背中の蜘蛛 | 誉田 哲也
※作品の概要について書いています。ネタバレはないですが、要注意で読んでください。
ある殺人事件の解決をきっかけに、高度化した情報捜査と、警察の持ち得る権力について大きな問題が提起される警察小説。
個人が尊重されるというごく当たり前のことが、治安の維持という大義名分の前に蔑ろにされる。それは果たしてあっていいことなのか。警察官だからこそ守らなければならない正義と、そのために一線を超えてしまうことを看過できない正義。それぞれ異なる形の正義が、警察という組織の中で衝突する。