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書評本好き

 ここのところ本を読むのが好きなんて話を書いているが、いろいろな本との出会いを助けてくれるという意味で、書評本には非常に興味がある。そんな書評本(本紹介本)を何冊か紹介してみよう。

小説という毒を浴びる 桜庭一樹書評集 / 桜庭 一樹 (著)

 桜庭一樹による書評本。作家の視点から本を紹介している文章はやはり面白い。エッセイ風な文体が親しみやすいのもよい。ヒグチユウコによる装丁も美しい。

雑な読書 (BURRN!叢書) / 古屋 美登里 (著)

 ヘヴィメタル雑誌『BURRN!』に連載されていた書評コーナーの単行本化。94年からの10年間、200本以上の書評から選ばれた50冊の紹介。時代的にちょっと古めだが、メタル雑誌関係なくバラエティ豊かな本紹介が楽しめる。

古典名作本の雑誌 (別冊本の雑誌19) / 本の雑誌編集部 (編集)

 『本の雑誌』お得意の選書特集を古典の名作で25ジャンルに分けてやってくれている本。教科書的な文学作品から、ミステリやSFまでジャンルは多岐にわたっていて楽しい。

ぜんぶ本の話 / 池澤 夏樹 (著), 池澤 春菜 (著)

 池澤夏樹と池澤春菜の池澤コンビ(?)が、児童文学、SFなどをテーマに、そのジャンルの本についてあれこれ話す対談形式の本。マニアックな事柄にまで話が及ぶ内容が本好きには嬉しいところ。


ご本、出しときますね? / BSジャパン (編集), 若林正恭 (編集), 佐久間宣行 (編集), 西加奈子 (その他), 朝井リョウ (その他), & その他

 2016年BSジャパン(当時)で放送された、パーソナリティの若林正恭とゲストの作家たちが本や文筆業について語るトーク番組を本にしたもの。実はテレビ番組の方は見たことがない。豪華なゲストが売りで、第一線で活躍する作家の話が聞ける(読める)のは貴重。

本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド (講談社文庫) / 喜国雅彦 (著), 国樹由香 (著)


 稀少なミステリ本収集でも知られる喜国雅彦と、その奥さんの国樹由香の2人による本格ミステリ紹介本。喜国雅彦自身熱心なミステリファンだけあって、ネタバレにならないように上手に作品を紹介しているのはさすが。ただし、あまりにマニアックすぎて初心者向けではないかも。

(おまけ)書評大全 / 共同通信文化部 (編集)

 なんで(おまけ)かと言うと、この本は持っていないから。何しろ18,000円もするので、おいそれとは買えない。図書館で借りて読んだ。共同通信社が配信した5000点にも及ぶ書評が細かい字でぎっしりと書かれた1冊。これはもう辞書の域に達している。ちなみに、朝日新聞社からも『朝日書評大成』という似たような本が出版されているが、そちらは年代ごと2冊に分かれている。おそるべし本の道。


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