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2023年12月の記事一覧

恵文社一乗寺店 12月 / 今年の本の話 2023

こんにちは。書籍フロアの韓です。 いよいよ残すところ僅か。今年はどんな一年でしたか? 12月と、2023年の書籍売上ランキングのご紹介です。 まずは今月の売上ランキングから。 //////// 本が読めない時に、それでも手を伸ばした本について、拾った言葉やあたためた心の形を一冊にした『鬱の本』。東京のふたり出版社「点滅社」による当書が今月の首席にランクイン。業種も住まう環境も異なる84人もの書き手による、いのちの気配、ひとりのたまらない時間にこの本を手にとっていただけ

1月6日|『僕はなぜ一生外国語を学ぶのか』刊行記念 ロバート・ファウザー×稲川右樹 トークイベント「僕らの外国語学習談」

英語はグローバル言語だと言われます。その英語がネイティブ言語でありながら、いくつもの外国語を学び、韓国語に関しては日本と韓国で教壇にも立ってきたロバート・ファウザーさん。 そのファウザーさんが韓国語で執筆した『僕はなぜ一生外国語を学ぶのか(原題:外国語学習談)』を、2023年11月にクオンから翻訳出版しました。外国語学習の山あり谷ありの道を、実践的なアドバイスを携えて一緒に歩いてくれるような一冊です。 この本の翻訳を手掛けたのは、韓国語教師でファウザーさんの教え子でもある稲

1月10日|藤原辰史(歴史家) × 成相肇(東京国立近代美術館主任研究員)対談「どげだいこげだい 植物性とわるさ、その変幻自在と批判力」

〈関西初! 記念トークイベント〉 学芸員の成相肇さんのデビュー作『芸術のわるさ』が話題を呼んでいます。秩序からはみ出す怪しい者たちとその怪しき技術を〈わるさ〉と名づけ、硬直した思考からの解放をめざすこの異形の本をめぐって、歴史家の藤原辰史さんと対談を行います。 藤原さんは『植物考』で、環境破壊と暴力の現代史を理解するために、植物のふるまいから人間観を相対化しました。現代史と現代美術。分野は異なりますが、お二人がともに着目するのが、曖昧で未分化な異形のものたちです。下等で取

恵文社一乗寺店 11月の本の話 2023

こんにちは。恵文社一乗寺店の韓です。 先月の書籍売上ランキングと、おまけのお話。 今回もどうぞお付き合いください。 //////// カケアミ技法を用いた、他に類型のない独特な画風で文学、珈琲、音楽をモチーフに日常の片隅にある大切な物語を紡いでいく漫画家・山川直人さん。 同人誌『サイコロ』での掲載作を中心に10篇を収録したこちらの一冊が今回首位にランクイン。 11月頭、当店のギャラリースペース・アテリにて開催されておりました原画展「音楽の聴こえる街」も大変ご好評いただ