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またひとつ、釜の火が消える~殿上湯

駒込駅から歩いて10分くらいだろうか。
銭湯の近くにはお地蔵さんがあるというが、殿上湯へ行く途中にもやはりある。

住宅地へ入り、そろそろ不安になってくる頃、煙突が見える。

この先が入口だ。

ノスタルジックな裸電球がいい
地下からくみ上げた天然水が売り

私が写真を撮っていると、別のおじさんも写真を撮っている。
それは、今日、2022年10月10日で閉店するから。

もしやとは思っていた。
なぜなら、こんな告知が出ていたのだから。

遠い他国の戦争は、小さな銭湯にも影響している

最近はやりの銭湯ではない。

待合室はこんな感じ

でも、よく見るとおしゃれだったりする。

浮世絵ではなく「すけえと百景」
ここも、休憩室

ここには炭酸泉もサウナもない。
壁には王道の富士山と桜の絵。
風呂は、あつ湯とぬる湯と水風呂。
ただ、風呂には浅いところがあり、そこが寝湯のように使えるのがいい。

「整う」はサウナ用語と思っている人もいるかもしれないが、あつ湯と水風呂があれば、整うこともできるし、別に整わなくても温冷交互浴は体にいい。

何人かの客は、帰り際に、閉店を惜しむ声やお礼の言葉をかけていく。

私も写真を撮らせてもらった

この立派な格天井も取り壊されてしまうのだろうか。

明るい番台さんの笑顔に見送られて、銭湯をあとにした。

あぁ、今日もごちそうさまでした……。(´;ω;`)

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