町に関連した歌が並んでいるわけではありません。
 だけどこのジャケットとあいまって、流れるサウンドに身を任せることで少し切ないけど心地良い時間が流れていきます。

Ordinary Joe
 日本では(?)この曲が一番有名(?)なのかもしれません。このOrdinary Joeもジャケットの雨の町の風景とよくマッチしたサウンドになっていますね。なんだか小雨の中を散歩しているような・・・
 だけど歌詞の内容は全然違うのです・・・全体的に言えば音楽、楽曲をクリエートする一人の人間としての気持ち、態度、まわりの人たちの目や批評との葛藤、といったところでしょうか。
 どこかの記事で読んだのですが、着想から完成まで何年も(7年だったかな?)かかったらしいです(その記事が見つからない・・・)。

 人からはただ怠惰にしているように見えるかもしれないけど、本当はそうじゃない。もちろん自分が凡人であることを否定するわけではないのだけれど。
 時間や空間に惑わされるな、名や形式に操られるな・・・
 
 曲についていろいろ考えを巡らし葛藤したりしている最中、人からは怠惰にしているように見えるかもしれませんね。

 コーラスのところ(空高く飛んでいるスズメ、彼にとっては空を飛ぶことは簡単なのだろう、私より少しだけ自由だね・・・みたいな内容)は、地元シカゴの図書館にあったテキストブック(library textbookってどういうことなのかな?)の一節を借用しているとのこと(以下の記事より)。ここが歌詞の着想における出発点になったりしたのでしょうか?

Chicago Street Naming after Local Folk-Soul Icon Terry Callier (downbeat.com)


Trance On Sedgewick Street
 この曲のサウンド、とくにチェロ(かな?)の演奏から、心地よい森の朝を連想してしまいます。なんだか癒されてしまうのですが・・・これも曲の内容は全然違います。
 ”どいつもこいつもどうかしてるぜ!” といったかんじでしょうか。

 人種どうしの対立、その裏側でほくそ笑む人たち、女たらしでDVな牧師、悪評を立てられてしまった女性(?)、戦争で爆弾を落とす人・・・
 Sister Sadieに関してはやはりマハリシさんを連想してしまいますがどうなんでしょうね?

 Sedgwick StreetはTerry Callierの故郷にあります。Sedgewickとeが加えられていることは、あまり深い意味はないのか、eを入れることでシカゴのストリートのイメージを持たせながらも、それだけではないアメリカ中、あるいは世界中に起こっている出来事なんだよ・・・という意図的な意味合いがあるのか、そのあたりよく分かりません。

 Terry Callierの歌の世界については情報がネットでもほとんどありません。サウンド面に関してはいろいろ情報があるのですが、曲そのものについてはスピリチュアルという一言でまとめられてしまっているような気もします。

 また、復活後のTimepeaceやLifetime、その他のアルバムに関しては歌詞が分からない曲もあるので、情報持っている方は教えてください・・・

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