「お~する」クイズの答えと説明~敬語クイズ#1
先週の問題はこちら。
問題部分だけ再掲すると以下のとおりです。
下の文が表す人間関係として、正しいものはどちら?
① 本を貸すほうが偉い
② 本を借りるほうが偉い
寄せられた回答
①が3名、②が4名という結果になりました。
ご回答をお寄せくださった皆さま、読んでくださった皆さま、ありがとうございました。
説明と例を挙げたのですが、それを参考にした書いてくださった回答は1件でした😢
しかし!これはきっと私の解説が分かりづらいのと、皆さまのクイズを盛り上げようとしてくださっているご配慮に違いありません。おかげさまで、解説が広がります。
それでは、正解と解説をお読みください。
正解
正解は②です。
「本をお貸しする」という敬語が表す人間関係は、本を貸すほうよりも本を借りるほうが偉いということです。
皆さんから頂戴したコメントを元に解説
そもそも『貸す』と言う行為が優位な立場だから、①
残念ながら不正解ですが、言葉への繊細さを感じるコメントですね。
江戸時代、商人が武士にお金を貸すときの証文には、「貸した」と書かずに「借りた」と書かれていたと聞きますので、貸すという立場のほうが優位というのはおっしゃるとおりかもしれません。
それを敬語という記号を使うことによって、「貸す」ということをするけれどもそれは決して優位であるとは思っていませんよ、ということと、主体者の自発的な意志によって行うのだからこの行為が引き起こす結果については全て主体者のほうに責任があるのですよ、という意思を表します。
・子どもには通常「本をお貸しする」とは言わないと思うので、偉くはないけど①
たしかに、子どもに向かって話すときには敬語はあまり使われません。それはやはり、偉い偉くないという関係よりも、守り育てるという関係だからでしょうか。
私としても、補足説明付きで「偉い」という言葉を用いましたが、今後は不等号(<、>、=)を使ったほうがよいだろうかと思いました。
貴重な視点をありがとうございました。
・「貸してあげるよ~」の意味だと思うので、①
そうですよね、そのように受け取られる方が多いと思います。
事象としては全く同じなのですが、「あげるよ~」とはゆめゆめ考えておりませんという意思表示が「お~する」なので、敬意としては真逆になります。私としては、日本文化に、この「敬意」を取り戻したいのですよね~。
・逆張りで②
盛り上げてくださってありがとうございます。
正解です👏
・前例に従って②
例を挙げておきましたが、そちらを読んでくださってありがとうございます。全くひねった問題ではありません
正解です👏
・普通に考えて②
自分が正しいと思うことがあっても、周りの人が違うことを言っていると、自分のほうが間違っているのかしらという気になってしまうのは、別に日本人に限りません。
そういうときに、自分を支えてくれるのは、敬語でいえば文法だと思います。
99人が同じことを言っても、違うと分かっていることが大切かなぁと思います。(違うことを実際に言ってしまうとトラブルになりかねないので、そこは安全な場かどうかをご自身で見計らってくださいね(笑)
正解です👏
・②だとは思うけど…
少々自信がなさそうな回答ですが、しっかり正解です👏
というご質問も頂戴しましたので、こちらを次週のお題にしたいと思います!
復習問題
それでは最後に復習問題です。
次の問題文で敬語が立てている人はどちらでしょうか。
※「偉い」ではなく「立てている人」としてみました。
<選択肢>
①送るひと
②送られた人
<問題文>
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復習問題の答え、感想や分かりづらい点など、どしどしお寄せください。
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それでは、また。
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