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散歩しながらオーディブルで聴く読書してみた「22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる 」成田 悠輔 (著)


話題の成田氏の本を、散歩しながらオーディブルで読んでみた。

まずは民主主義がもうボロボロになっているという話。
トランプ大統領の扇動による米国議会襲撃などが象徴的だが、
本邦でもガーシー議員など、ネット時代になってさらに民主主義が愚民主義化しているというが、まさにそうだと思う。

そして民主主義を改造する、乗り越える?方法として、

1)選挙の改良

2)民主主義国からの脱出(公海上などに国を作る、キャピタルフライト的に)

3)選挙をやめて、無意識データ民主主義

がこの本で掲げられている


選挙の改良は見どころがあると思った。
たとえば、選挙民の余命で一票を重みづけるとか。老人が多くて強すぎるのだ、この国は、そして先進国全般は。
俺がいいと思ったのは
90歳以上代 1票
80代、2票
70代、3票
60代、4票
50代、5票
40代、6票
30代、7票
20代、8票
18,19歳、9票

入れられるというのはどうだろう。
余命に比例した意見表明になると思う。

2)はあくまで、金持ちのGated Cityの国家版であって、建設的ではなさそう

いちばんヤバイのが
3)であって、
これは選挙をやめる。
そして無意識データを集める、SNSでも、テレビの前の人の表情のデータでもなんでもとにかくめいっぱい集める。
そこから得られた民意をAIでプロセッシングし、政策を自動的に作成する、というものだ。

選挙が非常に雑な形で民意を取り上げるものとしての間接民主主義だとすると(三角の上部)、
ネット時代になったことで、ネットによる直接民主制は可能だ(三角の真ん中)。政策イシューがすべてウェブ経由で直接賛成反対を表明できるのであれば、政党による代理は要らない。全てWeb経由で国民が民意を示せば良いと言うことになる。
が、しかし。その時に入力する政策イシューの数が膨大になること、そして人は政治、政策を意識している時と、家でダラダラしている無意識の時では意見がちがうことはよくある。
であれば、無意識の人の振る舞いをデータとしてあつめ、AIのプログラムによってそこから政策を作ればいいのではないか、というのが無意識データ民主主義だ。

ま、シンギュラリティの一つといえるのだと俺は思う。
人はもう政治しなくて言い。
AIが無意識から政策イシューを抽出し、問題解決を行うべく政策を立案する。人はただ毎日、楽しくそれに従って暮らしていけばいいだけだ。
もしミニマムな生活費をベーシックインカムでもらえるようになれば、マジで毎日あそんでくらせばいいことになる。AIの言うことさえ聞いていれば。

はたしてそれが楽しいのか。
そしてAIはそこまで信頼できるのか、安全性が担保できるのか。
成田氏はそこはオープンソース化することで大丈夫と言っているのだが、どうなのだろうか。


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