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背景理解が仕事でどれほど重要か。社長の父、主婦の母、ただの僕。


「けい〜、ロゴって作ると結構高いもん?」

ご飯を食べ終わった僕に、父が相談してきたのは昨夜のことだ。

父は会社を経営しているわけだが、運送業という業種柄、テクノロジーが浸透しているわけではないし、祖父から引き継いだ会社でもあるため、まだ改善しきれずに日常業務はアナログなところも多い。

そんな父が時々興味を持って、質問をしてくる。
僕も様々な企業の中で仕事をしたり、事業を立ち上げていることもあって頼りにしてくれるようでちょっぴり嬉しい。

今は会社のロゴをちゃんと作りたいようで、僕が自分で作って、ステッカーも作っていたのを見て相談にきたという訳だ。

「そうだな〜、なんかデザインの構想とか漠然とある?」
「色はあれが良いかなぁ〜」
「どれ?こんな感じ?」
「あーそうそう。まぁとりあえず一目見てうちの会社だってわかるようにして欲しいんだよな」
「なるほど〜。じゃあなんか会社の目指してるビジョンとかってあるの?コーポレートカラーとかレイアウトってそこから考える方が印象も伝えやすいだろうし、自分で説明しやすいと思うけど」
「んー、ビジョンって言われても考えたことないよ」
「じゃあまず、一緒にそういうの考えてみようか」

そういう僕らを横目に、すかさず母が乱入してくる。

母は僕と同い年ぐらいで、敏腕営業ウーマンとして働いていたほどの人だ。ただ、すごく直感的な人だから話がそれやすい。笑
それでも、本当に尊敬する人だ。


そして今回は、参ったなと思わざるをえなかったし、
僕の力不足を痛感した。


「ロゴを作りたいって、なんでそうしたいの?そういう物を作って従業員のみんなにもっと愛着沸かせたいとか、統率力をもっとつけたいとかそういうことなの?だとしたら今やるべきことって本当にそういうこと?けいの話を聞いてて思ったけど、もっと自分たちは何のために仕事をしていて、どんな存在なのかを説いていくことが、社長であるパパには必要なんじゃないの?どうだろ、間違ってること言ってるかな?」


僕は、言われたままを聞いたけど
仕事ってそういうことじゃないんだよな。

母は本質を理解していた。
「それは長年一緒にいるからだよ」と僕に言ったが、母がすごい理由が少しわかった気がする。

その時僕は、有名なマーケティングの話を思い出した。


ドリルが欲しいと言う人は、本当にドリルが欲しい訳じゃない

有名なこの話を、聞いたことがあるのではないか?
これは、マーケティングを勉強しているとよく聞く比喩で

話の本質は、言っている言葉の背景に存在しているというこである。


この話から読み取れる本質は「穴」が欲しいということだ。


こういう場合、言っている本人は無意識に手法を求めがちである。しかし、その手法にとらわれる必要はないということ。

これまで多くの人にこの話を伝えてきた僕でさえも全部を理解し、体現していた訳じゃないんだ。

今回、僕が父に伝えるべきだったことは
「ロゴが作りたい」の裏にある本質を見つけ、そのために何をできるかを一緒に考えることだった。

仕事もきっとこうなんだよな。
人って言葉で伝えていることなんか、本当に伝えたいことの3割ぐらいでしかないんだ。


僕はまだまだ青二才だと感じるばかりだ。

ReDiverとして、これから多くの学生組織と向き合い、一緒に壁を乗り越るために忘れちゃいけないことを思い出させてくれた経験だった。





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