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企業は、“矛盾”に満ちた生命体である。

こんばんは。OGSコンサルティングの深石です。

最近、クライアント企業様からよく相談を受けるのが、4月に入社する新卒社員向けの研修に関してです。中小企業やベンチャー企業で新卒採用をしているケースはあまり多くないかもしれませんが、弊社グループでは2020年から毎年5〜10名が入社してます。

そして、今現在、新卒メンバーに実施している研修は、人事部が中心となって入社前の段階からスタートしており、経営陣や人事、そして、各部署の責任者もアサインしながら、全部署・全メンバーで育成を実施しております。

ですので、2020年当初の新卒研修と比較すると、格段にレベルや質が高い研修内容になっていると自負してます。とはいえ、過去4年間の新卒採用や新卒育成に関しては、当然ながら上手くいったことばかりではないため、その都度、人事と経営が連携しながらPDCAを回し続けました。

そのような様々な試行錯誤をしてきた中で、特に新卒メンバーに理解してもらう必要がある超重要な要素が、

「企業は、“矛盾”に満ちた生命体である。」

ということです。

少し解説をすると、営利を目的とした経済活動を営む組織体が“企業”であり、その企業を経営するためには、必ず“3つの要素”が存在し、そのそれぞれに“前提条件”があります。

まず、3つの要素とは、

①市場
②事業
③組織

です。そして、それぞれの前提条件とは、

①市場の前提条件:常に変化し続ける
②事業の前提条件:利益の確保
③組織の前提条件:変化したくない

ということ。

市場や顧客から選ばれ続けるためには、その常に変化し続けるニーズや脅威に対して、適合や適用や差別化(=変化)をし続ける必要があります。

もし、その変化ができなければ、事業存続に必要となる利益の確保ができなくなり、企業は倒産することになります。

しかし、組織を構成する人には本能(=前提)として、現状維持バイアスやホメオスタシスが組み込まれており、変化することを嫌い、抵抗し、拒みます。

これこそが、“矛盾”に満ちた状態であり、この状態がまさに企業の本性である、ということです。

つまり、

倒産は、“問題”ではなく、“前提”である。

と捉えた方が、より本質的な理解かもしれません。中小企業庁や国税庁が過去発表した起業後の生存率は、10年後や30年後で極めて低い数値になっていますが、上記の構造が理解できれば、至極当然の結果とも言えます。

だからこそ、社会に出たばかりの新卒メンバーには、この“矛盾”している構造の理解をまず徹底していくことが、何よりも重要であると、弊社は考えています。

ここの理解や納得が強ければ強いほど、

「自分達が、変化や成長し続けなければいけない。」
「顧客や相手から、選ばれ続けなければいけない。」

という認識が、“内発的”に生まれます。ここが非常に重要なポイントになります。そして、そのマインドセットができて初めて、成長するため、選ばれるためのスキルセットの教育を前のめりで受講するようになるわけです。

皆さんの組織ではいかがでしょうか?

今回は新卒メンバーに対する文脈でしたが、既存メンバーに対しても全く同じです。

企業の“矛盾した構造”を、組織全員が理解しているか?

その本質(=OS)を認識せずして、手段系の教育や研修(=アプリケーション)を実施しても、残念ながら、手段が目的化してしまうのがオチです。

アプリケーションの強化は、むしろ超推奨しますが、それはOSの共通認識を徹底した後にぜひ実施ください。

そしてこの度、OGSコンサルティングでは、過去4年間の新卒採用・新卒教育で得た知見や経験を軸に、「ビジネスベーシック研修」を開発いたしました。この研修では、上記でお伝えした“矛盾”の解説や、ビジネスで必須・基盤となる“4つのスキルセット”を学べるベーシックプログラムとなります。

次回のメルマガでは、その4つのスキルセットとは?を解説いたしますので、ぜひお楽しみに。

では、今週も熱量高く、一緒にやり抜きましょう!

深石

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