イメージ・トレーニング

小学校の高学年の頃、実家にアメリカのテレビ番組が見られるBS放送が導入され、MTVの音楽ややNBAの試合が見られるようになりました。両方とも新しい海外の情報が見られたので、いつも見入っていました。
特にNBAの試合では、シカゴブルズのマイケル・ジョーダンには釘付けになり、将来はバスケットボール選手やその関係の仕事がしたいなと思うようになりました。

そんな夢を見ながら、マイケル・ジョーダンの一つ一つ芸術的な動きを脳裏に焼き付け、毎日バスケットボールをして暮らしていました。今思い起こせば、本当に毎日バスケとしていたと思います。
小学校では部活があったので授業の終わりに練習をしていました。
中学校では部活がなかったので、近くの屋外バスケコートで学校が終わってからの数時間、または週末だと朝から日が暮れるまで長い時には8時間くらい友達とバスケをして明け暮れたり、定期的に週末に開催される地域のクラブに行って、大人に混じって練習や試合をしていました。
高校に入ってからは、部活があったので、毎日、授業の終わりや週末も午前から午後まで、受験勉強とバランスをとってバスケに励んでいました。
大学に入ってからはバスケ・サークルに入り、週に2回程度は練習や試合などしていました。

その時に大切にしていたのは、マイケル・ジョーダンも言っていたイメージ・トレーニングです。いろいろな場面がありますが、どのようにしてシュートを決めるか、どんなふうに困難を乗り越えて勝利するのか、どのような練習をどれくらいやることで、自分が成長して、誰よりも勝る選手になるのか。私もマイケル・ジョーダンの動きを真似て練習したことを思い出します。

そんなイメージ・トレーニングは、実はアートにも通ずるし、日常生活でもとても大事なことだと常日頃思っています。抽象や具象の作品やコンセプチュアルな作品、明日、明後日、未来といった人生の展望など、こうしたいとかこうなりたいという姿を思い描くイメージです。芸大にいた時も常に思いついたことをすぐにスケッチブックに書き出しなさいと言われていたことを思い出します。最近、できていないなと思いつつ、一つエクササイズとしてご提案。

イメージ・トレーニングのエクササイズ
まずは自分が常日頃、漠然とでも思い描く理想を頭の中で思い描く。思い描いているものを頭でイメージしてみる。大まかにでもつかめたら、スケッチブックやノートに素描やキーワードを書き記す。
一度に細部までをイメージするのは難しいと思うので、自分の経験を振り返り、インターネットの画像検索などをして、そのイメージをなるべく明確化させていく。
ピンポイントにイメージが出てこないことの方が多いと思いますが、そこで出会うイメージも長距離の列車移動の時の車窓の風景のように何気なく見過ごしてもいいと思います。
意識的か無意識的に少しずつイメージが蓄積されていくので、その繰り返しをしつつ、気に入った写真は印刷出力して、部屋のどこかに見える化しましょう。
たくさんイメージが蓄積されていくと思いますが、それらの関係性や理由などを理解しようとしなくても大丈夫です。
ロジックではないところで、なぜかそれらが出てきていることが興味深く、自分の一面を探究するきっかけとなりえるはずです。
また、そう言ったイメージの情報は寝ている間に脳が自動的に処理してくれるはずなので、翌朝になったら、ハッと何かを掴めることもあると思います。
言葉ではなくイメージとして、なんらかの作用があるものです。

以下、手順を簡単に書いてみます。

  1. 頭の中でイメージを思い描く

  2. 思い描いたイメージを素描やキーワードとしてスケッチブックに描く

  3. インターネットで画像検索して、出力する

  4. なるべく全部が見えるように部屋の壁に貼り付けたり大きなテーブルに置いてみる

  5. なにかに気付けるまで繰り返す。

  6. できなければ、また最初からやり直しても良い

バスケもアートもこのようなイメージ・トレーニングが共通して根底にあったなと思い出しました。もし参考になるようでしたら、やってみてください〜。

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