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ドット絵はにじんでいる方がいいのか、くっきりしている方がいいのか問題

 昨日ツイッターで、昔のドット絵はブラウン管のにじみを考慮して描かれていてすごい! という内容のツイートを見かけた。

 だいぶ反響があったツイートらしく、TLでも話題になっていた。

 様々な意見はあるようだが、僕自身はドット絵は何が何でもくっきりしていてほしい。長い間ゲームをやってきて、RF出力からビデオ端子、S端子、D端子、HDMIと移行してきた中で、いつも思っていたのは「新しい出力方法はきれいだなあ」ということである。それを、今さらブラウン管のにじみがきれいだと言われてしまうと、そんな馬鹿な! という気持ちは湧いてくる。

 が、しかし、言われてブラウン管のドット絵の写真など見せられると、確かににじみが、画像に独特の効果を与えているというのは一理あるような気もする。いずれにしても、見え方が違うのは厳然たる真実だ。

 じゃあ、今ゲームを遊ぶときに、当時のにじみを再現した映像で楽しむかと言われれば、僕自身はまったくの「NO」と言うしかない。最近のゲーム、特にブラウン管時代のゲームを移植したものには、当時のブラウン管のにじみを、液晶テレビなどでソフト的に再現するフィルターを備えたものもある。スキャンラインを自由に再現できるものも存在する。だけど、僕自身はこの手のレトロ感を演出する機能をまったく使ったことがない。ドットがぼやけて、にじんで見えるフィルターも、ドットとドットの間に隙間が空いているように見えるスキャンラインも、正直言って見にくさしか感じない。時代とともに、より美しい表示方法を追い求めてゲームをプレイしてきたのに、なんで今さら古めかしい表示技術にロマンを感じなければならないのか、という気持ちさえしている。

 もちろん、ゲームにレトロな表示風のフィルターを実装することは否定しない。そういう方が好きだという人も全然否定しない。好きなように、好きな映像でゲームを楽しめばいいのだ。ただ、僕はこれからも絶対にくっきり画面でしかゲームを遊ばないだろうということは予想できる。(もし気持ちが変わったら、また文章にでもしよう)ああ、ちなみにアーケードアーカイブスの『ダライアス』でモニターのズレを再現する機能なんてのもあったが、あれも使ったことはない。『ダライアス』は横に長い1枚の画面でプレイするのが理想的なゲーム環境なのではないだろうか。

 ところで、奥さんが昔ドッターだったので、今回の話題に関係なく聞いたことがあるのだが、隣り合うドットの色の配置で、モニター上の見え方が変わってしまうから、それは考えて色置かないとダメだそうだ。いわゆるタイルパターンというやつだ。うーん、そう言われると、やっぱり当時はにじみを考慮してドットを打っていたということか、やむを得ずそうなってしまっているのか。微妙なところである。


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