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定義を書けばマニュアルになる

一口に定義と言っても色々あります。皆さんはご存じですか。
1)直示的定義
2)発生的定義
3)機能的定義
4)操作的定義

なぜこんな話題を選んだかというと、
これらの定義を理解しておくことが、マニュアル作成や教育の場面において重要だからです。

コールセンターでは、いろんな業種の企業から委託を受けます。

また、コールセンターで働く人の知識もバラバラです。

したがって、様々なレベルの人たちに同じアウトプットを求めるためには、マニュアル作成や研修、日々の教育が大切なのです。

マニュアルとは定義の集まり

マニュアルを作成すると、ほとんどの場合において、専門用語の説明、概念の説明から始まります。
「◯◯とは△△である」
「××の場合には★★する。これを◇◇という」などなど。
これが即ち定義です。

定義を考える際のポイントは、始めに挙げた4つの定義の中から、今ここで求められている定義は何かを考えること。
それをしないと、自分が思いついた定義を書き連ねるひとりよがりなマニュアルになってしまいます。

そのマニュアルに従ってもらうために動機付けが必要で、説得力が欲しいなら、「2)発生的定義」や「3)機能的定義」が有効かもしれません。
何を説明しているのかイメージして貰いたいなら「1)直示的定義」が必要かもしれません。
全員が確実に同じ手順で行って欲しいことなら「4)操作的定義」が良いでしょう。

それでは、少し、それぞれの定義を補足します。

各定義の意味

1)直示的定義
物事を指し示して定義する。
ヘレンケラーが水に触って「water」を理解したように、「これが水です」と言って水を見せる。
コールセンターであれば、言葉で説明するだけでなく、取り扱い商品を見せる、お手本となる通話を聞かせる、なども行います。

2)発生的定義
どのような経緯でそれができたか、という点から説明する。
「古文の変格活用は種類が多く覚えるのが難しいので、覚えやすくするために作った歌が、『変格活用の歌』です」など。

チェックを何度も行うルールになっている場合、面倒くさがってこっそり手を抜く人が出てきます。
その前はどのようなミスがあり、どのような困ったことがあったのかなどもマニュアルに載っていると、ルールに従う動機づけになります。

3)機能的定義
それが何であるかを機能の面から定義する。
「トンカチとは、釘を打つときに使う道具のひとつです」「東京は日本の首都です」など。

コールセンターであれば、「これは、入電記録を取るときに使うツールです」などです。

4)操作的定義
どうすればそれができるのかを示して定義する。
「大手町は丸ノ内線に乗って、大手町駅で降りた所です」「卵かけご飯は、ご飯に生卵と醤油少々をかけたものです」など。

コールセンターであれば「ます、の”す”を無声化することで、柔らかい語尾になります」などです。

さて、マニュアルを作成する際、同じ単元の中で上記の定義がランダムに使われていたら、なんとなく分かったような分からないようなものが出来上がってしまうかもしれません。

今、この単元で求められている定義は「操作的定義」だけれども、少し分かりづらい言葉が混じっているので、その用語だけは「操作的定義」以外に「直示的定義」も少し加えておこう、などと考えながら、マニュアルを作れば、誰が見てもわかりやすく、統一感のあるマニュアルができることでしょう。

では、また。

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