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2020年度「中国百貨店売上第一位」が発表されましたが、これまたすごい。

中国の「联商网资讯」という商業関連の情報を発信しているサイトで、
中国の売上第一位の百貨店についての特集が掲載されていました。
該当百貨店の副総経理のインタビューもあり、細かな分析もされていて参考になる点が多かったので、今日はその内容をご紹介します。 

まず、記事の中に記載されていたポイントを下記にまとめてみました。

 《2020年中国百貨店売上第一位》
・施設名:「北京SKP」
・売上高:177億元(約2,832億円)、2020年1月〜12月
・売上前年比:+15%
・年間来館客数:1,500万人
・2020年の売上は、英国の百貨店「HARRODS」、日本の「伊勢丹新宿本店」を抑え、単店では世界第一の売上高になった。

 [売上好調要因]
①海外消費から国内消費に戻った中国人の消費を取り込めた
②「北京SKP」は中国初出店のブランド誘致等、常に新しい消費体験を提供する努力を続けてきた

高級ブランド品を中心に扱う「百貨店」業態で、コロナ禍に売上を「15%」も伸ばすってすごいですね。 

参考までに、
日本の百貨店売上第一位は「伊勢丹新宿本店」で、
2019年度の売上は「2,740億円」です。(2019年4月〜2020年3月)
(※三越伊勢丹ホールディングス社 HPより)

 2020年度の売上はまだ発表されていませんが、コロナの影響による休業、時短営業やインバウンド売上の減少を考慮すると、2019年度よりも大幅に売上減少となる可能性は高いですね。 

先日のnoteで中国経済の好調さに触れましたが、
「北京SKP」の売上状況から見ても、中国経済の好調さは間違いなく本物ですね。

 いや、ほんと、中国経済の回復と中国人の皆さんの消費力は凄まじいです。

他にも北京SKPが様々な努力、取り組みをしていることが記事に掲載されていました。
私が特に興味を持った3点をご紹介します。

 ①   「北京SKP」の取り組みについて
「北京SKP」は施設作りに関して、日本の商業施設設計チームを招き入れ、日本の伊勢丹の経営思想や観念を取り入れた。
その結果、国際的な観点で施設作りができ、北京の高級消費層を取り込むことができた。
また、ブランドの入れ替え(最新、人気ブランドの出店交渉)や、施設の改修を継続して行った結果、独自の優位性を形成できたため、中国国内での競争力が大幅に向上した。 
②   中国の消費の特徴について
中国は2021年「M型消費」がさらに顕著になるだろう。
M型の両端に位置する「贅沢品」「低価格帯商品」の売上がより好調になり、その中間にある「中層価格帯商品」はますます売上が下降することが予想される。 
③   「贅沢品」の消費について
国外で消費できないということの影響が予想以上に大きく、世界全体では「贅沢品」の売上が下降する中、中国では2020年4月以降「贅沢品」の売上が伸長し、2020年度は「前年比48%増加」となり「3,460億元」の売上規模に到達した。
2025年には中国は世界で最大の「贅沢品」の消費市場になるだろう。  

中国国内消費がすごいという紹介になってしまいましたが、
個人的にはコロナが収束して、世界経済が回復し、海外との往来が早く再開することを願うばかりです。

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