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コミュニティ持続に大切な「たった一つのこと」 #コミュニティ談議 vol.8 イベントレポート

こんにちは、NO WALLs, Inc.代表の高橋です。

今回は、11月に行われた第8回コミュニティ談議のイベントレポート記事になります。

このイベントは、コロナの影響でリアルな人とのつながりという意味でのコミュニティが失われてきたというところで、オンラインコミュニティの知見を共有することを目的に、オンラインのコミュニティ作りをやってきた3人が初めまして。その後、毎月コミュニティにまつわる話をフリーテーマで話したいということになり、月一定例で行なっています。3人も話したいことを蓄積しながらも、参加者のみなさんの声や質問をうけながら場を創っていきたいと思っています。

【登壇者紹介】

こっとんさん / コミュニティデザイナー

こっとんさん


1987年生まれ。大手メーカー、広告代理店を経て、現在は教育機関に勤務。会社勤務をしながら、2018年より10以上のオンラインサロンを経験し、オンラインサロンの運営にも着手。 現在3つのオンラインコミュニティを運営中。 自分自身が居場所を失った経験から、人の居場所をつくるためにコミュニティデザイナーとして活動中。

長田涼さん / コミュニティフリーランス

長田さん

1991年京都府生まれ。スポーツ大学を卒業後、ユニクロ→スポーツイベント会社→IT企業を経て、2018年にコミュニティフリーランスとして独立。これからの働くを考えるオンラインサロン「Wasei Salon」、コミュニティの本質を学ぶ「コミュニティの教室」、コミュニティ型まちづくりプロジェクト「つなげる30人」など、複数の企業でコミュニティマネージャー・アドバイザーとしてコミュニティ事業に携わっている。好きなものは銭湯とスポーツ。

高橋奎 / ビジョンコミュニティクリエイター

世田谷線 けい 写真


社会的意義をベースとした行動変容を促すことをテーマとして、「社会的文脈を持つビジョン設計。コミュニティ構築、PR企画」を行う。
横浜国立大学在学時に認定NPO法人カタリバにて活動。学生ボランティアや長期インターンチームのコミュニティ形成、ボランティアのコミュニケーション設計やファシリテーション研修、新規事業「教育旅行」の立ち上げ、教育委員会とのプログラムリーダーなど、幅広い領域を担当。その後人事コンサルティング会社であるSTARMINE, Inc.にて人材領域の課題に根ざしたコミュニティづくりや人事コンサルタントとして従事。その後独立。
ビジョンコミュニティクリエイターとして、「ビジョンあるコミュニティ創り」をテーマし、コミュニティづくりを通した生態系づくりや、シェアハウス運営、ソーシャルアクションを行う。
「人が集い」「関係性を創り」「広がっていく」循環づくりから、未来の希望を生み出す活動を実行中。

コミュニティ作りは”じっくりコトコト”

高橋:今日話したいことありますか?僕は”じっくりコトコト論”について話したいと思っています。最近、誰しもがコミュニティを作るようになってきたと思っていて、周りを見ていても、コミュニティがすごく増えました。しかし、昔より感覚的にエンゲージメントの割合が低いと感じていて、コミュマネとしては急ぎすぎると結構きつくなると思います。

こっとん:コミュニティの層がひろがったことで、コミュニティ作り初心者の方が増えてきて、その人たちが最初の立ち振る舞いに苦戦しているというのをよく聞きますね。

長田:その運営側もコミュニィ未経験者がやる人が多いイメージがあるので、割とそのへんのバランスとるのが、難しそうだなと思います。

高橋:「みんなを巻き込めてない!盛り上がってない、やばい」っていうのをオーナーが思って、いろいろするけどうまくいかないというのがあります。しかし、改めてそこをあまり焦らないのが大事だなと思っています。長く続けたらだんだん人は集まると僕は思っていて、継続してやることはすごく重要だと思います。

こっとん:僕も勢いをつけるために、一気に加速して熱量をあげてもらうほうがいいと思ってた時期もあったんですけど、結局それはオーナーのスピード感ではなく、運営者のスピード感なので、長続きさせるためにはオーナーのリズムを組み入れた上で、その中でコミュマネとしてどうコミュニティに血をめぐらすかっていうのを、最近は大事に考えるようになりましたね。

長田:世の中のモノやサービスに似ていると思っていて、早く成長すると、早く絞んじゃうっていうのは間違いなくあると思います。あとは、ブームで終わらしちゃうか、文化として残したいのかの差だとおもうんですよね。

こっとん:どうしても人数集めた方がすごいみたいな数字の魔力に左右されると思うんですけど、ここでいかに陥らず、そのコミュニティが一番幸福度が上がる人数やスピード感で営める関係がいいと思いますね

長田:その上で、やっぱり主役が誰かっていうのを常に意識して、誰の意見を尊重すべきかは、意識しないといけないなと常々感じていますね。運営の思いのままに戦略立てることが多いですが、そこにメンバーの声が反映されていない策はあんまり意味がないと思います。


オフラインのコミュニティのマネジメントの仕方

高橋:12月からコミュマネをする石井さんが気になるのですが、どんなコミュニティをされるのですか?

石井さん:TABBIPOで、コミュマネゼミというものがあり、そこで任せてもらったシェアハウスでの仕事です。よろしければシェアハウスについていろいろ教えていただきたいです。

高橋:シェアハウスはオンラインコミュニティよりも入り口設計がとても大事だなと思っていて、シェアハウスだと衣食住の住に直接関わってきますし、合わないと思っても、オンラインコミュニティと比べて、離脱するのもハードルが高いので、会社くらいしっかり面接していました。他にも、実際来てもらってシェアハウスメンバーとご飯を食べるぐらいまでしてました。

長田:そのシェアハウスの色がどこにあるのかを明確にしつつ、それを届けることが、コミュニティ運営にすごい大事だと思います。つまり、入り口設計の話にもつながるんですけど、期待値のすり合わせをしてあげるということが大切です。

そのために、明文化するでもいいし、それを住み込みの前に説明する機会はあった方がいいと思いますね。要は、不一致をどれだけ無くせるかっていう視点に立つっていう、相手が疑問を持ちながら入居を決めるのか、疑問を解消してあげるてから入居してもらうのだったら、後者の方が幸せだと僕は思うので、いかにしっかり入り口設計ができるかが大切だと思いますね。

高橋:他に質問ございますか?ガンガン話聞きますよ。

雑談を増やすにはどうしたらいいか?

石井さん:ありがとうございます。次意識しようとしているのが、関係性を深めるために、意識的に雑談増やそうと考えてて、どのように雑談を増やす仕組みを作ってますかというのを聞きたいです。

高橋:僕はいかに自分から手放すかってことをめっちゃ意識してます。雑談って結局メンバー同士が勝手に動いていく自由さが生まれる仕組み作りが大切だと思っているので、僕が盛り上げるっていう状態をいかにメンバーに渡すか、みたいなことを常に考えています。

例えば、シェアハウスの時は、カメラが好きな女の子が、純粋に友達の写真撮ることが好きと言ってたので、みんなのプロフィールを取ったらいいんじゃないと提案して、あとはみんなに振るみたいなことをしてました。このように一回自分のところを通ったとしても、受け皿に出していくようなコミュニケーションをしてきました。

こっとん:僕はオンラインコミュニティがメインなので、その中でやっていることでいうと、まず基本的に、自己紹介は、なるべく早い段階でするようにしていました。

何を話すかというと、表層的な情報(仕事・何歳・出身のような情報)より深層的な話(自分の好きなものとか偏愛みたいなの)を語って、そこで共感を得れると一気に仲良くなると思うので、そういうテーマで会話をしてもらうみたいな、お題を設定するとかもちょっとしたコツかなっていう感じはしますね。

長田:話を聞いていてキーワードは余白と共通点かなと思いました。余白っていうのは、いかに意識的に目的がない場をどれだけつくれるか、共通点っていうのは、余白を作っても自然と雑談が生まれるわけではないので、共通点が見つかる瞬間や理解できる仕組みがあるといいと思いました。

総じて思ったのは、結局自分がメンバーの立場に立ち、どういう環境なら自然としゃべりたいと思えるのかっていう視点で考え抜くところだと思います。もちろん余白や共通点は大切だと思いますが、それが絶対ではなくて、シェアハウスなりの正解があると思っていて、やっぱりそれを見出すのは石井さんしかいないので、あとは徹底的にメンバーについて考え抜くしかないと思います。

あとは、小さな仮説検証をどんどんしていくことは大事かなとおもってます。考えて考えて何もしないよりもちょっとでも「こうかもしれない」って思ったらすぐ実践して、それを繰り返して、少しづつ環境をよくしていくしかないなって、コミュニティ運営してて強く感じるポイントかなぁって思います

石井さん:ありがとうございました。

コミュニティ持続の仕方

高橋:僕から質問なのですが、火の灯しかたどうするんだろうってずっと思ってました。コミュニティに貢献できる場所を作るという意味合いだと思うのですが、そのコミュニティで貢献できると思えるところに持っていくのって大変じゃないですか。どんな工夫されてるのか聞きたいです。

長田:そうですね。コミュニティの話ってどうしてもギブが大事だよみたいな話があるんですけど、やっぱりいくら要求されてもギブしないのが人間のごく自然な行動だと思うんですよね。

だからこそ、初期の段階で自分たちがギブの循環を作り出すんだっていう意識は運営には必要だな思ってます。そのためにまずは、どれだけメンバーに対して何かしらの価値を提供できるのかっていうのは結構考えます

こっとん:メンバー同士のありがとうがモチベーションになるパターンも結構見てきた気がします。本人にとっては普通だけど他者からしたらめっちゃギブみたいなのもあると思うんですよね。

ギブって聞くとハードル高く感じるし、かなり大きなことをしないといけないんだろうかとか思うかもしれませんが、実際はそういう意味ではなくて、シェアハウスだと、皿を洗い手伝ってあげるとか、重いものを持ってあげることもギブだと思うので、そういうちょっとしたギブでもいいと思います。

長田:本人にとってはありがたいことがあると思うので、その感謝をしっかり言おうねっていう空気感ができたら結構循環すると思いますね。

高橋:現状、まさに雑談の量って減ってますよね。今までだったらオフィスで雑談だったりランチ食べたり、タバコ吸ったりとその間にいろいろ話すなかで、直接コミュニケーションを取る機会がありましたが、、今は基本的に確認のコミュニケーションが多いので、今こそスタンプとかありがとうの5文字とかをこれでもかというくらい伝え続けるって結構大事ですね。

長田:そういうところに気づけるか気づけないかが、ある意味コミュニティの手腕に左右されそうな気がするんですよね。つまり、言われた側の立場に立てるかどうかの話になるなって感じてて、コミュニティマネジメントはそういうことの積み重ねな気がすると思いました。

こっとん:そうですよね。一個一個のコミュニケーションを丁寧にできるかどうか。その積み重ねが関係性でありコミュニティですもんね。1個のアクションに1個のありがとうが10とか100とか積み重さなってくると、文化になってどんどん周りに広がっていくと改めて感じました。

まとめ

高橋:じゃあ感想を言って終わりにしますか。長田さんどうぞ!

長田:今日はありがとうございました。コミュニティを突き詰めていくと、結局は人と人とのつながりだなと感じました。また、改めてコミュニティにおいて、オンラインなら画面越しの相手、オフラインなら目の前の人のことを創造力をはたらかして相手のことを考えれるかが大切だと思いました。ありがとうございます。

こっとん:みなさん今日は本当にありがとうございました。自分のありがとうが人のギブを作ると思うと、日々の積み重ねが大事だと思いました。これからのコミュニティ活動に役立てていきたいです。ありがとうございました。

高橋:本日はありがとうございました。このイベントを毎月やり続けることで、自分たちも学びを得れるし、みなさんにとってもいい場になっているかなと感じています。そういった意味でも、継続して会を続けていくことが大切だなと思いました。ありがとうや意見にある意味しっかり労力を割いて伝えようとする人の言葉は届くし、印象に残ると思います。そのため、これから感謝を伝える循環を作っていきたいし、意識的に言葉を使っていきたいと思います。

次回は1/29(金)開催予定

次回は1/29(金)に開催します。
いろんな人を混ぜていきながら、開催できればと思っておりますので、ぜひご参加ください


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