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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023)』を観ました。

今のところ私にとって地球で一番面白いIMAX3D作品と思いました。
スクリーンを見るっていうんじゃなくて、スクリーンの奥に実際に人も背景も重なって動いている世界が広がっているんですから、未来の飛び出す絵本を見たような感動がありました。
今作ははじめからIMAX3Dで上映するために作ってるとしか思えないようなシーンの数々。「こんなのが3Dで見てみたい」がほぼ実現されていたのでした。
もし2Dの通常スクリーンで見た人は作品の魅力の半分でもなくて、4分の1くらいしか味わえていないと言ってしまっていいと思います。

私にとっては本当に夢のような時間で、大袈裟でもなく「3分くらい経ったのかと思ったら2時間30分(今作の上映時間)経っていたというくらい面白かったです。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(原題: Guardians of the Galaxy Vol. 3)は、マーベル・コミックのヒーローチーム『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』をベースとする、2023年のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』の続編でシリーズ3作目であり、「マーベル・シネマティック・ユニバース」の32作目。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME_3 

とりあえず最低限では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』観て、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 2』(邦題のリミックスって意味がわからないですね)観てから今作見たらよいでしょう(これで85%はわかると思われます)。
さらに今作はアベンジャーズ(アイアンマンとかスパイダーマンとか)とかが出てくるシリーズの32作目っていうことで、そのアベンジャーズ作品とかにも今作のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーが少し出てきたりして、特に今作のガモーラという怖いお姉ちゃんはかなり重要な役(世界を滅ぼす(指パッチンの)悪サノスの娘)ってことで一度亡くなったかなんかしてた(私もすっかり忘れていた)のでした。
なので今作では最初「ガモーラは亡くなったんだろう」とかではじまります。でも「細かいことは気にすんな」で見たら問題ないです(説明も少し出てきますし)。

今作は「なんかついていけない」って人と「とんでもないくらい大好き」って人に分かれる作品かもしれません。
今作の監督・脚本ジェームズ・ガンのツボっていうのが「一度や二度の失敗で凹み続けてるんじゃないぜ」とか「今まで下に見てバカにしてきた奴らをビックリさせるような活躍してやろうぜ」とかがあって、特に一度でもドロップアウトしたような人には、もう涙なしでは見られないような魅力があるのです。
私の言うドロップアウトっていうのは自分で思い描いたレールから脱線してしまったようなことを言っていて、例えば入試に不合格したり、学校辞めたり、仕事クビになったり、一方的に婚約破棄されたり、などなど、そういう経験のある人はグットくるのではないかと思います(生まれて今まで何もつまずきのないような人なんて、ほとんどいないのかもしれませんが)。
こんなジェームズ・ガンのツボのことをライムスター宇多丸さんは「負け犬達のワンスアゲイン」とか言ったりしてました。

荒っぽいし口は悪いし品がなかったり、たまについていけないほどのブラックジョークが出てきたり(それでも引かないでー)するが、みんながバカにしたり下に見たり(虐げられたり)している存在を、やさしい目で見ているのがジェームズ・ガンではないかと思う(それは他の作品(『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結(2021)』とかにも出ています)

また今作で使われる音楽はジェームズ・ガンお気に入り曲を連続でかけてるような感じ。70年代のなつかしの曲、80年代の当時聴いてた曲、90年代の聴き込んだ曲など幅広い。そういう洋楽曲がお話や登場人物の心情にバッチリ合ったタイミングでかかるので、そのシーンだけでガツンと感情を揺さぶられてしまいます。

今作では一曲目にレディオヘッド(Radiohead)のクリープ(Creep)がかかって、これはレディオヘッドの名曲中の名曲です。
クリープというのは"気味の悪いひと“、"変人" とかいう意味で、「天使のように美しい君、それに比べてボクは気味の悪いヘンな奴」というような歌詞で、思春期に出現する巨大な自己嫌悪や自己否定のモンスターに飲み込まれるのを、なんとか踏ん張って生きているような内容の唄。
私はこれだけで感情に重いパンチを受けたように揺さぶられました。

このレディオヘッドのクリープのシーンで出てくるのがロケットというキャラクターが今作で一番焦点があてられるキャラクター。改造されて人のように立って話す高い知能を持った擬人化アライグマで、戦術家で狙撃手でもあります。彼は何度となく気味の悪い奴と言われ続けてきただろうし、だからって人になったりアライグマに戻ったりができるわけでもない。自分の状況をなんとか受け入れて生きていくしかないのです。

もう書いていくときりがないのでこの辺で。あとは気になったらぜひIMAX3Dで観るのをおすすめします。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは3作品ありますが、3作品ともよくできてるし、同じパターンみたいのがなくて違う内容(テーマ)で描いているのがスゴいと思います。
今回は観に行くにあたって私は全く予告とか感想とか観ないようにしていました。「もしもハズしてしまってもそれを受け入れよう」とか思っていましたが、ジェームズ・ガンは全然ハズさない。安定して作品を高いクオリティで作り続けるってのが「ちょっとどうかしている」ってくらい素晴らしいです。

ポスターもらえたので、さっそく帰りにハードオフで枠買って(角が割れてたので110円、パテで治して)かざりました。

IMAXでもらったポスター

あとパンフが990円もするんですが、買ってみたらなんとステッカーが付いていました。これなら買う価値ありと思いました。ジェームズ・ガンのインタビューもありましたよ。

パンフレットにはスッテッカー付き
これは読みたいジェームズ・ガンのインタビュー

IMAX3Dはこの上映期間しか観れないので、終わる前にあと5回は行きたい(無理っぽいが気持ち的に)と思ってます。

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