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友達の多い人が電話応対がうまいとは限らない3つの理由

電話応対の向上のためには、それまで意識したことのなかった自分の話し方を修正しなければならないため、非常に努力が必要です。
間違った情報を案内して叱られるときは素直に謝罪することができても、話し方に対して「笑顔が伝わらず事務的」だの「配慮の言葉が足りない」だのとダメ出しをされると人格を否定されたような受け止め方をする人もいます。そんな人が口にする理由の一つが「私、友達だってたくさんいます!」というものです。つまり、友人からはそんなことを言われたことはないのだから、あなたの指摘は当たらないというのです。

このような勘違いの原因を挙げてみましょう。

①業務としてのトークはプライバシーではない

まず最初に挙げるべきは、仕事として行うトークはプライバシーではないので「私の」話し方という考え方ではなく、「この業務に求められる」話し方という考えを持ってもらわなければいけないということです。

②入電者から信頼してもらわなければならない

友人ということになれば、双方が仲良くしたいと自然に思えるような相手とだけ仲良くすればいいのですから、仕事としての電話応対とは前提が異なります。同僚など職場の人間関係であれば自分が選んだ人間関係ではありませんが、仲良くしておいたほうが仕事をしやすく、双方にモチベーションがあります。
もちろん、電話応対もお客さまと企業側の協同作業ですから、信頼関係が必要です。対応者によく思ってもらおうと笑顔で話してくれる人が多いのも事実ですが、それはお客さまとしての条件を満たすものではなく、強制できることでもありません。
原則としては、お客さまの態度如何は理由にならず、電話を受ける企業側にのみ、相手から信頼を得なければならない理由があるのです。

③徐々に仲良くなる時間はない

会った途端になんだか波長が合ってすぐ仲良しになったという経験のある人も多いでしょう。でも、そんな風にできた友人ばかりではなく、多くは何度も挨拶を交わすうち、徐々に仲良くなったのではないでしょうか。

一方、電話応対はクレームなどを別として、数分で終わります。会員制など決められた方からの問い合わせに対応するという業務もありますが、一期一会の部署も多くあります。つまり、初めて話す人と、数分の会話のうちの最初の段階で信頼関係を築かなければいけません。だから、特別なトークスキルが必要なのです。

以上、3つの理由を挙げてみました。「私、友達だってたくさんいます!」と言われる前に、本人に説明してあげるとよいでしょう。

それでは、また。


世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。