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残暑去って、芸術の秋

久しぶりの芸術活動

今回、私は六本木にある泉屋博古館東京で開催されている展覧会「楽しい隠遁生活」を鑑賞しに行ってまいりました。

隠遁生活とは

隠遁生活とは、世俗から離れて山中などで静かに過ごすことを指します。それをする人は、「世捨て人」とも称されます。

現代社会はスピードが速く、複雑な時代となっています。一方で昔の人々はより穏やかな生活を楽しんでいたかのように思いがちですが、実際はそうでもなかったようです。

むかしの人たちも政治や社会のしがらみから逃れ、清廉な生活にあこがれたがために、自ら娯しみ遊戯の精神を忘れず、自由を希求する「自娯遊戯」の世界を描いた絵画や工芸品を求めたりしました。そのために、東洋の山水画には、生き方の理想や文学的なテーマが隠されていることが少なくありません。そこには、田舎暮らしのスローライフを求める「楽しい」隠遁から、厳しい現実を積極的に切り抜ける「過激な」隠遁まで、実に多種多様な隠遁スタイルが見いだせます。(本展のパンプレットより)

現代と昔、基本的な構造はそれほど変わっていないのかもしれませんね。


隠遁生活への憧れ

私も隠遁生活を送ってみたいです。山中の質素な庵で、自然の景色をのんびり楽しんで、お茶を飲みながら読書に没頭するのは最高の過ごし方です。ただし、長期間ではなく、半年程度で現実社会に戻り、必要に応じて隠遁生活に戻るのが魅力的です。

山中に籠ることが難しい場合でも、都市生活の中で隠遁的な生活を楽しむことは可能です。日常生活にゆとりや静かな時間を取り入れ、好きな音楽を聴きながらゆったりと過ごすことで、心が豊かになることでしょう。


大都会の中の貴重な空間

泉屋博古館東京は、東京メトロ「六本木一丁目」から徒歩ですぐの場所にあります。この大都市の中に存在する多くの緑と、穏やかな雰囲気が特徴です。博物館にはカフェも併設されています。私が訪れた時は雨上がりで、自然の香りが一層強く感じられ、体全体がリラックスしました。

残暑も終わり、秋本番です。引き続き「芸術の秋」を堪能します。

(終わり)

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