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#本屋

恵文社一乗寺店| 6月の本の話 2020

2020年6月。当店の書籍売上ランキングをご紹介します。 4月と5月、非常事態下のニューヨークに在住する作家バリー・ユアグローが、翻訳家の柴田元幸に送り続けた十二本の超短編を収めた『ボッティチェリ 疫病の時代の寓話』が6月の首位を獲得。 誰も経験したことのない非常時において作家自身が「正気を保つために」書かれたという、一編2~4ページほどの掌編集は、翻訳家と親交の深い熊谷充紘さんの個人レーベル ignition gallery より発行されました。   5月の上旬に出版が

恵文社一乗寺店| 5月の本の話 2020

2020年5月。当店の書籍売上ランキングをご紹介します。 1.『ジョゼフ・コーネル コラージュ&モンタージュ』 (フィルムアート社) 2019年、DIC川村記念美術館で開催された同名展覧会の図録『ジョゼフ・コーネル コラージュ&モンタージュ』が今月の首位を獲得。ニューヨークの古書店や雑貨店で探し求めたお気に入りの品々を、手製の木箱におさめた「箱」のアーティスト。詩的な跳躍を含んだ独自のコラージュ世界は没後50年近くを経てもなお、多大なインスピレーションを人々に与え続けてい

4月1日-30日|マーリア・シュヴァルボヴァー写真集『FUTURO RETORO』パネル展

書店内展示のご案内 パステルな色調、コミカルなコスチュームの人、無機質な建築の背景。それぞれの微妙なズレが、なんともシュールな作品集『FUTURO RETORO』。 スロヴァキアの写真家、マーリア・シュヴァルボヴァー。母国の社会主義体制下で普及した、機能主義建築とよばれる愛想のない建物から、10の水泳施設で撮影されたデビュー作『Swimming Pool』は、その無二の世界観をもって大きな話題を呼びました。まるでSF映画のワンシーンのような作品は、どこか懐かしくも未来的な