NPOカタリバで、私が身につけたスタンスとスキル、社会に届けたいもの
こんにちは、高橋奎です。ずっと学生時代所属していたカタリバでの経験が今にどうつながっているのか、残したいと思っていました。
これからいろんなリリースが出る予定なので、カタリバについて書くにはいいタイミングだと思い筆をとりました。
当時カタリバで一緒に頑張ってきたメンバーも、高橋奎やカタリバのことをより知りたいと思ってくださっている方に是非お読みいただきたいです。
NPOカタリバとは?
「どんな環境に生まれ育っても、未来をつくりだす力を育める社会」を目指し、「意欲と創造性を全ての10代へ」を使命とする、2001年より活動している教育系NPO法人です。
(※NPOカタリバHPより)
カタリバの強みは、20年に渡る経験から作られた、利害関係を乗り越える「ナナメの関係と対話」を武器とした、強い組織文化と10代への伴走力。
NPOカタリバ独自の強みは、少し年上の先輩と本音で対話することで10代の心に火を灯す「ナナメの関係という共成長モデル」。複雑で繊細な世代特性をふまえた「10代に伴走する技術と仕組み」。成長を問い続け組織もまたその成長と個人の働きがいを支える「個人の進化を支える強い組織文化」。この3つです。(NPOカタリバHPより)
事業は全国各地に広がり、学校に対話を届ける「出張授業カタリ場」や、被災地の子どもたちを支援する「コラボスクール」など、多様な事業を行なっています。(詳細は下記まで)
NPOカタリバでしていたこと
私は、2015年9月~2019年3月をメインとして活動を行い、特にインターンとして、2015年11月~2018年7月までのめりこむように働かせていただいていました。
体育館で対話を行う「出張授業カタリ場」や、教室で進路選択に向き合う「キャリアリテラシープログラム」、石巻/女川地域でのスタディツアー「3.11を学びに変える旅」、などの企画運営を行い、スタッフのコミュニティ形成から、研修、企画設計、営業などなど。多岐に渡る業務をさせていただいていました。
その中で一番していたのは「対話」でした。
(※NPOカタリバHPより)
毎日のようにオフィスにくるボランティアスタッフの人生に向き合い、高校現場には合計150回ほどの現場に足を運び、だいたい500~1000人くらいとは対話を重ねたのではないかと思います。
日々自分のコミュニケーションについて振り返りをし合う関係性があったことで、たくさんの仲間ができたことはとても大事なことでした。
他者を想像するというスタンス
カタリバ生活で身についたというよりも、意識するようになったスタンスは、「他者を想像すること」。
(対話力を認めていただき、カタリバ卒業時にチェッキング王という賞をいただきました)
他者を想像するとは、「私が目の前のこの人だったら」と考えることではありません。これは自分自身の価値観を軸とした上で、相手の気持ちを考えることになってしまいます。
「私が目の前のこの人だったら」と考えることではない例
「高校生が茶髪なんてだめでしょ!」と言っている人がいるとします。
「(高校生は多様でいいと考える)私が目の前のこの人だったら」と考えると
「別に高校生が茶髪でもよくない?なんで多様な生き方を尊重できないのありえない」と、大げさに言えばなってしまう。
これでは、他者の背景を想像することにはならないと思います。
他者の背景を想像するとは、「他者が生きてきた人生を踏まえた上で、その人がなぜそう思うのかを理解しようとすること」だと思っています。
日々話す中で意識しているのは、どんな背景を踏まえてそう感じ、考えるようになったのか?
このスタンスを持つようになったのは、日々の対話の中で、本当はみんな同じようなことを求めているのに、それを共有できていないからだと気づいたから。
・もっとわかり合いたい
・自分の存在を認めてもらいたい
・自分の願いを受け取ってほしい
そんな風に感じている中で、上記のことを共有できないまま、表面的なレベルでの衝突が起こっているからこそ、表面で判断せず、奥底で理解できないことを前提理解し合おうとすることを心がけるようになりました。
身についた2つのスキル
一生懸命してたら結果としてスキルは身につくもので、今仕事ができているのも、カタリバで身につけたものが多かったからだと、とても周りの方への感謝でいっぱいです。
①右脳と左脳の行き来で場をデザインすること
こういう場所をつくりたい!というざっくりとしたイメージさえあれば、時間軸と空間を掛け算して、その状態デザインできるようになりました。
多種多様な研修設計、400人以上のの対話の場づくりをたくさんこだわってやってきたことが効いていると思います。
②見立て力
他者とコミュニケーションをとる中で、見えてくる他者像や求めている欲求を掴むことができるようになったなぁと感じます。
もちろん全てを理解できるとは到底思いませんし、1時間ほどで相手を理解できるという勘違いはとても危険なものですが、どんなことを求めているのかイメージできるようになったと思います。
これは日々多種多様な方と対話を重ねられたことが生きていると思っています。
社会に届けたいこと
カタリバでの経験も経て、私が社会に届けていきたいことも見えてきたと思います。それが、「感情をシェアしあえる場所から、挑戦を促せる社会を創りたい」という想いです。
抑圧などから生まれるアクションではなく、自分の気持ちから生まれるアクションを生み出すことで、より彩りあふれた社会になると思う中で、前提として感情のシェアがないと挑戦は難しいということを日々感じています。
価値観の対立の前に、まずは感情をシェアし合おうというスタンスを広めていきたいと思う今日この頃です。
実はこれに伴ったアクションを12月から始めるので、応援いただけると嬉しいです。こちらは追ってリリースを出させていただきます。
最後に
お世話になったカタリバには卒業後毎月1,000円寄付をさせていただいています。少額でありながらも、恩返しという気持ちと、これからの教育を創っていく存在になると信じているからでもあります。
※特にマイプロはここ最近私の中でもホットです。
卒業生として何かができればと思いながら、何もできていない思いを抱えながら、少し遠くから、見守っていければと思っています。
(卒業生の皆さん、コロナに気をつけながら飲みにいきましょう)
サポートを受けてのお金は、僕のコミュニティ創りの資金にさせていただきます。 人が人とつながりやりたいことを実現するコミュニティを一緒に創りましょう。