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西武ホールディングス決算からライオンズ関係を読んでみる

西武ライオンズの親会社である西武ホールディングスは、今日(2021年5月13日)に2021年3月期決算(通期)を発表しました。
ライオンズ関係の数字やトピックを拾ってみました。

※下記のページ番号は、同社プレゼン資料(2021年3月期 決算実績)のページ番号です。

P.5:年俸の一部を特損に計上

セグメント別営業利益のページに、事業別の特別損失の内容が記載されています。ライオンズは「その他」事業に属しますが、この事業では12億円の特別損失を計上しています。この摘要欄にこんな記載が。

プロ野球公式戦主催試合数の減少に伴い参稼報酬の一部を特別損失に計上

参稼報酬、というのは選手の年俸のこと。試合数が120試合に減少したのに、年俸の額が変わらなかったので、一部を特損に計上したということですね。

P. 25:球団営業収益の開示

スポーツ関連事業の営業収益に、西武球団の営業収益(≒売上高)の数字が書かれています。西武球団の売上高の公式発表は初めて見ました。

当期(2020年):104億円
前期(2019年):167億円

約38%の売上減少。コロナ禍に見舞われた2020年ではやむを得ないですね。

P. 31他: メットライフドーム改修関連

設備投資費用等の欄で、今年完了したメットライフドームの改修に関するの数字がちりばめられていますね。ドームの改修以外の費用も含まれた形でしか記載されていませんが、西武グループ全体としても大きな意味のある投資であったと伺えます。

P. 35:2022年3月期の見通し

スポーツ事業は増収増益を見込んでいます。メットライフドームでも何か新しい仕掛けがあるかもしれませんね。

2020/3期比では、スポーツ事業における集客イベントの減少や、伊豆箱根事業、近江事業における出控えの影響などにより、減収の見通しであるものの、2021/3期比では、リニューアルしたメットライフドームでの諸施策などにより打ち返しを図り、増収の見通し。

P. 43:セグメント変更

球団に関してどうなる話ではないですが、2021年度からは横浜アリーナもスポーツ事業として組み入れられるようです。その他の既存スポーツ関連事業と将来的に何かしらのシナジーがあるかもしれませんね。

スポーツ事業を新設
西武ライオンズに横浜アリーナを加え新設
⇒将来的にはフィットネスやゴルフ場など既存事業との統合も視野に入れ注力する

おまけ:新中期経営計画

決算発表に合わせて、新しい中期経営計画も発表されています。

西武グループ中期経営計画(2021~2023 年度)

ライオンズに関して具体的な新しい内容が書かれているわけではありませんが、「最良、最強の生活応援企業グループ」という目指す姿の中で、スポーツ事業の強化が謳われており、ライオンズもこの中に含まれます。P. 20にはスポーツ事業の強化に1ページが割かれており、「埼玉西武ライオンズにより蓄積されたスポーツビジネスのノウハウ活用」という記述が見えます。ライオンズの人材やノウハウが、事業強化の中核として期待されているようです。

またMICEに関連した取り組みの中に「グループのコンテンツを活用した自主興行」という記述があり、ライオンズのロゴが掲載されています。メットライフドームでの何か新しい形の興行が考えられているのかも。

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