見出し画像

タスクシュートがもたらしたもの【ユタカジン】

はじめまして、Keiと申します。
2023年6月よりタスクシュート認定トレーナーとして活動しています。
普段はブロク「時間をつかむ」を中心に情報発信をしているのですが、タスクシュート協会の公式マガジン「ユタカジン」の連載開始にあわせてNoteの執筆も始めました。

今回は初回ということで、自己紹介を交えながら、なぜ私がタスクシュートを使い始め、それによって何がもたらされたのか、お伝えしたいと思います。


自己紹介

改めまして、Keiと申します。
普段は大学と企業の2か所で研究職として働いています。
2つの立場で仕事をしていると、関わるプロジェクトや発生するタスクの数も倍増します。
研究は趣味のようなものなので辛くはないのですが、はっきり言って忙しいです。
気を付けないとすぐに時間が無くなります。

そんな私にとって、「時間はある」と思わせてくれるタスクシュートは、もはや無くては生活が成り立たない必需品であり、忙しさに負けずに研究者人生を楽しみ続けるための生命維持装置なのです。

しかし、今でこそ必需品のタスクシュートですが、この状態にたどり着くまでには紆余屈折と一つのきっかけがありました。

とにかく時間が欲しかった

以前、私は研究者ではなく医療従事者として働いていました。
当時から研究は好きで、医療従事者として働く傍ら、終業後や休日の時間を利用して医学研究を行い、学会発表や論文執筆を行っていました。

幸い、忙しいながらも仕事も研究もそれなりにうまくいっており、充実した日々を送ることができていました。
しかし、当時の私の研究成果など、職業研究者として働く方々と比べればずっと些末なものでした。
特に社会人大学院生として大学院に進学してからは、その差がはっきりと可視化されるようになり、少しずつ焦りを感じるようになりました。

毎日頑張って研究をしているつもりでも、思ったような進捗が得られない。
しかも年数を経るにつれて、仕事はますます忙しくなっていく。

「もっと研究がしたい」「もっと研究成果が欲しい」しかし時間が足りない。
そんな思いから、当時はとにかく時間が欲しいと願っていたことを覚えています。

理想通りに行動できない自分に絶望する

もっと時間が欲しいという思いから、私は自分の行動を徹底的にカスタマイズしようと決心しました。
仕事や行動を効率化し、無駄な時間を無くし、スキマ時間を余すことなく利用することで、研究の時間を確保しようと決めたのです。
学生時代からタスク管理やライフハック的メソッドが好きだったこともあり、GTDや時間管理術、手帳術、ライフログ、プログラミングによる自動化など、持てる知識を総動員して対策を行いました。

しかしうまくいかない。

時間を作ることに失敗しているのではありませんでした。
時間を作れても、その時間を使うことができなかったのです。

終業後に時間を作れても、疲れて眠くなってしまう。
「今週末は研究を進めるぞ!」と決心していたのに、いざ当日になったら作業を始めることすらできず、それどころかベッドから動くことすらできない。
「平日は1日3時間作業する!」と決めたのに、いきなりその日から作業時間は0分。しかもログを振り返ってみると3時間作業できた日なんて月に数日もない。

まったく理想通りに行動できない。自分で決めたことすらできない。やりたかった研究すら先送りする。そんな自分に絶望していました。

タスクシュートを信じてみようと思ったきっかけ

この頃には、既に私はタスクシュートも利用していました。
当時の私はタスクシュートを、うまく行動できた時間の集計と削減できる無駄な時間の可視化ツールとして使用していました。

ではタスクシュートによって理想通りに行動できるようになったかというと、当時はそれほど効果を感じられませんでした。
むしろ理想通りに行動できない時間を記録することに対してモチベーションが湧かず、挫折を繰り返していました。

そんな効果も感じられないメソッドを続けようと思ったきっかけは、実は現タスクシュート協会理事のjMatsuzakiさんのブログでした。

jMatsuzakiさんはブログで、タスクシュートによって人生が変わったと謳い、タスクシュートの使い方や効果について発信していました。しかし私が着目したのはタスクシュートの使い方や人生が変わったという効果ではなく、人生が変わる前のjMatsuzakiさんの姿でした。

かつて、jMatsuzakiさんは毎日仕事に忙殺され、「時間よ早く過ぎ去ってくれ」と願いながら職場と家を往復するだけの日々を送っていた、休日になっても生きがいであった音楽から離れ、ただ無気力に過ごしていたと、かつての自身の姿を紹介していました。

私はこの姿が、まさに今の自分の姿そのものだと思ったのです。
そして、全く同じような状況に陥っていた方がこれだけ熱く推し、そして成果を出したタスクシュートというメソッドなら、自分の人生も変えられるのではないか、このメソッドを信じてみても良いのではないかと思えたのです。

これがきっかけとなって、挫折と再開を繰り返しながらも、タスクシュートを辞めること無く続けるようになったのです。

タスクシュートが私にもたらしたもの

そんなきっかけもあり、他のメソッドを辞めてもタスクシュートだけは続けていたわけですが、理想通りに行動するという目的は果たせないままでした。
しかし、諦めずにタスクシュートの記録を続けていたある日、タスクシュートのログを見ていてあることに気付きました。

当時は仕事が極めて多忙で、まとまった研究の時間を取ることなんてできていませんでした。
そのため、研究も一切できていないと思っていたのですが、タスクシュートのログを見ると、少ない時間ながらもちゃんと研究の時間を取れていることに気付きました。
むしろ、合計すればそれなりの時間を研究のために使えていたのです。

これを見て、「気付いてないだけでちゃんとやってたんだ」「思ってたよりすごいな」と思ったのをはっきりと覚えています。
この瞬間、私は「叶わない理想の自分」よりも、「現実の自分」の方がずっと凄いということに気付いたのです。

これに気付いてからの変化は劇的でした。
理想<現実であると知ってからは、現実の行動こそが最善なのだと思えるようになり、現実の自分を受け入れられるようになりました。
すると、理想と現実のギャップに苦しむことで失っていたエネルギーを行動に向けられるようになり、一日に使える時間がずっと増えました。
実現不可能な理想に尻込みすることがなくなり、時間があるのに作業に着手できず先送りするという事態も激減しました。
もちろん研究成果も以前に増して得られるようになりました。おかげさまで、今では研究を仕事にしながら毎日楽しい日々を送れています。

結局のところ、私がどれだけ苦しんでも行動できずにいたのは、現実の自分を受け入れていなかったからでした。
現実の自分を受け入れていないから、非現実的な理想を掲げてしまい、かえって行動できなくなっていたのです。
言い換えれば、現実の自分を受け入れられたから、自分の行動に疑問を持たなくなり、行動できるようになりました。私に必要なのはこれだったのです。

一点補足すると、この「現実の自分を受け入れる」というのは、「現実を知れ」といった諦めのニュアンスを含むものではありません。
タスクシュートが教えてくれるのは、「理想の自分よりずっと凄い現実の自分」です。
頭の中の理想を捨て、現実こそが理想だと考えを変えることで、結果的に理想的に行動できるようになるのです。

これこそが、タスクシュートが私にもたらした最大の効果でした。

タスクシュートは「現実の凄い自分」を映す鏡である

本記事では、私がなぜタスクシュートを使い始め、それによって何がもたらされたのかお伝えしました。

私は理想通りに行動することを目的にタスクシュートを使い始めましたが、タスクシュートはその助けにはなりませんでした。

タスクシュートが私にもたらしたのは、現実の自分は、空想上の理想の自分よりずっと凄いという気付きでした。
そしてその気付きによって、結果的にかつての私が憧れていた「時間がある生活」「やりたいことができる自分」という理想を叶えることができたのです。

タスクシュートは私にとって、「理想通りに行動することを強制する鬼教官」ではなく、「理想よりも凄い現実の自分を映す鏡」です。
タスクシュートという鏡に映る「現実の凄い自分」を知ることで、現実の自分を受け入れられるようになり、実際に行動できるようになったのです。

「時間がない」と感じるのは、行動ができていないからです。
行動ができるようになれば、「時間がない」とは思わなくなります。
つまり、「時間はある」と思えるようになります。

時間がないと悩む方、かつての私のように行動できない自分に絶望している方にこそ、タスクシュートを試していただきたいです。
そして、そういった方が一人でも多く「タスクシュートによって人生が変わった」と思ってもらえるように、今後も認定トレーナーとして活動していきたいと思います。

本記事は以上です。ありがとうございました。

**
ここまで読んでいただきありがとうございます!
今後も「ユタカジン」には、タスクシュート認定トレーナーによる連載がアップされていきます。
きっとお役に立ちますので、ぜひフォローをお願いします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?