恵文社 冬の大古本市｜えほんやるすばんばんするかいしゃ・マヤルカ古書店・迷子・言事堂
年末年始の恒例「恵文社 冬の大古本市」。
古本市に出品されるお店を紹介しています。
これまで、各店舗の「おすすめの５冊」を軸に８つのお店について綴ってきましたが、今日はそれ以外のお店4つをまとめてご案内いたします。
●えほんやるすばんばんするかいしゃ
東京・高円寺に店舗を構える絵本古書専門店の「えほんやるすばんばんするかいしゃ」さん。絵本とその周辺の作品や表現をこよなく愛し、本やモノに対しても常に真摯な態度でのぞむ店主・荒木さんの姿勢が全体に貫かれている店づくりが魅力です。新刊・古書を問わず数多くある絵本専門店のなかでもキラリと光る存在感。当店の古書市にも何度目かの参加ですが、そのセレクトの妙と絵本の力を 信じる気持ちに毎度感じ入ります。
ちなみに、この長い長い不思議な店名は、実際に伺ったことはないですが、おそらく（いや間違いなく？）寺村輝夫の児童書『るすばんばんするかいしゃ』から来ているのだと勝手に思っています。普段は敬意を込めて「るすばんさん」あるいは「ばんるすさん」などとこっそり呼んでいます。「るすばん」さんの選書をぜひご来場の際もお見逃しなく。
https://www.ehonyarusuban.com
●マヤルカ古書店
2017年に西陣から我々の街一乗寺に引っ越して来た女性店主の古書店「マヤルカ古書店」さん。「女性店主の」という言い方も本来必要ないかと思われますが、 店主のなかむらあきこさんの柔らかくも芯の強い雰囲気そのままの魅力的なお店づくりは必見です。一階は古書、二階はギャラリーと新刊書コーナーという小さいながらも本とグッズでぎっしりの一軒家店舗…こう書くと簡単ですが、隅から隅まで本当にお店としても古本屋としても見どころと魅力がいっぱいのマヤルカさん。選書の妙も素晴らしく、ご近所としても本屋としても我々も刺激を受ける日々です。当店の古書市は５回目の参加となりますが、店舗自体は当店から徒歩３分の距離とはいえ、古書市ではまた違う雰囲気・選書を楽しんでいただけると思います。ぜひご期待ください。
http://mayaruka.com
●迷子
銀閣寺エリアにひっそり店舗を構える「迷子」さん。左京区では知る人ぞ知る不思議な存在感を持つお店です。もともと古書店というよりは、喫茶店でありアンティーク雑貨店であり古本も一部販売する店であり…つまり店主の興味のおもむくまま様々な「時」を感じさせるモノを商う奇妙なお店なのです。まさに精神の「迷子」、時の「迷子」に自らすすんでなりたくなるような…そんな磁力を持った場でもあります。
そして店主の山本さんの古書への愛と造詣の深さは独特のものがあり、当店も長いお付き合いの中で多いに学ばせていただきました。その在庫を年に一度のこの古書市でひっそりと放出されているわけですが、どんな掘り出し物が混ざっているか、ぜひ実際にご来場いただきご覧いただければと思います。
https://maigobook.tumblr.com/
●言事堂
昨年に続き沖縄からはるばる出店してくださる「言事堂」さんは特に美術書に力を入れた品揃えの古書店です。写真集や図録を取り揃えながらも沖縄でしか手に入らない貴重な本も揃え、那覇の街並みに馴染む本棚づくりをされています。今年は２度目となる店舗の移転をされました。2007年に開店した最初の店舗は赤瓦の古民家を改装したお店でした。そして２店舗目は狭く曲がりくねった路地を抜けた先にあるブーゲンビリアが印象的な明るい店舗。３軒目となる現在のお店もきっと店主の宮城未来さんの想いがいっぱいにつまった空間になっていることでしょう。また訪問できるようになる日を楽しみに、今回は送っていただいた本を堪能したいと思います。
http://books-cotocoto.com/
いかがでしょうか。５冊の紹介記事はありませんが、個性的な各店舗の様子を少しでも感じていただければ幸いです。寒さも増し、感染症対策という課題もある今年の古書市ですが、それでも本に触れていたいという皆様の思いにこたえられればと思います。どうぞお気をつけてお越しください。
「恵文社 冬の大古本市」
2020年12月29日-2021年1月24日
※会期が延長になりました。
えほんやるすばんばんするかいしゃ
おひさまゆうびん舎
言事堂
古書玉椿
古書柳
待賢ブックセンター
bookstore ナルダ
半月舎
ぽんぽんぽん ホホホ座交野店
マヤルカ古書店
らむだ書店
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恵文社一乗寺店
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